2018年11月15日
体の不調はゲームが原因!? あなたのゲーム依存症度をチェック
近年、通勤・通学などの車内で、子どもから大人までスマホゲームに夢中になっている人達をよく見かけるようになりました。
気がつくと深夜までゲームを楽しんでしまって寝不足に…という経験をした人も多いかと思いますが、ゲームで健康を害する人がいることをご存知でしたでしょうか?
今回は長時間ゲームをした場合のリスクや、他人ごとではない「ゲーム依存症」について、精神科医のひなこ先生に詳しい話を聞いてきました。
長時間ゲームをした場合の健康リスク
長時間ゲームをやめられなかった場合、以下のような健康リスクが考えられます。
肉体面
■ 視力の低下
長時間電子画面を凝視し続けることによって視力の低下が懸念されます。
■ 運動不足
テレビやPCの前に座って、長時間ゲームを行うことで運動不足による体力低下、肥満なども懸念されます。
■ 不眠
ゲームの刺激や、まぶしい光によって不眠を招くこともあります。
■ 体の痛みやコリ
同じ姿勢を続けることにより症状が出ます。
■ 過労
長時間ゲームをプレイし続けることにより肉体的に疲労が溜まります。
■ 眼精疲労
同じ場所を見続けることが原因で起こります。
精神面
■ 現実と非現実の混乱
ゲームの架空の設定が日常生活に持ち込まれたり、暴力に対して無関心になる傾向があります。
■ 常に興奮し、落ち着かない状態になる
強い光や音の刺激に慣れ、過度な緊張や興奮を引き起こすことがあります。
■ 人付き合いが億劫になる
常に1人で画面に向かうことで、人と接する時間が減り、人付き合いに支障をきたすことがあります。
度を越すと「ゲーム依存症」にも…
原因
ゲームを長時間しすぎたり、ゲームの強い刺激に生活が支配されてしまうことで、ゲームに対するコントロールが効かなくなります。
主な症状
■ 感情のコントロールができない
■ 運動不足のため体の発育に問題が出ることがある
■ 攻撃的になったり落ち着きがなくなる場合がある
■ 友人関係や仕事に支障が出る場合もある
■ 引きこもりがちになったり、人付き合いをあまりしないでゲームにのめり込む
改善策
◎ ゲーム以外のアクティビティ、特に屋外での体を使ったスポーツなどの時間を増やす
◎ ゲームの時間を記録したり、タイマーをかけることでやりすぎを防ぐ
◎ 子どもの場合は両親など周囲の大人が手助けし、介入する
ゲーム依存が明らかで、自分でやめることが困難な場合は、専門外来を受診して治療を受けるのも一つの手です。
ゲーム依存症の治療法
主に精神科で医師と面談を行ったり、集団での認知行動療法などを行うことがあるようです。
ほかにも併存している精神疾患がある場合は、そちらも併せて治療を行っていきます。
健康的にゲームを続ける方法は?
ゲームにも、もちろん良い面もあります。
自宅で好きな時間に行える娯楽ということで、節度を守って行えば、ゲームが好きな方にとってはリラックスや楽しみにつながるでしょう。
健康的にゲームを行うには、以下について心がけると良いでしょう。
◎ 時間を区切って、決められた時間以外は行わない
◎ ゲームをしない日を、週単位で定期的にもうける
ゲーム依存症セルフチェック
最後に、以下の項目に当てはまるものがないか、ゲーム依存症のセルフチェックしてみましょう。
□ ゲームをやめようと思ったとき、うまくいかなかったことがある
□ ほかに大事な用事があるのに、ゲームを優先させてしまったことがある
□ 本当はゲームをしていたのに、ほかのことをしていたと周囲に嘘をつくことがある
□ 落ち込んだ時や現実逃避のためにゲームを行うことがある
□ ほかのことをしているときも、ゲームのことを考えていることがよくある
ゲームが魅力的になり、多様化してくるにつれ、ゲーム依存は深刻で中毒性の高い傾向になってくるでしょう。
ゲームにのめり込みすぎず、周囲との交流をはかり、運動をするなど、体を動かすことの中からも、毎日の楽しみを見つけていけるようになりたいですね。