昔の文藝春秋に、
作家の三田誠広が、
殺人がいけない理由を書いていた。
「人間というのは愚かな存在だ」
(略)
そもそも人を殺してはいけないのであれば、
戦争はすべて悪ということになるが、
それにしては世界の先進国が武器や原爆を製造している。
こういう現実を無視して、人殺しはよくないという論理を
若者に押しつけることは難しい。
これから人を殺そうとしている若者に対して、
どういうアドバイスができるかといえば、
人を殺してはいけないというわけではないけれども、
あまり褒められたことでもないので、やめた方がいい、
といったことをいうしかないのかもしれない。
(略)
人を殺してはいけないということを説得する黄金の論理はない。
これまでにも人は多くの人を殺してきた。
もちろん健全な生活をしている子供たちに、人の命の尊さを教えることは、
わるいことではないが、健全な生活をしている子供たちは、
もともと人を殺したいなどとは考えないものだ。
屈折した子供には、目立ちたいと思うなら人など殺さず、
政治家にパイでもぶつけろと教えてやるべきだろう。
アメリカが原爆をつくっているから
人殺しが悪いわけではないというのは、
滅茶苦茶な論理で、
非常に無責任な発言に思えます。
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