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ヨーグルトがうつ症状を改善!? 腸内環境と心の深い関係【米 研究】

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近年、インフルエンザや花粉症などの疾患改善に、ヨーグルトが効果があるとよく言われています。

実は過去に、ヨーグルトによる整腸効果は、精神疾患であるうつ病にも関連がある、といった研究が海外で行われておりました。

今回は研究の概要、うつ病と腸内環境の関係、切り離せない精神状態と食生活とのかかわりなどを医師に解説していただきました。



バージニア大学で行われたヨーグルトとうつ病に関する研究

研究背景
腸内環境を整える作用を持つ微生物をプロバイオティクスと呼びます。

腸内環境が乱れると下痢や便秘の原因となりますし、近年、腸は栄養吸収や排便をつかさどるだけでなく、免疫機能の調節などの重要な役割を果たしており、腸内環境は多様な疾患と関係することがわかってきました。

研究概要
過去にバージニア大学で行われた研究によって、ヨーグルトに含まれるプロバイオティクスがうつ病の症状を改善しうるという発表がなされました。

実験ではネズミを利用して行い、ネズミにストレスを与えるとラクトバチルス(乳酸桿菌)と呼ばれるプロバイオティクスが乱れ、うつ状態になりましたが、プロバイオティクスを回復するとうつ症状が改善しました。



うつ病と腸内環境の関係

脳内で気分を調節する役割をしている神経伝達物質の一つがセロトニンで、セロトニンの作用の減少はうつ病と関係が深いと知られています。

抗うつ剤の一種であるSSRIやSNRIはセロトニンの働きを助けることでうつ症状の改善をもたらします。

腸内にはセロトニンの原料が豊富に存在し、プロバイオティクスがその原料の産生や脳内に届ける働きに関与していると言われています。



うつ病と食生活の深い関わり

なぜうつ病に食事は大切?
神経伝達物質の産生や、脳内で必要とされる栄養素が欠乏するとうつ症状が出やすくなります。また、血糖値が乱高下することも気分の変動を悪化させます。

その為、食事(内容、食べ方)はうつ病に関係が深いと考えられます。

うつ病に効果的な栄養素、食材
■ ビタミン(B、D、葉酸)
・豚肉
・鶏肉
・レバー
・納豆
・卵
・玄米
・ナッツ
・貝類
・緑黄色野菜

■ ミネラル(鉄、亜鉛)
・レバー
・緑黄色野菜
・ウナギ
・大豆

■アミノ酸(特に、セロトニンの原料になるトリプトファン)
・バナナ
・牛乳
・ナッツ
・肉
・魚

■ 不飽和脂肪酸(DHA、EPA)
・イワシ
・ハマチ
・ブリ
・サバ
・サンマなどの青魚

■ 腸内細菌を整える栄養素、食材
・乳酸菌やビフィズス菌を含む乳製品
・キムチやぬか漬けなど発酵食品
・オリゴ糖を含むきな粉、甜菜、ヤーコン



腸内環境と関係すると言われている病気

腸疾患
・食中毒
・過敏性腸症候群など

免疫疾患
・ぶどう膜炎
・花粉症
・アトピー性皮膚炎など

感染症
・カンジダ膣炎
・インフルエンザなど


また、腸内環境を整えることで、肌の調子を整えたり、ダイエット効果も期待されています。
医学的根拠を持って、このヨーグルトを何グラム何日間食べればこのような効果があるとはっきり分かっており、標準的医療として病院での治療に取り入れられている病気はまだありませんが、今後研究が進んでいくと思われます。

今まで脳だけが関係していると思われていたうつ病などの精神疾患も、腸が関係していると分かってきました。

今後は治療に結びついていくことを期待します。





タグ:健康

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