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寝室は寝るだけの部屋? 枕の数からみる 日本と欧米の寝室

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「寝る時に、枕をいくつ使う?」「そりゃ、1個に決まっているでしょう」。日本人なら、そう答える人がほとんどだろう。しかし、欧米では、1個では足りないようなのだ。



□枕の数、1個? それとも2個?
アメリカの国立睡眠財団は、世界6カ国の睡眠環境について調査した。アメリカの他、カナダ、ドイツ、メキシコ、イギリス、そして日本。25歳から55歳までの各国250人、合わせて1500人に電話で調査した。

中でも、興味深いのが「寝る時に、枕をいくつ使うか?」という質問への答えだ。予想通り、日本では「1個使う」と答えた人が8割。日本人が使う枕の数は平均1個という結果だ。

しかし注目すべきは、その他の国の回答だ。日本以外の5カ国では、平均2個の枕を使うというのだ。また、日本人の約10%は「枕を使わない」と答えた。メキシコを除く他の国ではわずか2%以下だ。



□枕の数の違いはベッドメーキングの文化によるもの?
なぜ1つなのか、なぜ2つなのか、調査報告では理由までは言及していない。しかし、海外で枕を2つ使うのには、ベッドを美しく整えるベッドメーキングの文化と深い関係がありそうだ。

ホテルなら日本でも見られる光景だが、海外の一般家庭のベッドルームをのぞいてみると、ベッドの上に驚くような数の枕とクッションが載せられている。「何に使うの?」と私たち日本人は困ってしまうが、それぞれきちんとした役割を持っている。細かくは文化によって違いもありそうだが、1つの例を見てみると…。



□「飾るための枕」がある欧米のベッド文化
ベッドの頭に近い方の板、ヘッドボードに立てかけて置く枕が、EURO SHAM(ユーロシャム)。用途は驚くことに「飾るため」だ。大きめの物を2つ置く。本を読むときの背もたれとして使う場合もある。

その次に置くのが、STANDARD SHAM(スタンダードシャム)2つ。これもまた、用途は「飾るため」。コーディネートとして、全体の調和を取るために置いている。飾るための枕を合計4個も置くが、寝る時には、もちろん使われない。脇によけられる。

そして、ようやく次が、STANDARD CASE(スタンダードケース)で、寝る時に使う枕。2個置くのが普通だ。なぜか? 飾る枕を2個ずつ置いたので、「バランスを取るため」が理由だ。

さて、この後も、コーディネートの差し色として使われる枕や円柱型の飾り用枕・・・。ベッドの枕の山はまだ続く。



□寝るためだけに寝室を使う日本人
この調査で、日本以外の5カ国では8割から9割の人が「寝室で良い香りがするとリラックスできる」と答えている。それに対し、日本では、わずか4割に過ぎない。

欧米では、寝室を「くつろぎの場」と捉えているのに対し、日本では寝室は「寝るためだけの場所」という感覚なのだろう。だから、日本人は寝るために必要な枕しか置かない。だから、1つしか使わないのだ。

枕の数の違いや寝室への意識の違いが、眠りに与える影響があるのかないのか、ちょっと気になるところでもある。





タグ:健康

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