2018年07月19日
国家試験解説「社会・環境と健康(No.4)」
Q4.わが国の保健統計に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)平均寿命と健康寿命の差は、女性より男性の方が大きい。
(2)平均寿命が延伸した理由に、乳児死亡率の低下がある。
(3)特定死因を除去した場合の平均寿命の延びが最も大きい死因は、心疾患である。
(4)老年人口割合の増加にも関わらず、老年人口指数は低下している。
(5)周産期死亡においては、死産数よりも早期新生児死亡数の方が多い。
【解説】…正答(2)
(1)誤り。平均寿命と健康寿命の差は、男性約9年、女性約12年と女性の方が大きい。
平成25年の健康寿命は、男性71.9年、女性74.21年である。
また、同年の平均寿命は、男性80.21年、女性86.61年である。
(2)正しい。平均寿命とは0歳児の平均余命のことであり、年々延伸しているが、
その理由として、乳児死亡率の低下、青年期の結核の克服、
高齢者の脳血管疾患による死亡率の低下などがあげられる。
(3)誤り。平均寿命に最も影響を与える死因は、男女ともに悪性新生物である。
平均28年の簡易生命表によると、特定死因を除去した場合の平均寿命の延びは、
悪性新生物は男性3.71年、女性2.91年である。
心疾患がこれに次いで、男性1.42年、女性1.33年である。
(5)誤り。平成27年の人口動態統計によると、妊娠満22週以降の死産数は3,063胎、
早期新生児死亡数は665人と、死産数の方は圧倒的に多いのが我が国の周産期死亡の特徴である。
なお、周産期死亡とは妊娠満22週以降の死産と生後1週未満の早期新生児死亡を合わせたものであり、
戦後一貫して改善され諸外国と比較しても低率となっている。
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