2012年12月16日
チカーノ・ソウル・パーティ
今回は、こちらを聴きました。
チカーノ・ウエストサイド・ソウルのなかなかの逸品ではないかと思う1枚です。
Rocky Gil & The Bishops、ほとんど経歴を知らないのですが、ソフトは、テキサスのぽんこつレーベル、Golden Eagle発のCDで、03年リリースとクレジットされています。
1. Soul Party
2. Goodnight My Love
3. Me & You
4. Oh Dragon
5. Ob-La-Di,Ob-La-Da
6. After Party
7. Oily
8. Looking For A Lover
9. I'm Sorry
10. Love At A Common Man
11. Love Can Make You Happy
12. It's Not The End
この会社の通例どおり、全くクレジットのたぐいはありません。
表ジャケットはペラ1枚で、一応紙質は厚めですが、裏は白紙、カラーコピーもしくは家庭用プリンタからの印刷かも、と思わせるような低レペルのものです。
このように体裁は最低ですが、内容はかっこいいです。
この感じ、何と言えばよいのでしょうか?
いくつかのファンキー・ソウルとスイート・ソウルで構成されたアルバムで、ブレイク・ビーツ・ネタっぽい曲も含まれています。
音の雰囲気的には70年代ぽく感じられます。
アルバム・タイトルの"Soul Party"は、ベタに例えるなら、アーチー・ベル&ドレルズの"Tighten Up"みたいな感じでしょうか(そこまでクールではないかな?)。
ギターのカッティングとファストでファットなベース、ドラムのビートが気持ちいいナンバーです。
この曲が本盤の代表曲でしょう。
同じくファンキー・ソウル系では、"Oh Dragon"、"After Party"("Soul Party"のインスト版?)も良いです。
一方、バラードでは、ジェシー・ベルヴィンの"Goodnight My Love"のカバーのほか、とりわけ"Me & You"が聴きものです。
"Goodnight My Love"は、曲の良さを再認識させてくれると同時に、Rocky Gilが歌える人だと感じさせてくれます。
そして、"Me & You"は、フィリー・ソウルのような大甘の側面と、古いDoo Wopを思わせるような、スタイリッシュでダンディな側面を合わせ持った大変魅力的な仕上がりになっていて、ここでもRockyのよく伸びる声に聴きほれます。
天まで昇るような緊張感の高いハイ・テナーが素晴らしいです。
また、Rocky Gilのボーカルは、曲によってはスモーキー・ロビンソンを連想させたりもします。
"Love Can Make You Happy"がそんな雰囲気の仕上がりになっています。
私は、オリジナルのMercy(白人バンド?、68年のヒット)盤よりも好きです。
この曲では、バックに寄せては返す波の音、海鳥のさえずり等のSEが配されています。
"Looking For A Lover"は、ファンキーかつスイートなナンバーで、やはりボーカルの構成力の高さを感じます。
"I'm Sorry"は、一貫してスイートなバラードで、リードに寄りそう女性コーラスのリフレインが大変効果を発揮していて好きです。
ラストの"It's Not The End"は、ボーカル、演奏ともにキラキラ弾けるような、溌剌としたノーザン・ダンサーで、60年代のデトロイトっぽい雰囲気の曲です。
私は、リーヴァイ・スタッブスに似合うかもなんて思いました。
全体として、アップ、スローともに優れた演奏を併せて収録した好アルバムだと感じました。
見つけたら、「買い」だと思います。
追記
本アーティストは、Huey P Meaux関連の人のようです。
Crazy Cajunのディスコグラフィーによれば、本盤の元は、78年の同名LP(Crazy Cajun 1018)のようです。
アルバム・タイトル、収録曲、曲順ともに同じなので間違いないでしょう。
Crazy Cajunでは、この1枚のみのようです。
ジャケットは、元のLPからレタリングを少し変えていて、元のほうが良いです。
…と終るところでしたが、念のためHuey P Meauxのもうひとつの代表レーベル、Tear Dropを調べたところ、どうやらCrazy Cajun盤は、Tear Drop盤の再発盤のようです。
Tear Dropのディスコグラフィーによれば、Rocky Gil & The Bishopsは、Tear Dropに3枚のLPがあり、これはSunny & The Sunlinersの6枚、Rudy Gonzales Y Sus Reno Bopsの4枚に次ぐ枚数です。
以下のとおりです。
The Two Sides Of Rocky Gil & The Bishops (Tear Drop 2012)
El Fantastico (Tear Drop 2016)
Soul Party (Taer Drop 2022) 本盤の元盤だと思われます。
いずれも、Golden EagleでCD化されてます。
"Two Sides Of …"は、LPのA面がスペイン語によるラテン曲、B面が英語のソウル・カバー曲になっています。
"El Fantastico"は、全曲スペイン語のラテン曲で構成したアルバムです。
問題のTear Drop盤"Soul Party"ですが、オークション・サイト等で調べたところ、ジャケ写は違いますが、アルバム・タイトル、収録曲、曲順ともに同じです。
当初のリリースは、68年か69年だと思います。
ちなみに、アーチー・ベル&ドレルズは、テキサス州ヒューストン出身のボーカル・グループで、LP、"Tighten Up"は68年にリリースをされています。
チカーノ・ウエストサイド・ソウルのなかなかの逸品ではないかと思う1枚です。
Rocky Gil & The Bishops、ほとんど経歴を知らないのですが、ソフトは、テキサスのぽんこつレーベル、Golden Eagle発のCDで、03年リリースとクレジットされています。
Soul Party
Rocky Gil & The Bishops
Rocky Gil & The Bishops
1. Soul Party
2. Goodnight My Love
3. Me & You
4. Oh Dragon
5. Ob-La-Di,Ob-La-Da
6. After Party
7. Oily
8. Looking For A Lover
9. I'm Sorry
10. Love At A Common Man
11. Love Can Make You Happy
12. It's Not The End
この会社の通例どおり、全くクレジットのたぐいはありません。
表ジャケットはペラ1枚で、一応紙質は厚めですが、裏は白紙、カラーコピーもしくは家庭用プリンタからの印刷かも、と思わせるような低レペルのものです。
このように体裁は最低ですが、内容はかっこいいです。
この感じ、何と言えばよいのでしょうか?
いくつかのファンキー・ソウルとスイート・ソウルで構成されたアルバムで、ブレイク・ビーツ・ネタっぽい曲も含まれています。
音の雰囲気的には70年代ぽく感じられます。
アルバム・タイトルの"Soul Party"は、ベタに例えるなら、アーチー・ベル&ドレルズの"Tighten Up"みたいな感じでしょうか(そこまでクールではないかな?)。
ギターのカッティングとファストでファットなベース、ドラムのビートが気持ちいいナンバーです。
この曲が本盤の代表曲でしょう。
同じくファンキー・ソウル系では、"Oh Dragon"、"After Party"("Soul Party"のインスト版?)も良いです。
一方、バラードでは、ジェシー・ベルヴィンの"Goodnight My Love"のカバーのほか、とりわけ"Me & You"が聴きものです。
"Goodnight My Love"は、曲の良さを再認識させてくれると同時に、Rocky Gilが歌える人だと感じさせてくれます。
そして、"Me & You"は、フィリー・ソウルのような大甘の側面と、古いDoo Wopを思わせるような、スタイリッシュでダンディな側面を合わせ持った大変魅力的な仕上がりになっていて、ここでもRockyのよく伸びる声に聴きほれます。
天まで昇るような緊張感の高いハイ・テナーが素晴らしいです。
また、Rocky Gilのボーカルは、曲によってはスモーキー・ロビンソンを連想させたりもします。
"Love Can Make You Happy"がそんな雰囲気の仕上がりになっています。
私は、オリジナルのMercy(白人バンド?、68年のヒット)盤よりも好きです。
この曲では、バックに寄せては返す波の音、海鳥のさえずり等のSEが配されています。
"Looking For A Lover"は、ファンキーかつスイートなナンバーで、やはりボーカルの構成力の高さを感じます。
"I'm Sorry"は、一貫してスイートなバラードで、リードに寄りそう女性コーラスのリフレインが大変効果を発揮していて好きです。
ラストの"It's Not The End"は、ボーカル、演奏ともにキラキラ弾けるような、溌剌としたノーザン・ダンサーで、60年代のデトロイトっぽい雰囲気の曲です。
私は、リーヴァイ・スタッブスに似合うかもなんて思いました。
全体として、アップ、スローともに優れた演奏を併せて収録した好アルバムだと感じました。
見つけたら、「買い」だと思います。
追記
本アーティストは、Huey P Meaux関連の人のようです。
Crazy Cajunのディスコグラフィーによれば、本盤の元は、78年の同名LP(Crazy Cajun 1018)のようです。
アルバム・タイトル、収録曲、曲順ともに同じなので間違いないでしょう。
Crazy Cajunでは、この1枚のみのようです。
ジャケットは、元のLPからレタリングを少し変えていて、元のほうが良いです。
(Crazy Cajun 1018)
…と終るところでしたが、念のためHuey P Meauxのもうひとつの代表レーベル、Tear Dropを調べたところ、どうやらCrazy Cajun盤は、Tear Drop盤の再発盤のようです。
Tear Dropのディスコグラフィーによれば、Rocky Gil & The Bishopsは、Tear Dropに3枚のLPがあり、これはSunny & The Sunlinersの6枚、Rudy Gonzales Y Sus Reno Bopsの4枚に次ぐ枚数です。
以下のとおりです。
The Two Sides Of Rocky Gil & The Bishops (Tear Drop 2012)
El Fantastico (Tear Drop 2016)
Soul Party (Taer Drop 2022) 本盤の元盤だと思われます。
いずれも、Golden EagleでCD化されてます。
"Two Sides Of …"は、LPのA面がスペイン語によるラテン曲、B面が英語のソウル・カバー曲になっています。
"El Fantastico"は、全曲スペイン語のラテン曲で構成したアルバムです。
問題のTear Drop盤"Soul Party"ですが、オークション・サイト等で調べたところ、ジャケ写は違いますが、アルバム・タイトル、収録曲、曲順ともに同じです。
(Taer Drop 2022)
当初のリリースは、68年か69年だと思います。
ちなみに、アーチー・ベル&ドレルズは、テキサス州ヒューストン出身のボーカル・グループで、LP、"Tighten Up"は68年にリリースをされています。
Soul Party
by
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It's Not The End
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