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2017年06月22日
大腸CT検査(CT colonography)の結果が正常だった場合、次回の検査はいつ受ける!?
PubMedから、今日のつぶやき − 14 −
Pickhardt PJ, et al. Colorectal Findings at Repeat CT Colonography Screening after Initial CT Colonography Screening Negative for Polyps Larger than 5 mm. Radiology 2017;282(1):139-148.
今日もC-RADSのテーマです。
昨日はC-RADSのC2を取り上げましたが、
今日はC1を取り上げます。
C1は、正常あるいは5ミリ以下の病変のみでしたね。
この場合は、5−10年後のフォローとなっています。
本当に5年後で大丈夫なの?
と疑問や心配をお持ちの方も多いと思います。
はい、そんな疑問に対する検討を天下のPickhardtさんがしてくれました。
研究の目的は、最初の大腸CT検査でC1と診断した患者さんにおいて、
2回目の大腸CT検査で検出される腫瘍性病変の頻度とタイプを評価です。
検診目的で大腸CT検査を受診した5640名のうち、
2回目の大腸CT検査を受けた1429名が対象です。
検査間隔は平均5.7年、rangeは4.5-10.7年です。
さすが、Pickhardtさんですね。
C-RADSの推奨を遵守しています。
結果です。
2回目の大腸CT検査でC2以上と診断されたのは173名(12.1%)です。
このうち多くは、1回目の大腸CT検査を見直してみても
病変が指摘できませんでしたが、
61名(29.5%)では5ミリ以下の病変を認め
(つまり大きくなったことが確認できた)、
26名(12.6%)では見直しによって6ミリ以上の病
変が指摘された
(つまり1回目の大腸CT検査の見落とし)。
検診目的の大腸CT検査における中間期がん
(初回の大腸CT検査で陰性で2回目の大腸CT検査でsm massiveがんが指摘)
が見つかったのは0.14%(2/1429)でした。
結論として、C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当だとしています。
ただし、右側結腸の病変でや表面型病変は見落としやすいので注意が必要としています。
説得力のある素晴らしい研究ですね。
2例の中間期がんは下記のFigure 3, 4で紹介します。
Fig. 3
(画像の閲覧はメルマガあるいはラインコミュニティのメンバー限定です)
上段は2005年で見落とされた上行結腸の表面型病変。
造影剤が乗っていて確かに診断が難しい。
見返せばあるよねという感じですね。
下断は2010年、26ミリの大腸がんになっています。
Fig. 4
(画像の閲覧はメルマガあるいはラインコミュニティのメンバー限定です)
上段は2005年で、見返してみても病変は存在しません。
下断は2015年で、肝弯曲に進行がんを認めます。
日本からもこんな素晴らしい検討を発信したいですね!
Pickhardtさんの研究は単施設でしたが、
日本からは多施設で挑むというのはどうでしょう〜
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27552558
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆大腸CTアカデミア◆
是非、ご登録ください。
https://fanblogs.jp/ctcacademia/
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
大腸がん
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2回目の大腸CT検査で検出される腫瘍性病変の頻度とタイプを評価です。
検診目的で大腸CT検査を受診した5640名のうち、
2回目の大腸CT検査を受けた1429名が対象です。
検査間隔は平均5.7年、rangeは4.5-10.7年です。
さすが、Pickhardtさんですね。
C-RADSの推奨を遵守しています。
結果です。
2回目の大腸CT検査でC2以上と診断されたのは173名(12.1%)です。
このうち多くは、1回目の大腸CT検査を見直してみても
病変が指摘できませんでしたが、
61名(29.5%)では5ミリ以下の病変を認め
(つまり大きくなったことが確認できた)、
26名(12.6%)では見直しによって6ミリ以上の病
変が指摘された
(つまり1回目の大腸CT検査の見落とし)。
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ただし、右側結腸の病変でや表面型病変は見落としやすいので注意が必要としています。
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Fig. 4
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下断は2015年で、肝弯曲に進行がんを認めます。
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・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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