Matzocoatl「毒蛇だって知ってただろ？」

某会社社長のインタビューを撮影する仕事がありまして、

ちゃんとしたインタビュー撮影の場合はインタビュアーがいて、

少なくても音声さんがいて照明さんがいるのですが、

今の世の中、ちゃんとしてない事の方が多くて、

撮影する人がインタビューしながら音声と照明をするなんてざらにある。


今回もそんな感じだったので、

他に誰もいないのを良い事に勝手に「Blackmagic Production Camera4K」で撮影してみた。

ちゃんと普通のビデオカメラも抑えで撮影してはいるんですけどね。



「BMPC4K」でインタビュー撮影をする場合は、

本体なんかの収音は全く使えないのでマイクは必ず別途用意。

BMPC4Kはステレオプラグで入力できます、ミニじゃないですよ。


1人で撮影する時、音声はピンマイク型のものが付けれれば良いのだが、

今回はマイクを画面に入れたくないとの事だった。

まあ相手が女性だったのでアシスタントがいない時に、

ピンマイクを女性に付けるのは結構困るから良かったのだけど。


という事でマイクはガンマイクを用意。

マイクスタンドで固定して画面に入らないギリギリのところに設置。

ただ今回は背景も気にする必要があったので、

画面の下からインタビュアーに向かって斜めに固定した。

ここで1つ問題が、天井に設置されていたファンというかサーキュレーター、

これが止められないというのだ。

自分の耳ではそこまで気にならないのだが、

ヘッドフォンでマイクの音を聞くと気になる…。

マイクの向きを下からでなくする事も考えたが、

そうするとインタビューイとマイクの距離が遠くなってしまうので、

悩んだ結果、ファンの音は気になるが声がしっかり撮れれば問題ないだろうと、

このままの位置で撮る事を決める。


で、照明だが、タングステンのライトを1台用意。

直接当てると強すぎるので天井にあててバウンドさせる事にした。

アシスタントが1人いるだけでレフとか使えるんだけどなあ。


ここまでの作業を全部1人でやるんですよ…大変ですよね。

しかも時間が押してるから早めに終わらせたいとか、

お付きの人がピリピリしてるし…圧を感じるわあ。


そんなこんなでいざ撮影。

やっぱ社長にもなると事前の準備がしっかりしてるので、

基本的に欲しい言葉は自然に撮影ができる。

これが普通の社員やスタッフになると、

「えーっと」とか「なんかあったかな…」とか、

言葉が出てこない時間が結構ある。

さすが社長だなと感心。


とは言え、普段からカメラ慣れしてる訳でもないみたいなので、

たまに自信がなさげに目線が泳いだりする。

目は口程に物を言うとはよく言ったもので、

ああ、今困ってるなあ…なんて思いながら撮影したのだった。


そうそう、「BMPC4K」ってISOが800までしか上げられないので、

室内で撮影する場合は照明は持って行った方が良いですね。

LEDの簡易照明だけでもあるかないかで結構変わる。


で、会社に戻ってきてから素材を確認したら、

画は問題なかったと言うか、

広角レンズで背景込みでインタビュー撮影って、

ちょっと特殊な環境ではあるけどなかなか良い画になってると思った。


本来はSDI出力などでバックアップをとるのだが、

まだそういう機材を持ってないのでちゃんと取れてて一安心。

もちろん、現場でも確認はしてるんだけどね。


ただ…音声にはボウゥゥゥゥンってファンが回っている音がずっと入っていた。

もうちょっと声が大きかったら気にならなかったのだけど、

インタビューイって案外声小さいんだよなあ。

撮影が終わってから普通の話をするとそっちの方が声がデカかったりする。

あるあるな話なんですが。

やっぱ音声さん付けてほしいって思うし、いないならピンマイクがいいわあ。


インタビュー撮影って画よりも音だよなあ…って今更思ったりする。

編集でうまい具合に消せるかなあ…ボウゥゥゥゥン。

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