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2021年09月28日

どうしてあの時あんなに死にたかったのか不思議に思う今


3年前に九州大学をはじめとする研究機関でうつ病などで表出する様々なマイナス感情と

それに対応する各々の脳内物質の相関関係がメタボローム解析という精密な血液検査で同定された研究結果が発表された。

例えば自殺念慮ではキヌルン、キヌルン酸、キヌレリンの代謝が低下していることが記された。

それを更に調べると、キヌルン系はセロトニンの代謝物であることがわかる。

つまりはセロトニン神経やセロトニンの代謝低下が自殺念慮に関係していると考えられる。

九州大学の研究結果での見解としても、将来的に栄養素や創薬でうつ病の治療に役立てる可能性を述べていた。
セロトニンの材料になる前駆物質はトリプトファンというアミノ酸の一種であり、

それが多い食べ物と少ない食べ物がある。

トリプトファンを多く含む食品を食べているとストレス耐性をある程度保て、うつ病の治療にも有効だと考えられる。

脳内でセロトニンを合成するためにはトリプトファンと酵素となるビタミンやミネラルが必要である。

トリプトファンを多く含む食品として、豆乳、バナナ、ケール、魚介類、チーズ、鶏肉などが挙げられ、

代謝酵素としてはビタミンB1、B2、B3、B5、B6、B12、葉酸、亜鉛、鉄分、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが必要となる。

もちろんこれらの食品やミネラルは食べてすぐ効果が出るわけではないので、

2週間から1か月程度は必要になると考えられる。

しかしながら、最も効果が高いのは精神科などで処方する治療薬だと考えられる。

特に抗鬱薬の多くが脳内のセロトニンの活性を高める種類のものが多い。

だが、食事の偏りなどで、セロトニンの材料になるアミノ酸やビタミン、ミネラルが不足した状態では

脳内でセロトニンがあまり合成されないために、薬の効果が十分に発揮されないと考えられる。

このように自殺したい気持ちを改善するには食事での栄養素と薬の両方が大切だと考えられる。

私も過去にうつ病とパニック障害、不安障害を併発し、その苦しさから自殺念慮の気持ちが強く出たことがあった。

しかし、その後うつ病が治ると、「どうしてあの時あんなに死にたかったのだろう」

「どうしてあのときあんなに毎日がぐわい悪い気分だったのだろう」とか当時の自分の気持ちに疑問を呈することがある。

つまりは生きていてよかったとつくづく思う次第だ。

うつ病や強度の欝状態では人は自殺したい衝動が強くなるが、それは一過性の精神の病気のためなのである。

例えば借金をして死にたい気持ちがあるのは、一般に借金という重しが精神の大きな苦痛になり、それに耐えかねて自殺したい気持ちが増大する。

しかし、自殺しなくとも自己破産や生活保護でしのぎ生きることを考えれば死ぬことはない。

ある債権相談専門の弁護士は言う。借金をして苦しんでいる人でも自己破産申告を裁判所にしてして認められると、自殺率が急激に低下するという事実。

それは裁判所が自己破産を認めると、借金を支払う義務がなくなるから、気持ちがいっきに楽になるためだ。

よって、借金などで自殺を考えている人はまずは急性のうつ病を疑い、まずは精神科や神経科を受診し、

正常な考えや判断ができるように、脳の過剰な興奮を抑えるための薬を処方してい飲むことと

弁護士や市役所などの生活相談窓口に相談するなど最低限行う必要があると言える。



posted by さかえ at 07:00| 自死防止の知恵
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さかえ
中年で管理職でのストレスや長時間労働での過労やプレッシャーが続き、うつ病と不安障害を発症して失業し、何とか5年でほぼ治りました。一時期社会復帰について悲観的になりましたが、今は社会復帰して働いております。うつ病を治すには時間と運動と薬が必要だと思います。 治るために試行錯誤した内容や治癒に役立ったと思うノウハウを発信しております。
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