近年、中高年のうつ病が増加傾向だといわれている体調不良はどうも加齢によるうつ症状の一つである可能性がある。
うつ症状の改善には薬物療法以外に様々な方法があり、個人個人効果の出方が違うと思う。
今回は、自分で試した食事療法を紹介したいと思う。
食事療法の原理は、脳内で必要としている神経伝達物質の材料となる必須アミノ酸やミネラル、
ビタミンを供給し、神経伝達を正常な状態にして精神症状や自律神経症状を軽減するものだが、
脳内の毛細血管だけは血液脳関門という、水溶性の物質が入れないとか、ある一定の大きさ以下の分子しか
透過できないという制約があると同時に、毛細血管の脳関門の大きさが狭いため、様々なアミノ酸と競合して、吸収が低下する難点がある。(アミノ酸は20種類存在し、必須アミノ酸はそのうち9種類ある)
そのような難点はあるのだが、脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖であり、ブドウ糖はご飯やパンなどの
炭水化物が原料である。
したがって、ブドウ糖は脳内に入りやすく、ご飯等の炭水化物と一緒に摂取するのがよいといわれている。
そういえば、普段、様々な病気での薬の処方では「食後」に飲用というのは胃腸に粘膜の炎症を防ぐだけでなく、薬の吸収を高めるためと思われる。
苦痛や不安などの神経の興奮を沈めると同時にホルモンバランスを調整する。
・不安感や緊張感を引き起こす神経の興奮にはカルシウムやマグネシウム不足が大きく関係しているといわれており、これらのミネラルの不足を補充する。
私の場合、カルシウムの多い食べ物や飲み物を飲むと夜、眠りやすくなる。
→含有食品として温めた牛乳、ひじき、煮干し、ポカリスエットなどを摂取
・苦痛や不安神経の興奮を抑制する脳内物質としてセロトニンが必要とされている。
また、睡眠物質としてメラトニンが必要になるが、メラトニンはセロトニンの代謝によって生じることから、
セロトニンの材料となる必須アミノ酸の摂取が必要。
(必須アミノ酸とは食物で摂取する以外に体内で合成できないアミノ酸のこと)
セロトニンの体内での生合成のためにはトリプトファンという必須アミノ酸とビタミンB6、葉酸、B12が必要といわれている。
→高含有食品として きな粉、かつお節、バナナ、牛乳、魚介類など
・快感神経の活性と元気ややる気を出す脳内物質としてドーパミンが必要。
ドーパミンの体内合成にはフェニルアラニンやチロシンという必須アミノ酸が必要。
また、ドーパミン不足の原因として鉄分の不足例があげられており、適度に鉄分を含有した食品を摂取して様子をみてみるのもよいと思う。
→チロシン、フェニルアラニン高含有食品として かつお節、チーズや肉類、たけのこ
→鉄分含有食品として、海苔、ひじき、はまぐり、あさり
・医療機関では不安や恐怖、緊張感などを抑制する目的で抗不安剤をしばしば処方するが、
その原理は興奮した神経を抑制する脳内物質ガンマアミノ酪酸(GABA神経)を活性化することによって行われる。
当然、脳内にガンマアミノ酪酸の材料になる物質が必要になるが、その材料となるのが
アミノ酸のひとつのグルタミン酸とビタミンB6である。グルタミン酸は旨み成分でも有名である。
尚、ガンマアミノ酪酸(GABA)は分子量が大きいため、血液脳関門という脳内バリアを通過できないため、前駆物質で摂取する必要がある。
→高含有食品として グルタミン酸はかつお節をはじめとする魚介類に多い。
ビタミンB6もかつお、さんま、鮭など魚介類に多く含まれる。
・筋肉やスジ(特にうつ病患者は肩こりや首の凝りを訴える人が多い)の凝りの緩和
筋肉の凝りにはビタミンB1が有効である。
→ウナギ蒲焼、玄米ごはん、そば、ビタミンB1剤の摂取、ただし栄養ドリンクの多くに
ビタミンB系列のビタミンが入っているがカフェインも同時に含まれているため、
摂取後15分程度から気分が悪くなったり、悪心や不安感がでることがあるので、
カフェイン入りのビタミンドリンク等は避けたほうがよい。
不安障害患者の2割がカフェインで不安発作がおきる。
また、健常人でも一度の大量摂取で動悸や不安感が生じることがある。
・副腎皮質ホルモンの血中濃度抑制
うつ病の患者はストレスによって視床下部の室傍核が刺激され、
それによって副腎皮質放出ホルモンが分泌され、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌される状態が
ストレスが無くなった後も常態化し、体が緊張状態であると脳が認識し続けることによって
更に副腎皮質ホルモンが分泌される悪循環がうつ病の原因モデルの一つであることは医学者の定説である。
また、コルチゾールの過剰分泌によって不安やぐわい悪さと関係する海馬に悪影響を与えるといわれている。
よって、治療には副腎から分泌されるコルチゾールの血中濃度を下げる必要があり、
その方法として野菜や青汁に含まれる植物成分の摂取と食物繊維の有害物質の体外排出作用が有効と考えられる。
そのために植物由来の食品を摂取が有効ではないかと思われる。
(実際、過去に難治性の慢性前立腺炎に罹患した際にケールの青汁摂取を続けたところ疼痛や不快症状が軽減し、最終的に完治した経験がある。)
→緑の野菜サラダやケールの青汁などの摂取。
ただし、生の野菜サラダは食中毒の原因になる場合もあるのでO157などの細菌に気を付けること。
尚、過去に国立国際医療研究センターが行った食事と自殺率について9万人を対象に行った追跡調査の結果では、
野菜を多く摂取する人は自殺率が半分であることが報告されている。
つまり野菜には精神安定に寄与する何等かの物質が含まれている可能性がある。
また、食事の際に最初に野菜類などの低カロリー食を摂取することで、
膵臓からの急激なインスリン分泌を抑えることで低血糖状態を避け、食事の際に生じる気分の悪さを軽減する方法がある。
食事はゆっくり食べることが望ましい。
・オメガ3油系(アルファリノレン酸)脂肪酸の摂取
脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が存在し、生体内で合成できない脂肪酸として不飽和脂肪酸があげられ、食事で摂取する必要がある。
不飽和脂肪酸は脳内の情緒に関係する海馬やその関係部に多く含まれており、
不飽和脂肪酸の不足は海馬の活性を低下させることが考えられる。
よって、オメガ3系の不飽和脂肪酸の摂取を行ってみるのも良いと考える。
→含有食品、マグロのトロなどの刺身類(要はDHA、EPA含有食品)、菜種油、えごま油
・飲み水
人体は多くの水分で構成され、脳内も例外ではない。
しかし、脳には血液脳関門という細胞膜のバリアが存在し、分子が大きい物質や水溶性の物質が容易に神経細胞内へ入らないしくみとなっている。(有害物質を入れないようにしている)
パーキンソン氏病は脳内でのドーパミンで活動する神経が死滅することで、
ドーパミン由来の神経の活性が低下することで、身体症状及び精神症状が低下するものであるが、
うつ症状や自律神経症状を伴うことがうつ病と共通することである。
私も過去に難治性の病気に罹患し、医師には匙を投げられたが、自分で治療法を編み出し、3年ほどで治した経験がある。
西洋医学(病院)で治らなかった病気が様々なサプリメントや栄養食品、アルカリイオン水などに助けられた。
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