私たちは生まれてから死ぬまで一生のことを普通人生って言いますね。
人間が生まれてから死ぬまでを人生と一生と、言っていますが、
この人生のことをですね、浮き世とも言われます。
人間生まれてから死ぬまでのことを浮き世と言ったりあるいは、
一旦の浮生と言われたりしています。
この言葉聞いたことあるでしょ。
どこに書いてあるか分かる?
御文章です。
これ二帖目七通ですね。
ここに二帖目七通に五戒易往というのがある。
そこを最初から読んでみます。
静かに、惟れば、それ人間界の生を受くることは、まことに五戒を持てる功力によりてなり。
これ大きに稀なることぞかし。
但し人界の生は僅に一旦の浮生なり、後生は永生のの楽果なり。
たといまた栄華にほこり栄耀にあまるというとも、盛者必衰、会者定離のならいなれば、
久しくたもつべきにあらず、ただ五十年、百年の間のことなり。
それも老少不定と聞く時は、まことにもって頼み少なし。
これによりて、今の時の衆生は、他力の信心を得て、浄土の往生を遂げんと思うべきなり。
ここに一旦の浮生という言葉がありますが生まれてから死ぬまでの人生はあっという間なんですよと、
ちょうど、とうとうと流れていく大きな川の流れの上に
ほんのしばらくの間アブクができてやがてパチンと消えて無くなる。
そういう風に浮かんで消えるアブクのようなそういうのが私たちの人生、
ということでアブクとは水泡と書いて訓読みするとうたかたと読みます。
ある有名な人がうたかたの日、と書いたくらい。
そういう儚いあっという間に消える人生と言うことで浮き世と言われています。
で、ちょうど、この夢とか、幻のようなものだと。
こうも言われるつまり、夢って言うのは、夢の中では夢中になってる。
必死になってます。
大変な現実感を持っています。
しかし夢というのはやがて消えて何にも残ってません。
あんなに必死になって怒ったこともあんなに熱を上げたことも何もかも
その時は真剣なのに、何も残りません。
私たちの人生はその局面においては必死に何かを追い求めたりしているが
あぶくが消えたら何も残っていないように何も残っていません。
一旦の浮生と言うように、人界の浮生は一旦の浮生なり、
それに対して死後の世界は永生の楽果なりと言われています。
この世でどんなに楽しんでみても、
たといまた栄華にほこり栄耀にあまるというとも、盛者必衰、会者定離のならいなれば、
久しくたもつべきにあらず、ただ五十年、百年の間のことなり。
それも老少不定と聞く時は、まことにもって頼み少なし。
とありましていつどんな縁で儚く消えるのか分かりゃしないということなんですね。
あなたこの、御文章という蓮如上人の書かれたものを持っている人は
こういう蓮如上人のお言葉をあげていくときりがありません。
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