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エイズを予防できるようになる日は近い!? ワクチン等の開発状況と課題



エイズ(後天性免疫不全症候群)の発症を抑える薬が開発され、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染しても、適切に薬を飲み続ければ通常の寿命を全うすることができるようになった。とはいえ、完治するわけではないので、HIV感染は依然として非常に恐ろしい。

現在、世界中でHIVの感染を予防できるワクチン等の開発が行われていて、そのいくつかは既に実際に人間での使用効果のテスト段階にある。

RV144と呼ばれるワクチン候補は、タイで1万6000人もの人々を対象に治験が行われ、安全であることが確認されている。完全ではないものの、一定のエイズ予防効果があると期待されている。今後、さらに大人数でテストして、その予防効果を検証する。

また、エイズの発症を遅らせるためにHIV陽性の人に使用されている薬をHIV陰性の人に使用することで、一定の感染予防効果が見られるという研究結果が出ている。このPrEP( 曝露前予防投薬)と呼ばれる方法は、費用対効果が高く、既に使用されている薬で安全性も高いので、今後より大規模での展開が予定されている。

さらに意外なことに男性は「割礼」を受けていると、エイズに対する感染リスクが低くなるという調査結果がある。しかし、この調査はアフリカの発展途上国で行われたもので、公衆衛生の整った先進国では適用できない、という批判がある。

「適切なものを開発し、使用できれば、エイズの流行を終わらせることができるという合意形成ができつつあります。(中略)今どんな選択肢があるかを伝え、その選択肢を検証し、また新しい選択肢を作る、といった作業を効率的に行えるような持続的かつ柔軟な資金調達が鍵となっています」と世界エイズ予防支援団体のエグゼクティブデイレクターのMitchel Wallen氏は訴えている。

日本ではHIV感染者数は世界でも特に少ない水準にあるが、年々増加の一途だ。上記のような予防薬の登場が期待されるが、まずは感染しないよう行動に気をつけ、機会があるときにHIV感染チェックのテストを受けるようにしたい。






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