2016年10月12日
牛乳の違いを理解していますか?
牛乳と一言に言っても、たくさん種類があると知っていますか。よく知られているところでは、低脂肪牛乳や無脂肪牛乳といったあたりでしょうか。これらの違いは字の通り脂肪分の量によるところですが、どのくらいの脂肪分が含まれているか知っていますか。また、どの牛乳を選んだらいいのか、その判断材料となる牛乳の種類はいくつあるのでしょうか。
<牛乳、といえるのはどれ?>
まず、牛乳の種類のはじめによく牛乳パックの一番見えるところに「成分無調整牛乳」や「成分調整牛乳」と書いてあると思います。その字の通り「成分無調整牛乳」は成分に何も手を加えていません、という意味です。この逆になる「成分調整牛乳」が先ほどの低脂肪牛乳や無脂肪牛乳という成分を調整した牛乳が該当します。
この低脂肪、無脂肪という名前の違いにはどのくらいの脂肪分の差があるのでしょうか。低脂肪牛乳は乳脂肪分を0.5~1.5%に調整したものであり、無脂肪牛乳は乳脂肪分を0.5%以下にしたものです。無脂肪と聞くと、全く脂肪分がない牛乳のような印象がありますが、実は違うのですね。
では、無調整の牛乳の脂肪分はどのくらいだろう?と思いますよね。面白いことに季節によって違うのです。もちろん調整しないため、夏は牛も暑いことから水分を多くとるために脂肪分が低くなり、冬はその逆になります。法律では成分無調整牛乳の基準が3.0%以上とされていますが、市販の牛乳では「3.6」や「3.7」という数字が多いように感じます。もちろん4.5%という牛乳もありますので、これらの数字を見ることで脂肪分の量を確認できますよね。
また、「特別牛乳」という名前で乳脂肪分が8.5%以上のものもあります。この牛乳は特別な許可を受けた施設でしか作られていないので、購入できる場所もとても限られているようです。また、この成分調整牛乳は調整してあるのは乳脂肪分だけなので、カルシウムやタンパク質などは調整していません。
<ちょっと安い牛乳って本物?>
次に「加工乳」という種類もあります。牛乳に脱脂粉乳やバター、クリームなど法律によって決められた乳製品を加えることで作ることが可能です。加工乳でも低脂肪になるように脱脂粉乳を加えたり、逆に脂肪分を高くするためにクリームを加えたりすることが可能です。
成分調整牛乳も同じように脂肪分の違いという話が出ましたが、成分調整牛乳は遠心分離により脂肪分を調整しますが、加工乳の低脂肪や高脂肪というのは乳製品を加えて作るため、パッと見は同じ低脂肪、という牛乳でもその作り方は全く違うということになります。この違いは価格をみればすぐわかります。牛乳の成分調整牛乳の方が加工乳より高くなっています。
<コーヒー牛乳は牛乳なの?>
最後に乳飲料です。乳飲料は3つの種類に分かれます。1つは栄養強化。名前の通り、本来牛乳には含まれていない栄養素も含めて添加されているものです。カルシウムは含まれていますが、さらに強化したもの、鉄分やビタミンE、食物繊維、最近ではグルコサミンなども添加されているものがあるようです。
2つ目はし好タイプ。コーヒーや果汁などを加えています。市販のコーヒー牛乳などもこの乳飲料に含まれます。そして、2つ目は乳糖分解タイプ。日本人には牛乳を飲んでお腹が痛くなる、ゴロゴロいう、という乳糖不耐症の人が時々いらっしゃいます。その原因は牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少ないため、お腹の中で乳糖が分解できずにいることです。そのため、乳糖の一部を始めから分解してある牛乳のため、乳糖分解タイプ、といいます。
ただ一言「低脂肪」といってもその作り方の違いによって価格が大きく違うことがわかりました。また、パッケージに大きく書いてある3.4や3.6という数字の意味も理解できましたよね。これから牛乳を選ぶ際にはこれらの乳脂肪分の数字や、加工乳や乳飲料などの種類、産地や価格など、たくさんの判断材料があるので、ゆっくりじっくり飲み比べてみてください。
また、牛乳をそのまま飲むことが苦手な人もコーヒーに入れる他、シチューやお菓子作り、パン作りにと意外と使っているかもしれませんね。いつも気軽に買っていた牛乳かもしれませんが、立ち止まってゆっくりとパッケージを見てみてください。その用途によって脂肪分の高いもの、低いものと選ぶことができると面白いですね。
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