ネコと贅沢　ボンビーライフ

儲かりそうなもの、視聴率が取れそうなもの、
1票に繋がりそうな政策、
こんなことに血道を上げても期待したような結果に繋がっていないのは
嫌というほど思い知らされてきたはずだ。

同じように失敗するならば信念を貫くような仕事をしたほうが
気分もいいし、次に繋がるはずである。

近年で大ヒットしたテレビドラマといえば
半沢直樹だ。
ドラマの製作者によれば
このドラマの企画段階では
こんなにもヒットするとは思わなかったらしい。
TBSとすれば、その後番組である木村拓哉主演の
「安堂ロイド」のほうに数字的な期待があったのだろうが、
こちらは不発のまま終わってしまった。

ブラタモリが視聴率を伸ばしている。
ついに18％を超えたらしい。
頻繁に「河岸段丘」やら「扇状地」などという単語が飛び交う番組が
ヒットするなど数年前誰に予想できたことだろう。

50年目を迎えた笑点だが、
前身の「金曜夜席」から笑点になる際、
関係者は大いに落ち込んだという。
当時の日曜夕方というのは誰もテレビを見ていない時間帯だった。
それから50年経過し、
今では日本テレビの看板番組と言っていいほどの視聴率と
同局の好調を支えている日曜夜帯のスタート番組となっている。

現在家電商品でヒットしているのが
バルミューダのトースターである。

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3万円もするトースターが人気でジャンジャン売れている。

これまで挙げた例は
市場調査をしたうえでは決して起こり得なかった結果である。

市場調査というのは、
市場、つまり一般の人々が
平均して何を望んでいるのかを調査することである。
市場調査に基いてもの作りをするということは、
人々が容易に想像できるものでしかなく、
それ以上の付加価値を生み出すことはできない。

市場調査を否定するつもりはない。
市場調査をすることによって
無駄なモノを作ってしまうリスクが減る。
効率的な商品を開発提供するのに市場調査は有効だ。
だが、何でもかんでも市場調査に頼り切っていては
本当に良い商品や生活を大きく変える商品は生まれない。
だれも発想しないところに大ヒットは眠っているのだから。

市場調査に頼らず商品を開発するエネルギーが
どこから生まれるのかといえば
それは「信念」である。

もちろん信念をもってモノを作ったとしても
必ずヒットするわけではない。
ただ、その確率というのは
市場調査した上で開発した商品と比べてどうなのだろう。
費用対効果的に格段の差があるのだろうか。

失敗を恐れるあまり
市場調査に重きを置きすぎていて
そこから出られなくなっているのが今の日本ではないだろうか。
出られなくなっていることによって
ますます萎縮してますます失敗しないように
安全な方安全な方へと向かい、
市場を狭めてしまってはいないだろうか。
その結果が今の日本の状態ならば
市場調査に頼りきらずに信念で仕事をした方は
気分的によくないだろうか。
気分が良くなれば自ずと日本は元気になるように思うのだが。

まあ、マーケティングを重視させるというのが
マーケッターたちのマーケティングなのだろうが。