2019年12月10日
食べる順番は健康にどんな影響を与えるのか?
テレビなどの健康情報番組などで耳にしたことがある方もいるかもしれません。「野菜から食べると身体にいい」…これは本当なのでしょうか。食べる順番を変えることで身体にどのような影響がもたらされるのでしょうか。
30代男性からの相談:「食べる順番で健康に影響はあるでしょうか?」
『 そろそろ先を見据えて健康的な生活を送ろうと、食事の際にある工夫をしています。それは、食べる順序を野菜類、タンパク質、穀類の順にと決めたのです。
以前テレビ番組で、糖質の吸収や消化に良いと紹介されていたのを見て、これならすぐに実践できると思い、それ以来ずっと続けています。しかしながら、医学的にはどれくらい根拠があるのか明確ではないので気になってしかたがありません。
そこで、食べ物を食べる順序によってどんな恩恵にあずかることができるのか教えていただきたいです。 』
食べる順番で身体にどのような影響が出るのか
食べる順番を変えるとどのような健康効果が現われるのでしょうか。専門家にお聞きしました。
『 食事には、栄養が含まれています。それは、食べるモノによって違います。栄養があるのだからどの順番に食べても変わらないだろうと思いがちですが、順番はとても重要です。健康に気を遣うのならば、尚更です。(看護師) 』
『 食事は空腹の時間にします。この空腹ということは、お腹の中には何も入っていない状態なので、最初に食べた栄養はすぐさま吸収されます。ですが、食事中盤から食後にかけてはお腹もいっぱいになってくるために、ゆっくり消化されていきます。ということは、栄養が吸収されにくいこともあるということです。(看護師) 』
『 例えば、糖質が多いご飯を先に食べてしまうと、糖分がカラダの中に取り込まれます。すると、糖分の摂り過ぎや脂肪としてカラダに吸収され、病気を発症しやすくなります。食べる順番は、相談者さんが実践されている食べ方でいいです。(看護師) 』
『 食べ順を
野菜
↓
タンパク質
↓
糖質
にすることにより、糖質の体内への吸収を緩やかにすることができます。空腹時に糖質を一気に摂取すると(空腹だから、とりあえずご飯をかきこむ、お菓子を食べる、など)、体内の血糖値が急上昇します。(看護師) 』
『 体内の血糖値はインスリンというホルモンで一定になるように調整されています。血糖値が上昇すると下げるようにインスリンが分泌されますが、血糖値が急上昇すると速やかに下げるために大量にインスリンが分泌されます。(看護師) 』
『 インスリンの保持量は生まれつき決まっており、増えることはありません。インスリンを無駄に大量に使ってしまうと、枯渇してしまうことになるのです。インスリンが分泌されなくなると、血糖コントロールができなくなり、糖尿病を発症し、薬や注射でインスリンを補充しなくてはいけなくなります。(看護師) 』
『 血糖値の上昇を緩やかにすることで、適量のインスリンで血糖コントロールができ、インスリンの枯渇を予防することができるのです。(看護師) 』
食べる順番は、糖が身体に吸収される速度に影響を与えます。血糖値の急上昇は糖尿病のリスクを高めてしまうため、できるだけ避けたいもの。普段の食習慣で食べる順番を変えるだけで、身体への負担は少なくなっていくでしょう。
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