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2020年05月11日

【牢-RAW-制作秘話F】「おしまいに」



◆牢の再プレイ
 つい先日、牢-RAW-のプレイ動画を撮るため、牢-RAW-を再プレイした。
 作者ゆえ、デバッグ時、テストプレイ時にイヤになるくらいプレイし、その後、実況プレイも何度も見た作品。それゆえあまり楽しんでプレイできないかと思っていたが、自分で言うのもなんだが結構面白くプレイできた。
 プログラムや作りに稚拙な部分が若干見られるが、あまり苦しいと思う部分はなかった。
 何が良かったのかというと、『塩梅』が良かったと思う。会話シーンが多かったが、会話シーンは面白おかしいのであまり苦にならない。ふざけたシーンも多かったが、怖いシーンも多く、怖さとおふざけがプラマイ0となり、いい塩梅となった感じだ。なんだかもう3度ほどプレイしてもいいぐらい、心地よいプレイだった。 このいい塩梅というのは、おそらく狙ってできるものではないんだろう(実際そこまで狙ってなかったはず)。怖い話にギャグを含めばいいというというのはなんとなく経験でわかっていたが、こうもいい塩梅で作用するとは思わなかった。
 自作ゆえ多分にひいき目なところはあるけど、いい作品を作ったと思えた。
◆牢はつづくのか……?
 牢-RAW-はこの作品で終わる……と言っていたが、
 実は幾度か続編を作ろうと考えていたりしていた。そして今も絶賛製作中であったりする。そろそろ「その作品」についても情報を公開しようと思っております。(続編というより続シリーズ、世界観だけが引き継がれた別の作品となる予定です)
◆牢の広がり
 牢という作品が実況プレイなり、「神童ノ哥」の一部になったり、思ってもみなかった広がりを見せたのは驚きです。ゲームゆえ、牢というものはこういうものだと、僕が断定するのも違うと思うので、皆様の考えで 牢の物語をとらえていただきたい。ただ「怖かった」だけでもいいですし、「笑えた」でもいい。
 僕だけの作品ではないですし。
 牢-RAW-の作品を広げてくれた皆さんに感謝を。
 ありがとうございます!

 ということで、「牢-RAW-5周年」のブログを閉めたいと思います。
(ケッコー長くなったな……)

2020年05月10日

【牢-RAW-制作秘話 E外伝】「神童ノ哥」

 制作秘話はこれで終わったが、少し補足。
 鳥籠さんの「神童ノ哥」にて、「牢-RAW-」の謎解きの一部が引用されている。
 この「神童ノ哥」自体、いろいろなホラーゲームの引用、パロディが豊富なのだが、どういうわけか、↓の謎がずいぶんと重大な謎の鍵となっていたようで……
 しかもつい近日再プレイしてこの謎に初めて気づきました。

ScreenShot_2020_0502_10_29_11.png


 「神童ノ哥」に関しては公開された2017年に一度、偶然に「牢-RAW-の謎が出てくる」と聞いてプレイしていました。しかしこの「神童ノ哥」はかなり難解な物語で、「たかがフリーゲーム」と穿った見方でプレイすると伏線や謎を見落としてしまう恐れがあります。それゆえ初プレイ時は探索の疲れも相まって、「よくわからない作品」と思ってしまった感じです。
 神林家殺人事件をプレイしていたため、なにかしら謎があるんだろうなと思ってたのですが、いつか真END見ようかなーと思いつつ……3年近くが過ぎた!
 今回牢-RAW-の5周年と思って、時間も空いていたので真ENDまで攻略サイトと広辞苑と漢字辞典と検索エンジンを使いつつ謎を解き明かしました。
 初プレイ時には気づかなかったのですが、結構言葉や文章に伏線がちりばめられており、登場人物の行動にもちゃんと意味があったことが理解でき、なかなかすごい作品だと改めてわかりました。いかんせん、一回プレイしただけではわからない難解さが玉にきずといったところでしょうか。(あと、敵から逃げるのがタイヘン……)
 そして、「牢-RAW-」の謎である「花は鉢、鳥は蜜、風は苦、月は死」が引用されてますが、これがずいぶんのキーとなっておりまして……
 まぁ、謎の全文が書かれているため、牢-RAW-を知らなくとも解ける謎です。
もともと、この「かつはとぜきなり」の謎は牢の最初の謎解きイベント、と同時に僕の初めて作った(ちゃんとしたホラーゲームでの)探索イベントでありまして、初めてホラーゲームを作るにあたっての、作者およびプレイヤーの「チュートリアル」として作った謎でした。それゆえ、ここの謎解きは牢の本編とまったく関係がなく……
 「かつはとぜきなり」もただしゃれたような文にしようと思って偶然思いついた謎です。だから牢の本編には関係ない、ならば神童ノ哥の■■の言葉はいったい、しかし、■■は■の力で時空を……
物語の謎というのは、実に妙なものですね。

〇追記
鳥籠さんのゲームは「神林家殺人事件」が好きです。ロボットが出てくるところが大好き。
あと死妖花も最近やってハマりました。エンド回収大変だったけど。


2020年05月09日

【牢-RAW-制作秘話D】「牢の名は」

ScreenShot_2015_0502_19_52_34.png
↑一応一族の名前は考えていたみたい

◆登場人物の名前の由来
 登場人物の名前はかなりこだわる人間です。
 テキトーな名前は気に入らないゆえ、電子辞書やネット検索をぐるぐるめぐって、自分の娘(もしくは息子)に名前を付けるかの如くのこだわりがある。
 さて、牢のキャラクターの名前であるが……メインキャラの二人、マサトとユカに関してはずいぶんいろいろ考えた挙句……全然決まらなかったので、フィーリングで決めた感じです……。だから“名前”の由来とかないんです。
◆苗字「戎野」の由来
 変わって二人の苗字である「戎野」は由来があります。
 日本神話の古事記か日本書紀を知っていればわかる話ですが、戎野の「えびす」は「恵比寿神」から来ています。
 恵比寿神は蛭子神(ヒルコ、えびすとも読める)と同一視されるもので、恵比寿神はイザナギとイザナミとの間に生まれた最初の子だが、不具の子(障害児)であったために海に流された(あくまで一説です)。
 この話が牢の物語にそぐうため戎野家という一族が生まれました。
 タロウ(太朗と太郎)はロウという音にかけて考えたもの。
 『太朗』と『太郎』と名前が違うのは文章にしたとき「タロウとタロウじゃややこしくなる」ための区別です。あの双子は母親に「タロウ」と区別なく呼ばれていた(と太朗が勘違いしていた)ため、お互い自分の名前をタロウと思い込んでいるためです。
◆両親の名前
 前回話した通り、タロウの真の両親は室戸亀夫と戎野ツルです。
 室戸博士の「室戸」は、海野十三の「俘囚」の博士の名前から取ったものです。小説の内容とはあまりかかわりがないですが……
 さて、博士の名前の「亀夫」とタロウの母「ツル」の由来ですが、楽屋で述べたように二人の名前は「かごめかごめ」の歌にかかっています。

かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀と滑った 後ろの正面だあれ?

 この歌の鶴と亀が二人の両親の名を指すことになります。
 鶴と亀は縁起のいい象徴の二つであり、それゆえその二つを、その二人をペア(夫婦)にしました。

2020年05月05日

【牢-RAW-制作秘話C】「物語の障害とタブー」

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◆障害のタブー
 牢の物語は最終的に「奇形児」の話に収束する。なぜ奇形児の話にしたかというと、当時、江戸川乱歩的な怪奇な物語に多大な影響を受けていたからである。
 江戸川乱歩作品のいくつかには「障害者」を扱った作品がある。それらは現在の倫理観に照らし合わせれば「タブー」ととらえられかねないが、(個人的には)障害、病気を恐怖的演出の題材にしつつも、それに対し人間的な情、思い、ときには愛を描いている……と思う。
 「孤島の鬼」では寄生性双生児の片方の少女との恋が描かれている。恐怖的でありながら人間的。“人ならざる人”との葛藤は、外国の小説では“フランケンシュタイン”でも描かれている。
 牢は和風フランケンシュタイン的な怪物として生み出されたものである。
 それゆえ、牢の物語は大きな「タブー」をはらんでしまっている。
 いろいろと当時向こう見ずで作り上げた牢だが、奇形児という、現代でも触れにくいタブーを、江戸川乱歩と同じように“恐怖的題材”として扱ってしまっている。もちろん、この物語は奇形児を蔑むものではない。むしろ、その奇形児との共存、そして愛を真のテーマとして描いたつもりである。
 人の解釈は十人十色。もしかしたら奇形児に対する悪いイメージを与えかねない危険もある。いままでのところ、そのような悪いイメージを受けたという声はないようだが、このような危険をはらんでいるのは、今後の作品制作において気を付けておきたい。
 自由な物語は素晴らしいが、人を傷つける物語はよろしくない。それでもなお、作りたい物語がある。
 牢はタブーをはらんだ、家族の物語である。

◆タブーとは
 恐怖とは何か。
 それは人間の潜在的なタブーを大なり小なりふくんでいると思う。殺人、鮮血、生物、犯罪、奇形……。それはときに人の心を育て、ときに人の心を傷つけるおそれがある。まぁ、フリーホラーゲームゆえ、いまのところそこまで傷が大きくなる存在とは言えないだろうが、牢は危険をはらんだ作品として存在する。
 奇形児とまではいかずとも、世の中には大なり小なりの変わり者がいる。
 僕も変わり者だ。ネット上にはもちろん、まっとうな会社員も、接してみるとずいぶん“変わっている”一面があったりする。持病持ちの人もいるし、体に異常を、心に異常を抱えている人もいる。それゆえ、健常者と障害者の境目なんて案外あやふやなものだったりする。
 はたして自分は健常者と言えるのだろうか。
 僕は言えない。たとえ体に大きな異常がなくとも、心は普通よりか少しほど曲がっている。精神が奇形なのだ。
 この牢の物語は障害者の考えを真剣に考えた……というわけでもない。むしろそれを利用しただけの自己満足に過ぎない。しかし変わり者の僕は変わり者なりに変わり者の“タロウ”を求め、生み出した。
 僕は変わり者で変わり者が大好きだ。
 そんな恐怖でタブーで変わり者の物語が牢-RAW-である。

2020年05月04日

【牢-RAW-制作秘話B】「隠された“謎”のエンディング」

ScreenShot_2015_0502_17_32_23.png

◆なぜ複数のENDがあるのか?
 エンディングが複数あるのは「かまいたちの夜」を参考にしたからです。(初代)かまいたちの夜は主人公のなにげない言動(選択)によって時にトンデモないENDにたどり着くことがあり……
 たとえば関西弁の社長さんとのENDとか、また胸糞悪いENDとかもあり……
 その衝撃を本作にてぶち込んだ結果、いろいろおかしなENDができた感じです。
 いや、まさかENDをこんなに回収してくださるとは想定していなくて、よくよく考えれば僕も探索ゲームは(攻略見つつ)なんとか全ENDコンプリートしようとしますし、もうちょっとコンプリートのことを考えといたらよかったなーと思います。

※ここから本編のネタバレ※
↓↓↓










◆タロウの正体
 タロウの正体については、ゲームを作りながら考えていたところがあります。当初は「正体は奇形児だった」という、江戸川乱歩的な話で締めようかと思っておりましたが、そこにもう少しひねりが欲しいと思い悩みました。
 そんな折、綾辻行人の大長編推理小説『暗黒館の殺人』というめっちゃ分厚くて上下巻ある小説を読んだんですか、そこに「寄生性双生児」の話が出てきて「これだ!」と偶然にも思ったんです。
 これが牢の真相の元ネタとなりました。タロウを双子としておけばトリックとして使える、しかも「怪物」の正体として相応しい。怪物の正体は「人」ではなく「人ならざるもの」――牢のという物語の化学反応が起こりました。
 こうして牢の物語構想は完成し、コンテストに向けてなんとかヒイヒイ言いながら完成させました。後半あたりは少し急ぎ足で作った感じで、話を回想でまとめた感じです。
 実はもう少しだけイベントと話が構想にあった(はず)なんですが……。

◆タロウ《太朗》の呪いの謎
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 ゲームの楽屋で言ったように、「タロウに呪いをかけた人物は誰か?」というオチなのですが、二つの理由により省くことになりました
 第一に、コンテストに間に合わなくなるから(あと大変だから)
 第二に、あまり気分のいい話にならないし、回想が続きすぎて煩わしくなる……
 からです。
 どう気分のいい話じゃないかというと、呪いをかけた人物が意外な人物で、その人のイメージが損なわれて、ついに作品のイメージまでも損ないかねない「知らなくていい事実」だからです。しかし真実だから、この真実によってつじつまが合う部分があり、不可欠であり不必要、いわゆる裏設定というものなのです。

 で、呪いをかけた犯人はというと……
 実は、室戸亀夫博士なんですよ。

 室戸博士はタロウとの会話で妙なことを言っていたりしました。東京の大学にいたのになぜか村の診療所に。女性と別れていて……その女性がタロウの母、ツルさんなんです。
 呪いをかけたのは別れた女性、ツルへの恨みから。
 ツルへの呪いが子供のタロウへと移った。

 その室戸博士の恨みによって生まれたタロウと出会った博士は、事の経緯をすべて理解していた。この子が自分のかけた呪いによって生み出され、戎野家に災厄をもたらした。そのことを後悔した博士がタロウに対してあんなにも親身になったのは「贖罪」のためだったのです。

〇追記
去年の5月に岐阜に行ってきたのですが、どうも戦前の岐阜の白川郷のあるようなところに、『戎野邸』のような屋敷があるのはおかしいのかもしれません。今のような交通の便もよくなく、山に囲まれた土地ですし。あくまで物語の世界での「岐阜」と解釈しておいてください……。



●呪いをかけた人間が『室戸博士』である(状況)証拠
・博士は見ず知らずのタロウをかくまった上に手術も行った。いくら善人でもそこまでするものだろうか。
・そのうえタロウは戎野邸での事件にかかわっている。そんなあやしい状況のタロウを警察にも誰にも知らせず家にかくまうのはおかしい。
すべてを知っているからこそ、警察にバレないようタロウを隠した。タロウはそもそも隠されていた存在のため、博士が隠したところで嫌疑は及ばない。
・腫瘍のタロウが『誰かの呪いによって生まれた……』と言ったあと「そいつ(つまり自分)を恨んでいるか」と博士が問うた。腫瘍のタロウはいままでの攻撃的な態度と変わって、そのことに対し「仕方ない」と断じている。腫瘍のタロウは自身の能力で呪いの主、室戸を知っており恨んでいた半面、それを贖罪しようとした室戸を赦していたためそのように言葉を遺した

2020年05月03日

【牢-RAW-制作秘話A】「だれもしらないホンモノのフリーゲームを」

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◆フリーホラーゲーム
 学生時代はフリーゲームを大量にあさっていたこともあり探索ゲームをそれなりに遊んではいた。しかし前述どおり、フリーホラーゲームへの思いはあまり大きくなかった。
 この当時好きだったホラーゲームは「オシチヤ」「操」「青鬼」……といったところ。そのほかいろいろとやったが、なにぶん、ホラーゲームの安い「おどかし」が好きになれなかった。「もっとホンモノの恐怖を!」と思う自分がいた。ただ青鬼っぽい、B級ホラー的怪物から逃げる作品じゃない、「怪物」とはなんぞや、いったいどうして襲ってくるのか、どうしておどかしてくるのか……そういう理由付けのされた作品を見たい。安っぽいホラーへのアンチテーゼとして、ホラーを懐疑的にとらえていた自分として、『牢-RAW-』を作ろうと思ったのである。

◆本当の恐怖
 本当の恐怖とは何か? ということで、当時、マイブームだった江戸川乱歩的な怪奇小説の恐怖を用いた。そこから座敷牢の話にしようと思い、『牢-RAW-』のタイトルがぼんやりと浮かんだのだが――
 このあたりのネタがどのタイミングで出たのか、はっきりと覚えていない。座敷牢に閉じ込められた子の怨念が現在によみがえり、ポルターガイスト現象をおこし「和風」パラノーマル・アクティビティみたいなことになる――という感じのプロットをぼんやり考えていた。
 そんなぼんやりしたプロットのもと製作が始まった。僕の作品はプロットがぼんやりとしたものが多く、作っていくうちに話を作っていくことも多かった。(オチをしっかり考えてから作ったものもあるが)。
 製作当初、オチの部分もしっかり考えられなかった。とりあえず「怪物の正体は座敷牢に閉じ込められた子」とは考えていたのだが。ついでに“RAW”という単語についてもただ音が“牢”と似ているからつけただけで、後付けでなにかしらの意味を持たせたに過ぎない……。
 いきあたりばったりの製作である。実生活も、もろもろの事情で無職となり、そのあたりの話も微妙に作品に投影されていたりする。主人公マサトのバイトの話も実話をほんの少し基にしている(実際に奈良には柿の葉寿司工場がある)。
 兄妹同士のやり取りにしたのは、パラノーマル・アクティビティの続編「パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT」が姉弟同士でそれに影響を受けたからである。なにからなにまでパラノーマル・アクティビティ頼りです……。

◆難しかったところ
製作で戸惑ったところはいくつかあります。まず、ホラーゲームにおける「探索」というものを作ったことがなかったのでどうするか悩みました。結局、参考にしたのは『ゼルダの伝説』でした。
(余談ですが僕はゼルダファンで初めてやったテレビゲームがたぶん『時のオカリナ』で、それゆえゼルダの伝説には深い思い入れがあります)
 探索に時間制限を設けたのは時オカのミニゲームからの影響です。単調なミニゲームでも時間制限があれば「ハラハラ」するもので、ホラーゲームとの相性はよかったと思います。壁をたたいて棚の上のモノを落とすのも『夢を見る島』とかからパクってますね……。

〇追記
コンシューマーゲームのホラーゲームはあまりやってこなかった僕ですが、「ゼルダの伝説」の時オカの闇の神殿とムジュラの仮面はトラウマですな。

2020年05月02日

【牢-RAW-制作秘話@】「パラノーマル・アクティビティの衝撃」


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◆牢をつくろうとした理由
 探索ホラーゲームを作ろうと思った理由はいくつかある。僕は『牢-RAW-』の前作まで、RPG作品を作っていたが、それなりにいい出来のものもあったが、どうにも自分はRPG(の戦闘、冒険)よりも“物語”を作りたいという思いが大きくずいぶんいびつな作品ばかりとなった。
 そんないびつな作品の“行き詰まり”を解消するため、自分の作品の別方向のアプローチとしてとして、RPG以外のなにかをつくろうという思いとなった。
◆パラノーマル・アクティビティ
 そして、牢をつくろうと思った大きなきっかけとなったのが、「パラノーマル・アクティビティ」という映画だ。
 この映画のコンセプトを自分なりに3つ挙げると、

・一つの家の中で行われる(低予算のためか)
・日常を切り取った情景
・やりとりにギャグ(ジョーク)が入る

 この「パラノーマル・アクティビティ」は低予算映画でありながら大ヒットを飛ばした映画である。日常を切り取った、ホームムービー的な映像がじわじわと起こす恐怖がツボに入った。
 このころの自分は、「ホラー作品」に対してあまりいい印象を持っていなかった。それゆえ「ホラーゲーム」を作ろうという思いに今まで至らなかったのだが、その自分の思いを変えてしまうほどの映画だった。

 言ってしまえば、
「パラノーマル・アクティビティのコンセプトスゲー」と思ってそのコンセプトをパクって作ったのが大きな理由である。
 もう一つの理由としては――コンセプトの一つである「一つの家」と、主な登場人物が「二人」、場所が小さく、登場人物が少なければそのぶんゲーム制作の負担が減るのでは? というのが始まりである。
 おまけにコンセプト一つに「やりとりにギャグが入る」とあり、自分が得意(というか趣味)とするギャグシーンを入れられるとあればやるしかない。ホラーものにギャグが挟まれるのは意外とあるもので(かまいたちの夜とか)、意外と有効的、というか過去に夢幻地獄でやっていた。
 パラノーマル・アクティビティのリアルな恐怖に惹かれ、コンセプトをパクれば楽にできる。そしてギャグが挟める。……以上の理由が重なり、この牢-RAW-を作ることになった。
 しかし、ホラーゲーム制作ははじめてで、前途多難であった。

〇追記
 つい最近、牢-RAW-5周年になると思い、多大な影響を受けた「パラノーマル・アクティビティ」を見返した。
 基本、自分は映画をあまり繰り返して観ることはない(金曜ロードショー以外)。
 そんな僕ももう一度見たいと思えるほど、「パラノーマル・アクティビティ」は傑作である。ホームムービー的な映像、無意味とも取れる微妙な演出、たまにセリフが台本っぽく聞こえても外国の映画だから『むしろオーバーなのが自然なのか……』と、意識的なのか、無意識的なのか、めちゃくちゃリアリティのある“ホラー”になっていて、「この映画は実話です」と言われても信じてしまう、そんな傑作ホラー映画です。
 観てない方はぜひ見てみて! アマゾンプライム会員なら今だとタダで見れるから!

2020年05月01日

【牢-RAW-5周年記念】プレイしていただいた皆様へ感謝!!

ScreenShot_2020_0430_22_36_15.png

2015年5月5日――くらいに投稿したフリーホラーゲーム『牢-RAW-』
この作品は僕の過去作と比べ多くのダウンロード数となった作品です。
(現時点で累計8000DLほど)
ニコニコ自作ゲームフェス5にても『敢闘賞』を受賞し、またたくさんの方々に実況プレイされ(どういうわけかドイツ人の方にもプレイされたみたいで……)、(なんか知らん間に)鳥籠さんの『神童ノ哥』にパロディ出演? させていただき、ありがたい限りです。

ScreenShot_2017_0827_16_57_34.png
(~童ノ哥のこの画面にマジでビビった)

言うのが恥ずかしくて言ってないんですが、『牢-RAW-』の実況プレイとかも実はそれなりに見ていたりしています。ほんとうにたくさんの方々に、調べてみると直近でもプレイされている方もおり、『牢-RAW-』という作品が自分の手元を離れて広がっていったのはありがたい話です。自作ゲームゆえ、いろいろつたない部分もあり困らせてしまった部分もありましたが、プレイしていただいた皆様の心に残ってくださったなら作者冥利に尽きます。

次のブログで牢-RAW-の制作秘話を語りたいと思います。

2020年04月26日

【事前連絡】『牢-RAW-』5周年記念……におきまして

 先日、『牢-RAW-』の明かされていない謎を明かすと通知いたしましたが、その経緯についてお話します。
牢の最新版の『楽屋』にて、↓の謎が投げかけられています。


ScreenShot_2020_0420_21_52_30.png

 くわしくは牢の本編をやっていただいた方ならわかるのですが……
 諸事情で一つ残していた本編の謎なんですが、明かすタイミングを見失い、今に至ったワケです。
 実のところ、あまり後味のよろしくないオチなので、謎のままにしとこうかと思ったのですが。
 どうも一時期『ヤフー知恵袋』にこの質問が上がっていまして……

 本編をやっていればなんとなーく想像できるだろうと思ったのですが、
 こっそり見ていた人様の実況動画にて「わからなーい」などの声もありまして。

 5周年の今、キリがいいのでこの謎を明かしたいと思います。
 まぁ、分かった人もいたりしますが……

 『牢-RAW-』の5周年記念としましては、一応、制作秘話をつらつらと述べたいと思うのと、なにかしら動画を上げようかと思います。


 『謎』は謎のままでいいのか、明かすべきか。むずかしいところですねー。
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