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2018年05月11日

国家試験解説「臨床栄養学(No.140)」

「臨床栄養学(問題番号115〜142)」の解説を行います。

140.重症熱傷患者の入院翌日の病態と栄養管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)基礎代謝が、低下する。
(2)血管透過性が、低下する。
(3)健常児よりNPC/C(非たんぱく質カロリー窒素比)を低くする。
(4)グルタミンを制限する。
(5)水分を制限する。


【解説】…回答(3)
(1)誤り。基礎代謝が著しく更新し、通常の1.5〜2倍のエネルギーを消費する。
(2)誤り。血管透過性が亢進する。そのため、浮腫が急速に進行する。
(3)正しい。たんぱく質以下が亢進しているため、たんぱく質の必要量が多くなる。
   下式から明らかなように、総エネルギー量が同じである場合、
   NPC/Nは、たんぱく質量が多い時には小さい値を、たんぱく質量が少ない時には大きい値をとるため、
   熱傷時には、NPC/Nは低くなる。
   NPC/N=(総エネルギー量)−(たんぱく質によるエネルギー量)/たんぱく質重量×0.16
(4)誤り。たんぱく質代謝改善機能を有し、腸や免疫相当細胞の主要エネルギーであり、
   創傷治癒に促進的に作用するグルタミンを投与する。
   グルタミンやアルギニン、n-3系多価不飽和脂肪酸、拡散は免疫増強作用のある栄養素とされており、
   これらの栄養素を強化した経腸栄養剤は免疫賦活栄養剤と呼ばれている。
(5)誤り。重症熱傷の急性期には、血漿成分の著しい漏出が起こるため、
   循環動態を安定させるために電解質輸液製剤の大量投与を行う。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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