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2021年01月21日

多難の船出

2万5千人もの州兵が警備する戒厳令下のようなワシントンD.Cで、なんとか無事に就任式が行われ、バイデン政権がスタートした。”UNITY” ・・派手さはないが、安心して聴いていられるスピーチからは、真面目に一生懸命に国を整えようとするバイデン氏の誠意を感じた。
210121バイデン大統領就任.jpg

就任後わずか数時間ほどの間に、パリ協定やWHOへの復帰の大統領令などに次々とサインをしているバイデン大統領の姿が報道された。それ以外に驚くほど多くの承認書のフォルダが積まれていたことにも驚いたが、就任後、まず100日の間に、様々なプログレスを具体的に示そうという「チームバイデン」の強い意志が、山積みになったフォルダからも読み取れた。自国主義から国際協調へのシフトは、既に始まっている。

一方、アメリカ大統領史上はじめて、2度の弾劾訴追を受けたトランプ氏は、駆け込みで、百数十人もの恩赦を行ったあとで、就任式をボイコットした代わりに自らの支持者の前で離任式を行い、また戻ってくるぜ、と捨て台詞をはいて離任した。でも、お願いだから二度とワシントンには、戻ってこないでもらいたい。

私個人としては、TVから、内容に乏しく品のない話し方のあのスピーチが聞こえてこなくなることに、何よりも安堵している。実は、私は、テレビの設定を常時字幕表示にしているので、ニュースでトランプ氏のスピーチがはじまるたびに毎回音声をミュートしていた。これからは、その手間がなくなるだけでも心理的にありがたい。

今日は、バイデン大統領就任関連の番組が数多くあったが、トランプ氏の支持者の熱量の高さに、今さらながら驚き、そして恐ろしくなった。あの大国の半数の人は、この瞬間にもトランプ氏を信じ、おそらく3割(いやもっとか?)くらいの人は、選挙は不正であり、バイデン氏は認めないという強烈な人たちがいるのだ。

歴代最高齢の大統領は、国家の分断と対立という歴代の大統領の誰も経験したことのない苦境からスタートする。4年間の間に国際関係を激変させたトランプ氏の負の遺産は、本人が自慢する実績とは程遠く、国際社会に深い傷を負わせた。78歳の大統領には大変な船出だが、政治・経済のエキスパートをラインナップした「チームバイデン」が、アメリカと国際社会を少しでもより良い状態にしてくれることを心から願っている。

#バイデン大統領  












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