2012年07月29日
愛しのロスアンヘレス
ジー・ミッドナイターズの残党らが中心に制作した、イーストL.A.サウンドのモダン作が、今年春にリリースされました。
ラテン・フレイバー溢れるサウンドで、次第にいや増す猛夏に対抗するアイテムとしてはいかがでしょうか?
パーカッシブなリズムにメロウなボーカル、そして何よりも力強さと哀愁を併せ持つホーン陣の演奏が素晴らしいです。
Little Willie G先生も参加して、スムースなのどを聴かせています。
少しだけですが、サンタナみたいなラテン・ギターも堪能できます。
1. I Love Los Angeles (Romeo Prado)
2. Making Ends Meet (Willie Garcia, Larry Rendon)
3. You'll Never Find Another Love Like Mine (Kenny Gamble, Leon Huff)
4. I Know That We Have Loved Before (Louise Dorsey, Daniel Candon de la Campa)
5. Chicano Power (Romeo Prado)
6. Don't Let Me Lose This Dream (Aretha Franklin, Ted White)
7. We're in This Love Together (Roger Murrah, Keith Stegall)
8. Paradise in Your Eyes
9. Good Lovin' (Rudy Clark, Arthur Resnick)
10. Pachuko Hop (Chuco Tempo) (Vernon Haven, Chuck Higgins)
11. The Letter (Ruben Blades, Lou Reed)
12. Summer Wind (Hans Bradtke, Heinz Mayer, Johnny Mercer)
13. Come Back Baby (Mike Lewis, Ricky Lisi)
14. Pachuco Hop (Vernon Haven, Chuck Higgins)
15. Por El Amor De Una Mujer(Un Hombre) (Daniel Candon De La Campa, Jesus Gonzalez Lopez)
16. Quince Para Tomar (Romeo Prado)
17. Romeo Speaks and Plays (feat. Romeo Prado)
実を言いますと、私はサンアントニオ派といいますか、テハーノ派といいますか、カリフォルニアよりもテキサスが好きです。
が、もちろん、あえて比較すればという話で、基本的にチカーノ・ソウルは大好きです。
最近は、Tierraなんかも聴いています。
アーバン・メロウなスイート・ソウルは、ツボに入るとはまりますよね。
それにしても、同じバリオでも、メキシコの影響大のテキサスに比べて、見事にアフロ・アメリカン風のサウンドです。
ランチェラよりも、むしろジャジーな臭いがします。
なにより、スイート・ソウルの、そして、ギターはラテン・ロックの影響を感じます。
ボーカル曲では、まずウイリーGが「ロッサンヘレーエ〜 ロッサン・ヘレーエ〜」と鼻から抜ける声で歌う、冒頭の曲、"I Love Los Angeles"が耳に残ります。
とにかく、そのステマ効果抜群のフレーズに刷り込まれます。
また、アリサの"Don't Let Me Lose This Dream"が印象に残りました。
ラテン風味を加えつつも、美しいメロを生かしたつくりです。
こういう曲がまず気になるのは、やはり、まだまだウエストコースト風のラテンに染まっていないのかもしれません。
お馴染みの曲では、ラスカルズの"Good Lovin'"のラテン・アレンジが気持ち良かったです。
そして、私が一番気に入った曲を言います。
うーん、何とも聴きこみが浅い、今までの音楽体験に囚われている、などと言われそうですが、"Pachuko Hop"です。
この曲は、アルバムの中で、2度にわたって登場します。
トラック10と14です。
これはいいです。
やっばり、私はホーンの鳴りがいい、スイングするバンドが大好きなのでした。
これを聴いてから、Roomful Of Bluesの1stとかを聴き返しています。
私は、最初期のホーンがバンド・リーダーだった頃のRoomful Of Bluesが最高にお気に入りなのでした。
ホーンのいいバンドで、フライング・ホームとか、ナイト・トレインとか、ディーコンズ・ホップとかを連続でやってほしいです。
"Pachuko Hop"は、Chuck Higginsのブロウ・インスト・ナンバーです。
Chuck Higginsという人は、私は普通に黒人かと思っているのですが、まさかチカーノですか?
そういえば、Joe Houstonにも、"Chicano Hop"という曲があるらしいです。
50年代の流行だったのかな?
パチューコ(Pachuko)というのは、ちょっと不良っぽいメキシコ系アメリカ人を指す言葉です。
歌舞いたチカーノくらいの意味だと思います。
原曲は50年代のR&Bインスト・ヒットで、イーストL.A.のチカーノたちの間では人気曲だったのだと思います。
イーストL.A.のチカーノが愛した曲を集めたRhinoのコンピ・シリーズ、"Brown Eyed Soul The Sound Of East L.A."のVol.1にしっかり収録されていました。
(ちなみに、Joe King Carrascoの作品に、同名異曲があります。)
追記 : Carrascoの曲名は、"Pachuco Hop"でした。
1文字表記が違いますが、同じことを意味していると思います。
アルバムは、素晴らしいインスト、"Quince Para Tomar"を経て、本盤の完成を見ることなく他界した中心メンバー、ロメオ・プラードの会話のスケッチ、"Romeo Speaks and Plays"で終了します。
関連記事はこちら
East L.A. Sounds Compilation
バリオでロッキン
イーストL.A.の郷愁
Little Willie G
心の扉を開けてくれ
ディスカバー・ウイリー・ガルシア
Other East L.A. Chicano Rock
イーストL.A.発、キャリメックス
ラテン・フレイバー溢れるサウンドで、次第にいや増す猛夏に対抗するアイテムとしてはいかがでしょうか?
パーカッシブなリズムにメロウなボーカル、そして何よりも力強さと哀愁を併せ持つホーン陣の演奏が素晴らしいです。
Little Willie G先生も参加して、スムースなのどを聴かせています。
少しだけですが、サンタナみたいなラテン・ギターも堪能できます。
Thee East L.A. Philharmonic
1. I Love Los Angeles (Romeo Prado)
2. Making Ends Meet (Willie Garcia, Larry Rendon)
3. You'll Never Find Another Love Like Mine (Kenny Gamble, Leon Huff)
4. I Know That We Have Loved Before (Louise Dorsey, Daniel Candon de la Campa)
5. Chicano Power (Romeo Prado)
6. Don't Let Me Lose This Dream (Aretha Franklin, Ted White)
7. We're in This Love Together (Roger Murrah, Keith Stegall)
8. Paradise in Your Eyes
9. Good Lovin' (Rudy Clark, Arthur Resnick)
10. Pachuko Hop (Chuco Tempo) (Vernon Haven, Chuck Higgins)
11. The Letter (Ruben Blades, Lou Reed)
12. Summer Wind (Hans Bradtke, Heinz Mayer, Johnny Mercer)
13. Come Back Baby (Mike Lewis, Ricky Lisi)
14. Pachuco Hop (Vernon Haven, Chuck Higgins)
15. Por El Amor De Una Mujer(Un Hombre) (Daniel Candon De La Campa, Jesus Gonzalez Lopez)
16. Quince Para Tomar (Romeo Prado)
17. Romeo Speaks and Plays (feat. Romeo Prado)
実を言いますと、私はサンアントニオ派といいますか、テハーノ派といいますか、カリフォルニアよりもテキサスが好きです。
が、もちろん、あえて比較すればという話で、基本的にチカーノ・ソウルは大好きです。
最近は、Tierraなんかも聴いています。
アーバン・メロウなスイート・ソウルは、ツボに入るとはまりますよね。
それにしても、同じバリオでも、メキシコの影響大のテキサスに比べて、見事にアフロ・アメリカン風のサウンドです。
ランチェラよりも、むしろジャジーな臭いがします。
なにより、スイート・ソウルの、そして、ギターはラテン・ロックの影響を感じます。
ボーカル曲では、まずウイリーGが「ロッサンヘレーエ〜 ロッサン・ヘレーエ〜」と鼻から抜ける声で歌う、冒頭の曲、"I Love Los Angeles"が耳に残ります。
とにかく、そのステマ効果抜群のフレーズに刷り込まれます。
また、アリサの"Don't Let Me Lose This Dream"が印象に残りました。
ラテン風味を加えつつも、美しいメロを生かしたつくりです。
こういう曲がまず気になるのは、やはり、まだまだウエストコースト風のラテンに染まっていないのかもしれません。
お馴染みの曲では、ラスカルズの"Good Lovin'"のラテン・アレンジが気持ち良かったです。
そして、私が一番気に入った曲を言います。
うーん、何とも聴きこみが浅い、今までの音楽体験に囚われている、などと言われそうですが、"Pachuko Hop"です。
この曲は、アルバムの中で、2度にわたって登場します。
トラック10と14です。
これはいいです。
やっばり、私はホーンの鳴りがいい、スイングするバンドが大好きなのでした。
これを聴いてから、Roomful Of Bluesの1stとかを聴き返しています。
私は、最初期のホーンがバンド・リーダーだった頃のRoomful Of Bluesが最高にお気に入りなのでした。
ホーンのいいバンドで、フライング・ホームとか、ナイト・トレインとか、ディーコンズ・ホップとかを連続でやってほしいです。
"Pachuko Hop"は、Chuck Higginsのブロウ・インスト・ナンバーです。
Chuck Higginsという人は、私は普通に黒人かと思っているのですが、まさかチカーノですか?
そういえば、Joe Houstonにも、"Chicano Hop"という曲があるらしいです。
50年代の流行だったのかな?
パチューコ(Pachuko)というのは、ちょっと不良っぽいメキシコ系アメリカ人を指す言葉です。
歌舞いたチカーノくらいの意味だと思います。
原曲は50年代のR&Bインスト・ヒットで、イーストL.A.のチカーノたちの間では人気曲だったのだと思います。
イーストL.A.のチカーノが愛した曲を集めたRhinoのコンピ・シリーズ、"Brown Eyed Soul The Sound Of East L.A."のVol.1にしっかり収録されていました。
(ちなみに、Joe King Carrascoの作品に、同名異曲があります。)
追記 : Carrascoの曲名は、"Pachuco Hop"でした。
1文字表記が違いますが、同じことを意味していると思います。
アルバムは、素晴らしいインスト、"Quince Para Tomar"を経て、本盤の完成を見ることなく他界した中心メンバー、ロメオ・プラードの会話のスケッチ、"Romeo Speaks and Plays"で終了します。
Little Willie G and Thee East L.A. Philharmonic
Pachuko Hop by Chuck Higgins
関連記事はこちら
East L.A. Sounds Compilation
バリオでロッキン
イーストL.A.の郷愁
Little Willie G
心の扉を開けてくれ
ディスカバー・ウイリー・ガルシア
Other East L.A. Chicano Rock
イーストL.A.発、キャリメックス
【チカーノ、テハーノの最新記事】
この記事へのコメント