祈祷で火傷を治した呪術師: ホラー好きのフライマン
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2014年12月15日

祈祷で火傷を治した呪術師

 ブログでは、これまで祈祷師(霊媒師)の登場する話を何度か載せてきた。人生の隘路においてどの道をいけばいいのか、あるいは家族の病気を始めとした連続する原因の分からない不幸など、科学的に解決のできない問題を祈祷師の答えに求めたことがあった。こうした祈祷師は昔は「おがみやさん」と呼ばれ、どこの町にも存在した。そして現在でもその生業は脈々と継がれて存在している。

 ただ、昔の「おがみやさん」は、地域によっては医者や僧侶らと変わらぬ信頼を得ていたが、自ら「霊媒師」と名乗る現在の祈祷師は、「金銭目的で占い師、霊能者を自称する輩が殆ど」と、スピリチュアに詳しい俳優の美輪明宏氏がテレビで述べたことがあった。同氏は自らも霊能力を持ち、日本津々浦々の祈祷師と接見して、そう確信したらしい。しかし、ほとんどが霊能者まがいの中で、「木村藤子氏だけは数少ない本物」と認めている。

 今回載せる話は、最近近親者から聞いた50数年前の呪術的療法とその呪術者のこと。この呪術師は「火戻しの術」という祈祷で、火傷の痛みを治すことで知られていた。
 現在の滝川市で「火戻しの術」を修行した呪術師のところには、火傷を負った子どもを連れた親がいつも訪れていた。
火傷の痛さで泣き叫ぶ子どもを前に呪術師は、水を入れた器の上に棒を十字型に重ねて呪文を唱える。呪文を終えたあと、器の水を火傷の部分に浸すと、泣いていた子どもがピタっと泣き止んだという。呪術料は「料金を決めると呪術が効かなくなる」と、志として受け取った。

 こうした呪術師の存在は、北海道や東北、沖縄といった医者の少なかった地域に多かった。呪術師の用いたと見られる呪術的療法が、未だに定着しているところも少なくない。呪術的療法とは、接触あるいは類似物を用いることで傷病を治癒させようとするもので、「プラシーボ」と「ホーソン」のふたつの効果から成り立つ。

 プラシーボとは偽物の薬のことで、人体に害のない澱粉や生理食塩水などを薬として使用。当然薬効はないが、本物だと思いこんで飲むと身体の変化や効果が表れることがあり、これをプラシーボ効果と呼ぶ。また、ホーソン効果は人が潜在的に持つ心理状態が関係。人は自己顕示欲を満たされると、快感や幸福感が得られる。この時に、自分の能力や体調が良い方に向かう現象のことをいう。

 当時の呪術師がこの方法を用いたのかは分からないが、「先祖霊を呼び出す」「昔の霊が取り付いている」など、適当な言葉で金を取るまがい物の霊媒師よりも、科学的な裏づけがある。信じることで効果が得られたのだろう。
ちなみに、その時に唱えた呪文は、昔から火傷に効くとされたおまじないの「猿沢の池の大蛇が焼け死にてその葬りを蛸がするなり」ではないかと思う。これを三度唱えて冷水を火傷の部分にかけるのが手法だったらしい。










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