2018年07月24日
お腹が張って苦しい…「ガス溜まり」の原因とは?
お腹がパンパンに張ってしまって、苦しくなったことはありませんか?
こうした状態は、どうして起こってしまうのでしょうか。予防したりお腹の張りを楽にする方法はあるのでしょうか。
今回は、お腹が張って苦しい「ガス溜まり」の原因と対処方法について、医師に詳しい話を聞いてきました。
「ガス溜まり」はどういう状態?
胃に入った空気の一部はゲップとして外に出ますが、残ったものは小腸・大腸に流れて、腸のガスになります。飲み込んだ空気の約8割は窒素なので、酸素と違い体内で消えてなくならないため、腸でガスとなりお腹に溜まるのです。
飲み込む空気の量が多いほど、ゲップやお腹に溜まるガスも増え「 呑気症(どんきしょう)」と呼ばれる症状になりやすくなります。
「ガス溜まり」の原因は?
原因1:食事をするペースが速い
お腹が張る原因は、主に空気を飲み込むことによります。
早食いをすると空気を飲み込む量が増えます。
原因2:自律神経のアンバランス
不安やストレスを強く感じる方は、無意識のうちに空気を飲み込む傾向がありお腹が張りやすくなります。
この中には、緊張などのストレスで腹痛・便秘・下痢を繰り返す「過敏性腸症候群/IBS」の方もいます。
原因3:お腹の冷え
高齢の方や女性で冷え症の傾向がある方は、お腹が冷えやすく胃腸の動きが弱いので、腸がスムーズに動きません。それ故にガスが溜まりやすく、かつ腸が動かないので、ガスが排出されにくくお腹が張ってくるのです。
「腸がもこもこと動き、お腹の張りが出てきて苦しい」というのが典型的な症状です。
原因4:便秘
便秘になっても腸内に滞留した便からガスが発生し、お腹が張ります。
また、食物繊維の摂取は便秘に効果的とされていますが、実は人によって食物繊維を多く摂ると腸内ガスの発酵が強くなり、一時的ですがお腹が張ることもあります。
原因5:服や姿勢での締め付け
長時間座ったままだったり、体を締め付けるようなサイズの合わない衣類を長時間着ていると、腸を圧迫し、ガスが溜まることがあります。
「ガス溜まり」の対処法
対処法1:空気を入れない
まずは空気を入れないことです。
早食いや暴飲暴食は空気を多く飲み込みやすくなるので、食事の際はゆっくり、しっかり噛むようにしましょう。
対処法2:ゲップを出す
胃の中の空気を出すと腸のガスが減り、お腹の張りも落ち着きます。ゲップは我慢せず、出してしまった方がお腹は楽になります。
また、食後すぐに横になると、ゲップが出にくくなるので出来るだけ避けましょう。
対処法3:ストレスや疲労を溜めない
ストレスや疲労は腸の動きを低下させ、空気を飲み込みやすくします。ストレスを解消し、腹式呼吸や深呼吸をしたり、リラックスする時間をもつことも重要です。
対処法4:便秘をしないようにする
食物繊維は、自分の腸に合うもの・合わないものがあるので食べる際には相性を意識し、便秘に気をつけましょう。
乳酸菌やビフィズス菌など善玉菌のバランスを改善するヨーグルトなどを摂ることがおすすめです。
便は溜まっている時間が長いほど、ガスも多く発生します。とにかく便を溜めない習慣をつけましょう。
また、ガスは「我慢せずに出す」ことが重要です。
自宅やトイレなど、人目につかないところではしっかり出してしまいましょう。