65歳を過ぎてから、にわかに体力が落ちてきた。介護のために一日中家にいて運動をほとんどしていない生活だから当然といえば当然なのだが、足の衰えはもちろん手首や腰など体中の骨と筋肉が、なんだか「きしんで」きているようだ。以前通っていたスポーツジムにももう数年行っていない。
朝起きた時に伸びをしようとすると、足がつりそうになることが多くなった。これは酒の飲みすぎと、ふくらはぎの筋肉の衰えなど色々なことが重なりあって起きているらしい。そっと足首を動かしながらゆっくり慎重に伸びをする。
秋までは、晴れた日にはできるだけ散歩をするようにしていたが、冬になってからのこの2か月半ほどは、ほとんど散歩をしていない。足の衰えを痛感している。玄関にはトレーニング用ビューティーサイクルも置いてあるが、冬は玄関が10度以下と寒いのでほとんどやっていない。中学の時に少しだけ剣道部だったので、時々素振りをするが、7〜80本も振ると、手指や腕が泣き言をいう。
体操など体をちょっと動かしたり、普段と違う足の踏み込みをしたりすると足首が痛んだりする。情けない話だ。手首は、ちょっと力の入れ方の違う動作をすると、とたんに痛みが出る。おそらく慢性の腱鞘炎かなにかになっているのではないか。
テレビ体操というか、体操の放送がある。若い頃には、こんなもの運動のうちにも入らないと、ちょっと小馬鹿にしていたが、どうしてどうして、60代になってみると非常によくできた軽運動であることに感心する。
以前は、6時台の体操の放送にあわせて体を動かしていたが、最近は起き抜けに体を動かすと、手や足に痛みが出たりするので、昼前か午後の放送にあわせて体を動かしている。(これまた情けない)「みんなの体操」というのが、今のテレビ体操の主流である。時々昔からの第一や第二もあるが、みんなの体操の運動量がなかなか良い。
体育大学を出た均整のとれた体の女性たちによる切れの良い美しい見本動作を見ながら、それぞれの動きを丹念にしっかりとやる。特に6番目くらいの、手を広げながら足を前に出し、膝を曲げてからゆっくりと足を引いて起き上がる動作は、けっこうな運動負荷がある。60代の足腰にはじわっときいてくる。全てのプログラムを終えると、わずか8分ほどの運動でも体の筋肉があったまった気がする。
今年は、毎年出掛けていたスキーにも出かけていない。足の衰えを感じて、この状態でやるとけがをしそうだから。でも本当は、すごく行きたいのだけれど。
オムツを替えたり父の体のむきを変えるために、体を抱えて動かしたりすると、腕も腰も少し悲鳴をあげる。あと何年父の世話ができるだろうかとちょっと不安になる。本人は話したそばから忘れてしまうけれど、父にも私の体が動かなくなったら施設に入ってね、と時々話しかけている。
きしんだ体を少しでも整えるべく、今日もみんなの体操をやった。
私のごひいきは、原川愛さんだが、最近矢作あかりさんもひいきに加わった。なんといってもその美しいバランスの美ボディは、出演者中屈指ではないか。また純日本的で菩薩のようなお顔もチャーミングである。
ということで、カラダはきしんでいても、相変わらず女性に胸がときめくオヤジではある。
#みんなの体操