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2012年03月15日

三島由紀夫「憂国」

三島由紀夫の死は事件当時、少年であった私にも異様な衝撃を与えた。

白昼堂々、自衛隊に乗り込んで激を飛ばし割腹自決するという現代離れした行為は後頭部を棒で殴られたような思いであった。

翌日、学校へ行くと教師が事件について触れ「これは犬死だ」と言っていた。

私はその理由がなんであれ人の死を軽々しく扱うことに怒りを覚えた。

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当時中曽根防衛庁長官も「宝塚歌劇を思い出す」と言っていた覚えがある。私はさっそく書店へ走り
三島由紀夫の文庫本を手にとった。「憂国」である。

ストーリーは226事件に参加するはずだった武山中尉が新婚であったことから、決起に呼ばれず

反乱軍鎮圧のため、同志たちを手にかけることをためらい夫人とともに切腹する話である。

この小説を三島自身が映画化したのである。

撮影は1週間ほどで撮り終えたらしい。映像はモノクロでバックに「トリスタンとイゾルデ」が流れる

中、無言の三島が夫人と同衾のあと切腹するのである。

帽子を目深にかぶった三島は青年将校の役がよく似合う。ふんどし一丁で鍛えあげた腹筋に短刀を突き当て横に引く。
すると鮮血にまみれた内臓がはみだしてくるグロテスクな映像である。

三島は死の6年前に事件の予行演習をやっていたのである。

映画で使われた内臓はブタの内臓で三島は冷えてお腹をこわしてしまった。

よくも悪くも三島由紀夫の思いが伝わってくる作品である。しかし長い間故三島夫人はこの映画
を嫌ってフィルムを焼き捨てたため見ることができなかった。

しかし、奇蹟的にマスターフィルムが見つかり近年DVD化された。

作品はツール映画祭で短編映画賞を取っている。


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posted by ハヤテ at 23:26| 三島由紀夫
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