2018年11月24日
拓馬篇後記−*3
シズカは自分の身の上を「複雑な事情」だと稔次に表現された前提で、「そんなところ」と言葉を返す。
「でも拓馬くんとおれは、自信をなくした理由がちがう」
かの少年は生来の異能力に苦悩させられているが、両親健在かつ家庭円満。そこがシズカとは異なる。
「おれは災害孤児で、ここは親戚の寺」
この出自は稔次も拓馬も知っている。シズカみずからが教えたことだ。
「おれの兄が寺の娘と将来結婚して、跡取りになるから、弟のおれは厄介者……そんなふうに、むかしは思ってた」
シズカが疎外感を感じた原因は自分の心の有りようにある。寺の者は親を亡くした兄弟との接し方に差をつけたことがない。兄弟二人共を、実の家族のごとく遇してくれた。その情愛はシズカが成人したいまも変わらない。にも関わらず、少年時代は親戚の厚意を純粋に受け止められなかった。
「ヘンに頭を使って……おれは自分で自分をおとしめてた」
ただの被害妄想だと言っていい。その精神的な自傷行為はシズカが異界へ行くときまで、心の奥底でひっそりと続いた。拓馬もそれと同種の、不必要な自責の念を抱えている。
「トシは知ってる? 拓馬くんは人でないものが生まれつき見える体質だって」
「うん、異界へ行ってないのに異界の生き物が見える、って話は聞いた」
「彼は見えるだけだ。人でない生き物に対抗する力がないのを、ずっと気にしている」
「どういうこと? バケモノが見えることを気にしてるんじゃなくて?」
「ああ、それも彼をひかえめな性格にさせた一因だろうね。見るものすべてをしゃべっったら他人から『狂人』だと思われてしまう」
「そこはオレもわかる。異界の生き物たちが見えててもだまってなきゃいけないから」
稔次は腕を組み、シズカの主張の理解に頭を悩ませる。
「そいつらが見えなくなってほしい、という問題じゃない?」
「ああ、拓馬くんの場合はね、お父さんが見える人なんだ。だから霊視自体は受け入れてる。でもその人は異形を退散させられるらしくて」
「バケモノを追いはらう力をもってないのが、くやしいってこと?」
「そう」
「そのお父さんに退治してもらうんじゃ、ダメ?」
「拓馬くんだけの身を守るんなら、それでいい。でも彼は幼馴染の子を心配してるんだ」
その子はヤマダと呼ばれる女子。シズカの記憶では彼女のねむる顔こそが真新しい。二人が直接会話をしたことはなく、ともに拓馬を通じることでたがいの人柄を知るのみ。彼女の存在を稔次が知らないだろうとシズカは思ったが、旧友は「近所の女の子だっけ」と簡単に話を合わせてくる。
「うちの兄貴から聞いた」
「ああ、拓馬くんとは親友なんだ」
「兄貴も『拓馬くんと仲良い』と言ってたな……その子には拓馬くんを婿にもらっていいっていう許可は取ったとか」
シズカは苦笑いする。婚姻に関して、親類ではないまったくの第三者の許可を得る発想におかしみを感じたせいだ。
「よその子に許可をもらったって、本人の気持ちがわからないんじゃ……」
「そこはほら、女の子のほうに恋心があるのに、勝手に縁談をすすめたらその子を傷つけるだろう、という気遣いだ」
「紳士的な配慮、感服するよ」
話が脱線した。シズカはすぐに本筋へもどる。
「それで……その女の子が人外に好かれやすいタチでさ。彼女を守りたいのに、守れるだけの力がない現実が、拓馬くんを苦しめてた」
「べつに恋人じゃないんだろ?」
男が懸命に守ろうとする異性とは、男にとっての家族か恋人──その考えのもと、稔次はシズカの説明に不足を感じているらしい。友だちだから、という理由では説得力に欠けそうだとシズカは判断する。
「そう。だけど二人は兄弟みたいなものだ。ちっちゃいときから一緒にいて、家族みたいに思ってる……」
「家族か……そう言われたら、弱い自分を追いつめるのもわかる気がする」
稔次は自身の妻子に思いをはせたようで、太ももに片ひじをつきながら頬杖をした。視線はどこか遠いところにある。
「なにかいい方法あるかな……?」
「じつは解決の目途が立ってるんだ。さっき言った異界の先生、その人が拓馬くんたちを守ってくれる」
稔次は傾いた姿勢をたもったままシズカを見る。さびしげだった表情は明るくなっている。
「そうだったか。なら、なんであの子はまだあんな感じなんだ?」
「その先生が異界の人だと知ったのが、最近のことで……そんなすぐには変われないよ」
「じゃ、もうすこし時間がたてばいいのか」
そのような楽観視をシズカは肯定しかねた。異形対策とは別種の、拓馬の自尊心が得られぬ事情を思い出す。
「そうとも言い切れないんだな、これが……」
「え、なんで?」
この反応を見たシズカは、やはり恵まれた者には察しがつかないことなのだと悟る。
「拓馬くん……背が低いだろ?」
「まあ、高くはなかったと思う」
「トシはわかんないだろうけど、そこがけっこうな難点なんだよ」
稔次はまた腕組みをして、大きな上体を左右にゆらす。
「チビって言うほど小さくはなくないか?」
「それがね、一七〇センチいかないのはちょっとこたえるんだ。おれもそうだったから」
シズカは現在一七一センチあるが、拓馬の年頃だと一六〇センチ台だった。だからこそ拓馬の劣等感には共感でき、敏感にもなる。しかし高校生以前から高身長だという稔次は不思議そうな顔をしている。
「ほんの数センチのちがいだろ? そんなもんで男の価値が変わってくるの?」
「変わるような気がするんだよ、あれぐらいの年齢の男子は」
「オレだったら身長と引き換えにバカを直したいけどなぁ」
稔次は学校の勉強が大の苦手だったという。成績のわるさをコンプレックスに感じているところは変化がないようだ。
「シズカや拓馬くんぐらいに物わかりがよくなりたいよ」
「それは努力次第でだいぶよくなると思うけど……やる気は、ある?」
「ううん、ない」
「だったらバカでいるっきゃないね」
シズカは大げさに言い放った。稔次が年甲斐もなくむくれ面になる。
「ひとごとだと思って〜」
「いいじゃない、改善しようがあることを不満に思ってるんなら。勉強は何歳になってもできるよ」
「そうは言うけどね──」
稔次は自身が勉学に向かない人間であることを滔々としゃべりはじめた。シズカは彼の言い分に相槌を打ちながら、旧友の性質は若かりしころと同じであることを再確認する。
(そうか……トシも拓馬くんたちのちかくにいてくれるか)
その現況に安堵をおぼえるかたわら、稔次の就業場所がまことに実家付近で決まるのかという疑問も生じる。
「あ、そうだ。仕事する場所は道場のあるあたりにしぼってるのかい?」
「え? それは決めてない。ぜんぜん知らない土地で働いてもいいと思ってるし……」
「そっか……そうなったらちょっと残念だな」
「な〜に? オレがそばにいてほしいの?」
稔次が冗談混じりに言った。シズカは笑顔で首を左右に振る。
「そんなんじゃない。トシにも拓馬くんたちを任せられたらいいな、と思ってさ」
「異界の先生だけじゃ不安?」
「その人が力不足なわけじゃないんだ。先生は体がいっこしかないから、もし拓馬くんとその友だちに同時に危険がせまったらと思うと──」
「心配性だな〜。そんなにあぶないことがいっぺんに起きるもん?」
「起きるかもしれない。あの二人はキールと接触したし、たぶん、目をつけられてる」
稔次が背すじを伸ばした。事の次第が飲みこめたようだ。キールは異界で名の知れた悪党。そいつがとある人物の面影を捜し続けていることを稔次も知っている。
「どっちが、あいつの捜しもの?」
「女の子のほう。ジュートと顔が似てるんだ」
ジュートとはシズカたちと同じく異界へ行った少年のあだ名だ。こちらの世界では再会を果たせていない。彼はどちらの世界においてもシズカたちの年下であることが確定している。それがわかったきっかけは、彼の知る有名人が異界へ行ったばかりのシズカでは知り得なかったことに由来した。
「あ〜、魔王さんの体への乗りうつり実験につきあわされた子だったね」
その魔王はとっくの昔の異界で討たれた悪者だ。おとぎ話の英雄譚に出てくるやられ役でしかないが、体は朽ちずに現存している。古びた伝承が作りものではないという証拠が存続するせいか、魔王の魂さえ呼びもどすことができれば生き返る、などと信じる輩がいる。キールという名の邪悪な存在も、その酔狂な仮説を心の拠りどころにしている。
「顔が似てる人を連れてきただけじゃ、復活なんてムリだ……だいたい、魂と肉体の造詣が連動していないことはキールだってわかってるはずなんだ。本人、飛竜なのに普段は人間の姿ですごしてるんだしさ」
「わかってても、ワラにすがりたいんだろう。まったく、ヒマ人だね〜」
稔次は言葉では邪竜の盲目ぶりをかるく批難するが、その目つきにはあわれみが浮かんでいた。邪竜にとっての魔王とは、生まれてはじめて慕った主人。その思いは主人を想い続ける忠犬に似ていた。
「……そんなわけで、警戒態勢を強化しておきたいところなんだ。でもトシの生活を優先してくれていいからね」
「わかった。あの町に残れるように努力はしてみる」
なんなら拓馬くんの学校の職員をねらおうか、と稔次がにこやかに宣言する。その目標がかなう保証はあまりない。そうと知りながらシズカは「そうだね」と旧友の申し出をありがたく頂戴した。
「でも拓馬くんとおれは、自信をなくした理由がちがう」
かの少年は生来の異能力に苦悩させられているが、両親健在かつ家庭円満。そこがシズカとは異なる。
「おれは災害孤児で、ここは親戚の寺」
この出自は稔次も拓馬も知っている。シズカみずからが教えたことだ。
「おれの兄が寺の娘と将来結婚して、跡取りになるから、弟のおれは厄介者……そんなふうに、むかしは思ってた」
シズカが疎外感を感じた原因は自分の心の有りようにある。寺の者は親を亡くした兄弟との接し方に差をつけたことがない。兄弟二人共を、実の家族のごとく遇してくれた。その情愛はシズカが成人したいまも変わらない。にも関わらず、少年時代は親戚の厚意を純粋に受け止められなかった。
「ヘンに頭を使って……おれは自分で自分をおとしめてた」
ただの被害妄想だと言っていい。その精神的な自傷行為はシズカが異界へ行くときまで、心の奥底でひっそりと続いた。拓馬もそれと同種の、不必要な自責の念を抱えている。
「トシは知ってる? 拓馬くんは人でないものが生まれつき見える体質だって」
「うん、異界へ行ってないのに異界の生き物が見える、って話は聞いた」
「彼は見えるだけだ。人でない生き物に対抗する力がないのを、ずっと気にしている」
「どういうこと? バケモノが見えることを気にしてるんじゃなくて?」
「ああ、それも彼をひかえめな性格にさせた一因だろうね。見るものすべてをしゃべっったら他人から『狂人』だと思われてしまう」
「そこはオレもわかる。異界の生き物たちが見えててもだまってなきゃいけないから」
稔次は腕を組み、シズカの主張の理解に頭を悩ませる。
「そいつらが見えなくなってほしい、という問題じゃない?」
「ああ、拓馬くんの場合はね、お父さんが見える人なんだ。だから霊視自体は受け入れてる。でもその人は異形を退散させられるらしくて」
「バケモノを追いはらう力をもってないのが、くやしいってこと?」
「そう」
「そのお父さんに退治してもらうんじゃ、ダメ?」
「拓馬くんだけの身を守るんなら、それでいい。でも彼は幼馴染の子を心配してるんだ」
その子はヤマダと呼ばれる女子。シズカの記憶では彼女のねむる顔こそが真新しい。二人が直接会話をしたことはなく、ともに拓馬を通じることでたがいの人柄を知るのみ。彼女の存在を稔次が知らないだろうとシズカは思ったが、旧友は「近所の女の子だっけ」と簡単に話を合わせてくる。
「うちの兄貴から聞いた」
「ああ、拓馬くんとは親友なんだ」
「兄貴も『拓馬くんと仲良い』と言ってたな……その子には拓馬くんを婿にもらっていいっていう許可は取ったとか」
シズカは苦笑いする。婚姻に関して、親類ではないまったくの第三者の許可を得る発想におかしみを感じたせいだ。
「よその子に許可をもらったって、本人の気持ちがわからないんじゃ……」
「そこはほら、女の子のほうに恋心があるのに、勝手に縁談をすすめたらその子を傷つけるだろう、という気遣いだ」
「紳士的な配慮、感服するよ」
話が脱線した。シズカはすぐに本筋へもどる。
「それで……その女の子が人外に好かれやすいタチでさ。彼女を守りたいのに、守れるだけの力がない現実が、拓馬くんを苦しめてた」
「べつに恋人じゃないんだろ?」
男が懸命に守ろうとする異性とは、男にとっての家族か恋人──その考えのもと、稔次はシズカの説明に不足を感じているらしい。友だちだから、という理由では説得力に欠けそうだとシズカは判断する。
「そう。だけど二人は兄弟みたいなものだ。ちっちゃいときから一緒にいて、家族みたいに思ってる……」
「家族か……そう言われたら、弱い自分を追いつめるのもわかる気がする」
稔次は自身の妻子に思いをはせたようで、太ももに片ひじをつきながら頬杖をした。視線はどこか遠いところにある。
「なにかいい方法あるかな……?」
「じつは解決の目途が立ってるんだ。さっき言った異界の先生、その人が拓馬くんたちを守ってくれる」
稔次は傾いた姿勢をたもったままシズカを見る。さびしげだった表情は明るくなっている。
「そうだったか。なら、なんであの子はまだあんな感じなんだ?」
「その先生が異界の人だと知ったのが、最近のことで……そんなすぐには変われないよ」
「じゃ、もうすこし時間がたてばいいのか」
そのような楽観視をシズカは肯定しかねた。異形対策とは別種の、拓馬の自尊心が得られぬ事情を思い出す。
「そうとも言い切れないんだな、これが……」
「え、なんで?」
この反応を見たシズカは、やはり恵まれた者には察しがつかないことなのだと悟る。
「拓馬くん……背が低いだろ?」
「まあ、高くはなかったと思う」
「トシはわかんないだろうけど、そこがけっこうな難点なんだよ」
稔次はまた腕組みをして、大きな上体を左右にゆらす。
「チビって言うほど小さくはなくないか?」
「それがね、一七〇センチいかないのはちょっとこたえるんだ。おれもそうだったから」
シズカは現在一七一センチあるが、拓馬の年頃だと一六〇センチ台だった。だからこそ拓馬の劣等感には共感でき、敏感にもなる。しかし高校生以前から高身長だという稔次は不思議そうな顔をしている。
「ほんの数センチのちがいだろ? そんなもんで男の価値が変わってくるの?」
「変わるような気がするんだよ、あれぐらいの年齢の男子は」
「オレだったら身長と引き換えにバカを直したいけどなぁ」
稔次は学校の勉強が大の苦手だったという。成績のわるさをコンプレックスに感じているところは変化がないようだ。
「シズカや拓馬くんぐらいに物わかりがよくなりたいよ」
「それは努力次第でだいぶよくなると思うけど……やる気は、ある?」
「ううん、ない」
「だったらバカでいるっきゃないね」
シズカは大げさに言い放った。稔次が年甲斐もなくむくれ面になる。
「ひとごとだと思って〜」
「いいじゃない、改善しようがあることを不満に思ってるんなら。勉強は何歳になってもできるよ」
「そうは言うけどね──」
稔次は自身が勉学に向かない人間であることを滔々としゃべりはじめた。シズカは彼の言い分に相槌を打ちながら、旧友の性質は若かりしころと同じであることを再確認する。
(そうか……トシも拓馬くんたちのちかくにいてくれるか)
その現況に安堵をおぼえるかたわら、稔次の就業場所がまことに実家付近で決まるのかという疑問も生じる。
「あ、そうだ。仕事する場所は道場のあるあたりにしぼってるのかい?」
「え? それは決めてない。ぜんぜん知らない土地で働いてもいいと思ってるし……」
「そっか……そうなったらちょっと残念だな」
「な〜に? オレがそばにいてほしいの?」
稔次が冗談混じりに言った。シズカは笑顔で首を左右に振る。
「そんなんじゃない。トシにも拓馬くんたちを任せられたらいいな、と思ってさ」
「異界の先生だけじゃ不安?」
「その人が力不足なわけじゃないんだ。先生は体がいっこしかないから、もし拓馬くんとその友だちに同時に危険がせまったらと思うと──」
「心配性だな〜。そんなにあぶないことがいっぺんに起きるもん?」
「起きるかもしれない。あの二人はキールと接触したし、たぶん、目をつけられてる」
稔次が背すじを伸ばした。事の次第が飲みこめたようだ。キールは異界で名の知れた悪党。そいつがとある人物の面影を捜し続けていることを稔次も知っている。
「どっちが、あいつの捜しもの?」
「女の子のほう。ジュートと顔が似てるんだ」
ジュートとはシズカたちと同じく異界へ行った少年のあだ名だ。こちらの世界では再会を果たせていない。彼はどちらの世界においてもシズカたちの年下であることが確定している。それがわかったきっかけは、彼の知る有名人が異界へ行ったばかりのシズカでは知り得なかったことに由来した。
「あ〜、魔王さんの体への乗りうつり実験につきあわされた子だったね」
その魔王はとっくの昔の異界で討たれた悪者だ。おとぎ話の英雄譚に出てくるやられ役でしかないが、体は朽ちずに現存している。古びた伝承が作りものではないという証拠が存続するせいか、魔王の魂さえ呼びもどすことができれば生き返る、などと信じる輩がいる。キールという名の邪悪な存在も、その酔狂な仮説を心の拠りどころにしている。
「顔が似てる人を連れてきただけじゃ、復活なんてムリだ……だいたい、魂と肉体の造詣が連動していないことはキールだってわかってるはずなんだ。本人、飛竜なのに普段は人間の姿ですごしてるんだしさ」
「わかってても、ワラにすがりたいんだろう。まったく、ヒマ人だね〜」
稔次は言葉では邪竜の盲目ぶりをかるく批難するが、その目つきにはあわれみが浮かんでいた。邪竜にとっての魔王とは、生まれてはじめて慕った主人。その思いは主人を想い続ける忠犬に似ていた。
「……そんなわけで、警戒態勢を強化しておきたいところなんだ。でもトシの生活を優先してくれていいからね」
「わかった。あの町に残れるように努力はしてみる」
なんなら拓馬くんの学校の職員をねらおうか、と稔次がにこやかに宣言する。その目標がかなう保証はあまりない。そうと知りながらシズカは「そうだね」と旧友の申し出をありがたく頂戴した。
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