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2017年06月21日
大腸CT(CT colonography)検査に診断判定基準 6-9mmのポリープが見つかったらどうすればよいの?
PubMedから、今日のつぶやき − 13 −
Neri E, et al. Patients' preferences about follow-up of medium size polyps detected at screening CT colonography. Abdom Imaging 2011;36(6):713-7.
さて、今日のテーマは「C-RADS」です。
C-RADSとはCT Colonography Reporting and Data System の略です。
乳がんのカテゴリー分類BI-RADSに倣って、
アメリカで作成された大腸CT検査の診断判定基準になります。
事実上の世界標準になります。
区分の概要、
C0:検査不良
C1:正常もしくは良性病変のみ
C2:6-9mmのポリープが2個以内
C3:10mm以上のポリープが1個以上
あるいは6-9mmのポリープが3個以上
C4:粗大病変(進行がん)
C1は経過観察、
C3は内視鏡検査による精査・加療、
C4は外科医に直ちにコンサルトすることを推奨しています。
では、C2はどうかというと3年以内の再検査となっています。
詳細な解説は、単行本「これ1冊でわかる! 大腸CTプロフェッショナル 100のレシピ」のP162〜170に書いてありますので、是非お読みください(レポートの書き方つき)。
カテゴリーC2の推奨に対して、
違和感を覚える方いらっしゃるのではないでしょうか?
うーん、大腸ポリープは生育がゆっくりとはいってもねえ〜。
3年以内で患者さんが納得してくれるかなあ。
医療費が高いアメリカの医療経済的理由もあるでしょ、って感じてませんか?
実際のところ、患者さんの気持ちはどうなのよ?!
と検討したのが今回取りあげた論文です。
筆頭研究者はピサ大学のNeriです。
イタリアを代表する大腸CT検査の研究者です。
ResearchGateとという科学者・研究者向けのSNSがあるのですが、彼からフォローしてもらっています。
気立てのいいおっちゃんです〜(ラインコミュニティでは写真添付)。
横道にそれました。
この研究ではC2と判定された無症状の87名を対象として、
次回の検査間隔の希望を調査しました。
C2の推奨範囲内の「3年後に再検査」を希望した患者さんはなんと0(ゼロ)でした。
多くの患者さんが18か月以内の再検査を希望されたという結果です。
患者さんは中程度の大きさのポリープが1〜2個でも見つかったら、
速やかに内視鏡による精査・加療を希望され、
少なくとも18か月以内の再検を希望していると結論しています。
さらに、C-RADSのC2の推奨内容の変更が必要ではと提案もしています。
日本の臨床現場の感覚に近いように思いますがいかがでしょう?
今後、日本でも判定基準を標準化していく必要がありますね。。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21161217
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆大腸CTアカデミア◆
ブログがはじまりました!
是非、ご登録ください。
https://fanblogs.jp/ctcacademia/
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
にほんブログ村
Neri E, et al. Patients' preferences about follow-up of medium size polyps detected at screening CT colonography. Abdom Imaging 2011;36(6):713-7.
さて、今日のテーマは「C-RADS」です。
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アメリカで作成された大腸CT検査の診断判定基準になります。
事実上の世界標準になります。
区分の概要、
C0:検査不良
C1:正常もしくは良性病変のみ
C2:6-9mmのポリープが2個以内
C3:10mm以上のポリープが1個以上
あるいは6-9mmのポリープが3個以上
C4:粗大病変(進行がん)
C1は経過観察、
C3は内視鏡検査による精査・加療、
C4は外科医に直ちにコンサルトすることを推奨しています。
では、C2はどうかというと3年以内の再検査となっています。
詳細な解説は、単行本「これ1冊でわかる! 大腸CTプロフェッショナル 100のレシピ」のP162〜170に書いてありますので、是非お読みください(レポートの書き方つき)。
カテゴリーC2の推奨に対して、
違和感を覚える方いらっしゃるのではないでしょうか?
うーん、大腸ポリープは生育がゆっくりとはいってもねえ〜。
3年以内で患者さんが納得してくれるかなあ。
医療費が高いアメリカの医療経済的理由もあるでしょ、って感じてませんか?
実際のところ、患者さんの気持ちはどうなのよ?!
と検討したのが今回取りあげた論文です。
筆頭研究者はピサ大学のNeriです。
イタリアを代表する大腸CT検査の研究者です。
ResearchGateとという科学者・研究者向けのSNSがあるのですが、彼からフォローしてもらっています。
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この研究ではC2と判定された無症状の87名を対象として、
次回の検査間隔の希望を調査しました。
C2の推奨範囲内の「3年後に再検査」を希望した患者さんはなんと0(ゼロ)でした。
多くの患者さんが18か月以内の再検査を希望されたという結果です。
患者さんは中程度の大きさのポリープが1〜2個でも見つかったら、
速やかに内視鏡による精査・加療を希望され、
少なくとも18か月以内の再検を希望していると結論しています。
さらに、C-RADSのC2の推奨内容の変更が必要ではと提案もしています。
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原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21161217
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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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