2016年10月19日
左側だけ頭が痛い…これって脳梗塞の前兆?
脳梗塞は、特にミドルエイジ以降にとって身近な病気のひとつかもしれません。ご親族や知り合いの方が脳梗塞で亡くなられたり、あるいは重い後遺症が残った、というような話を聞くと、他人ごとではないな、と思えてきますよね。
一般的に関心の高い病気のため、テレビや雑誌などでも「こんな前兆があったら要注意!」「このような頭痛は危険」とセンセーショナルに取り上げられやすい病気のひとつです。
今回はこの脳梗塞の原因やそのサインについて、解説していきます。
左側だけ頭が痛い…これって脳梗塞?
結論からいうと「左側だけ頭が痛い…これって脳梗塞?」の答えはNOです。
特別に左側の頭痛が脳梗塞である危険性が高いか、というとそのようなことはありません。
「脳梗塞」は、脳の血管が様々な原因によって細くなってしまったり、あるいは血栓と呼ばれるかたまりが脳の血管に詰まってしまうことで起こる病気です。
血液は酸素や栄養を運んでいます。脳の血管が詰まり血の流れが止まってしまうと、そこから先の血管では必要な酸素や栄養が届けられず脳の組織は生きていくことができません。血液が送られない部分の脳細胞が死んでしまうことで、脳機能に大きなダメージを与えます。
もしも脳梗塞になって、治ったら…?
脳の各部分にはそれぞれ受け持っている役割があります。
脳内の血管が詰まった部分が支配している場所により、ダメージの種類も変わってきます。
・片側の手足が動きにくくなる
・言葉が出にくくなる
・脳梗塞が発症する前とは性格が変わってしまったようになる
など、脳梗塞の後遺症の種類や程度は本当にさまざまなものがあります。
もちろん、特に後遺症もなく回復する幸運なケースもあります。少しでも早く脳梗塞を発見して治療につなげることが、できるだけ後遺症を残さず回復するための重要なカギとなります。
脳梗塞のサインってどんなもの?
脳梗塞の兆候として、以下のような症状が現れます。
・片側の手足や、同じ側の顔のしびれや麻痺。
・食べ物が口からこぼれる。
・ろれつが回らなくなる。
・立つ、歩くことがうまくできずふらついてしまう。
・視野の半分がかけてしまう。
・片側の目が見えにくい。
・一つのものが二重に重なって見える(複視)。
など…。
特に高血圧のある方は脳梗塞リスクが高いので気を付けましょう。
頭痛について、脳梗塞発症時に特有のものはありません。今まで経験したことのないような激しい頭痛はくも膜下出血などのときに起こりやすいと考えられています。
脳梗塞が起こる前に、先にお伝えした初期症状(脳梗塞のサイン)が現れます。
≪脳梗塞の兆候を再度チェック!≫
・手足のしびれ
・力の入りにくい感じ
・ろれつの回らなさ
・複視
脳梗塞になる約25%の患者さんが、これらのように多彩な症状が起こること(一過性脳虚血発作と言います)を経験するともいわれています。
おかしいな、と思ったらすぐに脳神経外科や神経内科を受診するようにしましょう。脳梗塞を防げるかもしれません。
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