死後の世界がなかなか分からない私たちに
蓮如上人は、この御文章二帖目十二通の中に、
等活地獄と人間の五十年というのを比べて教えられています。
それ人間の五十年をかんがえみるに、四王天といえる天の一日一夜に相当れり。
また此の四王天の五十年をもって等活地獄の一日一夜とするなり。
(蓮如上人『御文章』)
こういう風に書かれているんですが仏教の中に八大地獄が教えられています。
八大地獄の中で最も苦しい地獄が無間地獄で、最も軽いのが等活地獄です。
その等活地獄と人間界の苦しみを蓮如上人は比較せられて
その苦しみの激しさやひどさが人間界で受けている1ミリの苦しみなんてものは
私たちが肉体の寿命つきて突っ込んでいく後生の苦しみ、
その中でも最も苦しみの浅い等活地獄と比べたら比較にならないと教えられています。
この等活地獄の苦しみと比べて全然比べものにならない苦しみが
次に黒縄地獄と教えられて、
次に衆合地獄に持っていったら比べものになりません。
これが八つの段階に分かれて最後に無間地獄です。
そうして見るとですね、私たちが生まれてから死ぬまでの1ミリほどの
アブクの人生でどんなに辛いことや苦しいことがあっても
人間界で受ける苦しみなんてのは未来永劫突っ込んでいく苦しみに比べたら
全く比較にならないことです。
ところが私たちは全く智慧がないために、
こんな試験が嫌だとか
こう言われたのが嫌だとか
お金がないのが苦しいとか
親と言い争いしたことが苦しいとか、
それは確かに現実感を帯びていて苦しいんだけどそんなのは幻のようなものです。
一息切れた後に受ける責め苦の方が遙かに苦しいんだぞ
と仏教では教えられているんですね。
タグ:蓮如
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