2019年11月12日
USBケーブル規格の整理
前回はUSBメモリーについてお話をしましたが。この時の話に登場したUSB規格の件は転送速度が違うだけで、どれでも使えますよと言う事でした。しかし、現在出回っているUSB端子の形状は何種類かあり当然形状が違えば繋ぐことができないことになってしまいます。それに違うのは形状だけではなく、機能もそれぞれ違うのです。そこで、この形状と機能の違いについてわかりやすくまとめてみましたので是非この際に理解しておいてください。
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従来の規格
従来はパソコン側（ホスト側）はA型端子、デバイス側はB端子と決まっていましたのでケーブルは片方がA端子、もう片方がB端子でした。しかし、デバイス側が小型化するとMicro-B型が登場しスマートフォンなどはほとんどがMicro-B型になってしまいました。それと転送スピードも高速になってきてB（USB3.0）型なども一部採用されました。
もう一つUSBケーブルの重要な仕事に「給電」があります。つまりUSB端子からデバイスに電源を供給するもので、この一つがスマートフォンへの充電があります。
A型端子
今まではホスト側のUSB端子と言えばこの形でしたので、USBメモリーもスマホの充電ケーブルの充電器側はこの形で見慣れていると思います。給電能力は2.5W（5Vｘ0.5A)と非常に貧弱なものです。
ただし、両方がA型端子と言うケーブルは一般的にはありません。反対側は次から述べるB型またはMicro-B型と言うものになります。
B型端子
プリンターなどデバイス側のUSB端子はこの形でしたので見慣れていると思います。給電能力はA型と同じですからデバイスの電源を担うにはとても無理です。
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しかし、転送速度が5GBのUSB3.0規格が登場するとこの速度に対応するためB（USB3.0）型端子が登場してきました。この規格は同時に給電能力も4.5W（5Vｘ0.9A)と2倍近くになりましたが、あまり採用されなかったようです。Micro-B端子
デバイス側の小型化に伴い端子も小型化され登場したのがMicro-B型です。これはスマートフォンの充電ケーブルでおなじみの型です。実はこの時期小型機器のための「Mini」や「Micro」の仕様がいくつか加えられたのですが、その一部であるMicro-B端子が広く採用されたのです。
一部ではあるがMini端子が採用されている機器もあるので注意が必要です。
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Micro-B型端子ケーブルにはデータも転送できるタイプと充電専用ケーブルがあります。データ転送のできるケーブルは、デジタルカメラとパソコンのデータ転送に使われることが多く表記に「カメラ接続用」などと書かれていることが多いですが、USB充電に対応している端末なら充電用としても使う事が可能です。 |
カメラ接続用ケーブルの中にはMini-B型端子の物がありますので注意してください。今ではごく一部のカメラデータ転送用に使われるのみのようです。 |
もう一つMicro-BにはUSB3 Micro-B型ケーブルと言うものがあります。これは、USB3.0規格の転送速度に対応した外付けハードディスクとのデータやり取りに使われるもので、端子の形状が違いますので注意が必要です。楽天市場でUSBケーブルMicro-B検索するならここをクリック
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このMicro-B端子には充電専用ケーブルと言って給電に使う端子だけが配線してあるものもあります。これらはデータ転送には使えない充電専用になります。充電専用ケーブルには給電能力を高めて急速充電対応と言う2A以上に対応と言うものがあります。これは、パソコンからの充電ではなく充電器などと接続するときのことで、パソコンでの充電が高速充電に対応すると言うものではありません。楽天市場で充電用USBケーブルを検索するならここをクリック
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新規格 Type-C
使い勝手で今までのUSBケーブルと大きく違うのが、端子の向きを気にしなくても良いと言う事です。この規格では端子の向きを検出する信号線があり、自動で使われる信号線が変わるというもので、今までのように差し込む向きを間違えて端子を破損するようなこともなくなりました。 |
ただし、ここで注意したいことがあります。このType-C規格のケーブルにはUSB2.0規格とUSB3.1（Gen２）規格の製品が販売されている点です。この理由はUSBケーブルの長さの上限にあります。USB3.1(Gen2）では1mと決められているのです。 |
USB2.0では5mまでOKでしたので、どうしても長さが必要なときは、転送速度を犠牲にしてUSB2.0ケーブルを使う必要があるからです。この場合のケーブルは通常USB2.0専用ケーブルと言いUSB3.Xでは使えません。外見上の違いは現在販売の製品では区別がつかない物が多いです。それ以外の一般的なType-CのケーブルにはUSB2.0(最大480Mbps）の回線一系統とUSB3.ｘ(最大20Gbps）の回線2系統及び電力線（USB PD）1系統が配線されています。
USB PDとは、各デバイスがUSB端子から電源を供給できるので電源ケーブルを使わないスッキリとした配線で使用できる新規格です。
映像機器やディスプレーの信号を送る時には、オルタネートモードでUSB3.xの2系統を利用することができるのでディスプレーをUSBケーブル1本でつなぐことなども可能になります。
いずれにしても、ホスト側とデバイス側がType-Cに対応していなければなりませんので、新しく機器を揃える場合にはこの端子があるかも判断材料に入れてください。
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