ネコと贅沢　ボンビーライフ

軽減税率軽減税率って騒いでいるけど、
実際は軽減じゃないからね。
据え置きっていうだけで減ってない。

消費税が増税された段階で
対象商品が増税されないから
増税されたものより軽減だって言うだけの話。

言葉のマジックというか心地よい響きというか、
なんだかわざと軽減という言葉を連呼して
消費者を気分的に楽にさせようとしているようだ。

同じことを言うのでも
「対象品目以外増税」
と言うとドーンと増税感がのしかかってくる。

言葉というのは危ういし、だからこそ大事だ。

パブリックな人たちが
ネガティブな事柄に対してコメントを求められた時の常套句が
「遺憾である」だが、
あまりに色んな場面で使われすぎて
どういった主旨なのか不明になってきている。

相手に対して申し訳ないという場面で
「遺憾」、
相手に対して怒りを感じる場面で
「遺憾」
その曖昧さ故に便利に使っているのだろうが、
あまりにも安っぽく使われ過ぎで
軽い言葉になってしまった。

「言葉巧みに」などと言われるように、
人は言葉によって騙される。

「騙す」というわけではないのだが、
SNSでポジティブな意見を書き込んでいる人は
たいがい実際はネガティブだ。
鬱っぽい傾向にある人ほど
「今日も一日頑張ろう！」などと書いている。

また、最近うまくいっていないカップルほど
ラブラブアピールをしたり、
相手に感謝したりしている。
そうやってバランスをとらないと
やりきれないのだろう。
急にそういったコメントをしている人は
ある日突然SNSから消えてしまう。

言葉などは真に受けるとろくな事がないので
必ず斜めから読み取るクセをつける。
斜めにして初めて真意が見えるものだ。

殆どの場合、人は他人を利用しようとする。
そのために使うのが言葉だ。

哲学者のカントが
「汝の人格ならびに他のすべての人の人格における人間性を
常に同時に目的として使用し、
けっして手段としないように行為せよ」
とわざわざ言っているのも、
人が他人を常に手段として考えているからである。
そうでなければこんな言葉は成立しない。

言葉というのは恐ろしいものだ。