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2019年11月04日

「富嶽百景」をこの歳で聴いたから感じ方が違うんだろう

太宰治の「富嶽百景」に感動した。


日本文学史の授業などで太宰治という名前は聞いた事はもちろんあったし、

小学生か中学生の時には「走れメロス」は読んだ。

ただ、走れメロスって太宰治の代表作品と言われるけど、

他の作品とは結構違うじゃないかな、まだ分からんけど。


たまたまAudibleにて太宰治の「富嶽百景」を聴いたのだが、

太宰治ってこんなに素晴らしい文章を書くんだと初めて知った。



なんでAudibleで「富嶽百景」を買ったんだっけ。


何かきっかけがあったはずなのだが思い出せない。

もしかしたら吉本隆明のAudibleに太宰治の文字があったからかも。


とりあえず、ふと太宰治ってそう言えばほとんど読んでないなと思い、

適度な長さの「富嶽百景」ってタイトルを買った。


買ってからもなかなか聴いていなかったのだが、

そう言えばと思い出して聴いてみたのだがちょっと感動した。


愛人と心中したとか、人間失格みたいな印象があったので、

ある意味で芸術家なんだろうなというイメージだったが、

「富嶽百景」を聴いて芸術家なのはそうだが、

だらしないと言うより、もっと…なんというか悩んでいる人だった。


文中にも「誰よりも苦悩した」みたいな言葉があったが、

ああ、凄い良い事を言うなと。


色んな場所やその時の心情、つまり環境や状況によって、

富士という同じものでも全く見え方が変わるという話なのだが、

それをこんな小説にするのは素晴らしいとしか言えない。


小中学校では走れメロスじゃなくて、富嶽百景を扱った方がいいんじゃないか、

と思ったのだが、

少なくとも小学生の時にこの話を理解するのは無理があるし、

先生が説明して「分かった気」にさせるのも違うだろうしなあ。


子供時代に読んだ人にも、

改めて大人になってから触れてほしいなと思った作品でした。

富嶽百景・走れメロス 他八篇 (岩波文庫)




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思いついた事を羅列。 映画「DETH FOREST 恐怖の森2」みたいなくだらない映画が凄い好き。 映画の感想は基本的にネタバレなしを心掛けています。
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