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2017年06月23日
大腸CT(CT colonography)検査:「5ミリ以下の病変」を正常のカテゴリに含んでいいの!?
PubMedから、今日のつぶやき − 15 −
Ponugoti PL, et al. Risk of cancer in small and diminutive colorectal polyps. Dig Liver Dis. 2017 Jan;49(1):34-37.
今日は昨日に続いてC-RADSのC1の妥当性、
つまり「5ミリ以下の病変」を正常のカテゴリに含むとすることが
適切なのかについて違う角度から考えてみたいと思います。
アメリカのインディアナポリスからの報告です。
シカゴの南東に位置する都市ですね。
C-RADSのC1に区分される5ミリ以下の病変のリスクの
有無を大腸内視鏡検査とその病理組織学的診断結果から評価しています。
32,790件の内視鏡検査を対象にしたところ、
15,558件の内視鏡で10ミリ未満のポリープが42,630個指摘されました。
サイズ別にみると、5ミリ未満の病変は36,107個、6-9ミリの病変は6523個でした。
これら10ミリ未満のポリープ4万個以上から「がん」は1病変も認めなかったという結果です。
膨大な数のデータから安全性を客観的に述べていますね。
うーん、説得力あると思います。
考察で、過去の同様の文献を一覧(Table 2)にしています。
内視鏡技術の進歩を考慮して比較的新しい2007年以降の10の同様の研究
(いずれも日本の研究ではありません、残念)でも
5ミリ以下の病変における大腸がんは極めてまれです。
(2007年以前でもその頻度は極めてまれですが、内視鏡診断の「正確性」を考慮してとのことです)
10の研究のうち7研究は5ミリ以下の病変の大腸がんはゼロ、
2研究は0.02%程度(1/3303、1/3744)でした。
この極めて稀ながんを見つける利益・不利益を考えると、
やはり5ミリ以下の病変はカテゴリー「C1」に含んで問題ないという結論です。
日本ではIIc病変やde Novo癌が話題にのぼる機会が少なくありませんが、
その客観的な頻度をに世界に発信していく必要があるのかなと個人的には思います。
いずれにしても、現状では、C-RADSのC1、C2のカテゴリー分けと
推奨される対応は妥当だといえる根拠はあるといえそうです。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27443490
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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応援していただけると嬉しいです〜
https://fanblogs.jp/ctcacademia/
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メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
大腸がん
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つまり「5ミリ以下の病変」を正常のカテゴリに含むとすることが
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15,558件の内視鏡で10ミリ未満のポリープが42,630個指摘されました。
サイズ別にみると、5ミリ未満の病変は36,107個、6-9ミリの病変は6523個でした。
これら10ミリ未満のポリープ4万個以上から「がん」は1病変も認めなかったという結果です。
膨大な数のデータから安全性を客観的に述べていますね。
うーん、説得力あると思います。
考察で、過去の同様の文献を一覧(Table 2)にしています。
内視鏡技術の進歩を考慮して比較的新しい2007年以降の10の同様の研究
(いずれも日本の研究ではありません、残念)でも
5ミリ以下の病変における大腸がんは極めてまれです。
(2007年以前でもその頻度は極めてまれですが、内視鏡診断の「正確性」を考慮してとのことです)
10の研究のうち7研究は5ミリ以下の病変の大腸がんはゼロ、
2研究は0.02%程度(1/3303、1/3744)でした。
この極めて稀ながんを見つける利益・不利益を考えると、
やはり5ミリ以下の病変はカテゴリー「C1」に含んで問題ないという結論です。
日本ではIIc病変やde Novo癌が話題にのぼる機会が少なくありませんが、
その客観的な頻度をに世界に発信していく必要があるのかなと個人的には思います。
いずれにしても、現状では、C-RADSのC1、C2のカテゴリー分けと
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原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27443490
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・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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