2019年01月19日
鼻を強くかみすぎると頭痛に…体に優しい鼻のかみ方を耳鼻科医が解説
2月、3月となると花粉症の時期となり、毎年春はティッシュが手放せない!なんて方もいらっしゃると思います。
しかし、鼻をかみ過ぎてしまうと頭痛を起こしたり、頭がぼーっとしたりしてしまいます。正しい鼻のかみ方はどのような方法なのでしょうか。
今回は耳鼻咽喉科医の岡田先生に、鼻をかみすぎると頭痛などを引き起こす原因、正しい鼻のかみ方などを解説していただきました。
鼻をかみすぎると頭痛がする原因
鼻をかむことによって生じる圧力が脳圧にまで影響を及ぼし、頭痛を引き起こしている可能性があります。
鼻をかみすぎると頭がぼーっとする原因
脳圧が影響していると考えられます。
強いストレスのかかる仕事が終わると脳圧の変化でぼーっとしたり、頭痛が起きると思いますが、それと同様に鼻をかむという短期間ですが、同様に急激な脳圧の変化が起こっている可能性があります。
鼻をかみすぎることによって起こる5つの症状
中耳炎
気管からの強い気圧によって、鼻の奥にある普段は閉じている耳管が開き、鼻汁などが耳管を通して耳まで逆流して中耳炎を引き起こします。
鼻血
強く繰り返される鼻の入口付近への圧刺激により、鼻の入口の少し奥にあり、静脈が集結しているキーゼルバッハ部というところの血管が切れます。
耳鳴り
気管からの強い気圧が耳管を通して耳の中にまで入ると空気がこもり、ボーっとした音が鳴ることがあります。
また、脳圧の変化で脳にストレスがかかり、本来脳がコントロールしている耳鳴り制御を外してしまっている可能性も考えられます。
耳が詰まる
強い気圧によって強制的に開けられた耳管はその後、その強引な刺激によって浮腫んで閉じてしまいます。
耳抜きをしても構いませんが、傷付いた耳管に無理に空気を送ることはしないでください。
肌荒れ
鼻汁によって鼻の下が荒れますので、鼻をかむ頻度を減らし、皮膚をこすらないようにしてください。
鼻のかみすぎによる頭痛時に頭痛薬は使える?
頭痛薬を内服しても問題ありません。台風が来るときなどの低気圧で頭痛になってしまう方がいますが、これも脳圧の変化が影響していると考えられ、そのような方も頭痛薬を飲んでいます。
頭痛薬は、アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなどの成分を含有した薬を飲んでください。
ただし、気管支喘息がある方が痛み止めを飲む際には、必ず医師に薬を処方してもらってください。
頭痛などを招かない正しい鼻のかみかた
鼻づまりがあると鼻水が出ない場合に鼻を強くかみがちですが、強くかむと頭痛などを引き起こしがちなので、出てきた鼻水を拭うようなイメージでやさしくふき取ってください。
可能であれば、蒸しタオルを鼻にあてて鼻の通りを良くし、鼻で軽く息を吐くようにかんでください。
花粉症や風邪で鼻を頻繁にかまない為の対処法
◎ 鼻の通りを良くして洗浄する
◎ 高温蒸気の鼻ネブライザーを試してみる
◎ 鼻洗い器(鼻クリーンなど)で洗ってみる
◎ 蒸しタオルを鼻にあてるなど
入浴したときは鼻の通りが良くなると思いますが、その時の環境を自分で作り出すイメージです。
鼻をすっきりさせたいために、ついつい強くかんでしまいがちですが、鼻閉の主な原因は鼻の粘膜の腫脹であることが多く、一時的に通ってもすぐにまたつまってしまいます。
内服や点鼻などの力を借りながら、体に無理な負担をかけないようにしてください。
タグ:健康
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