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休日寝だめは危険!? 平日の「睡眠負債」で肥満+糖尿病のリスク増

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平日は忙しくて眠る時間さえあまり取れないから、せめて休日はお昼過ぎまで寝ていたい。こんな行動に心当たりはないだろうか?

そんな睡眠の”負債”も数時間であれば返済できるが、だからといって安心してはいけない。平日の不十分な睡眠時間が2型糖尿病や肥満になる可能性を上げるという研究結果が、サンディエゴで開催された内分泌学会の年次総会で発表された。



□不十分な睡眠と肥満の関係性 2型糖尿病患者522人を調査
中東カタールのワイルコーネル医科大学医学部の研究チームは、平日の睡眠負債が肥満度やインスリン抵抗性の高さと関係するかについて調査した。

「インスリン抵抗性が高い(もしくはインスリン感受性が低い)」とは、インスリンと血液内のブドウ糖が結合されたとしても、それを受け取るインスリン受容体が正常にはたらかないためにブドウ糖が体内にうまく吸収されず、血糖値が下がらない状態のことだ。

研究に参加したのは2型糖尿病と診断されたばかりの患者522人。研究開始時の肥満度とインスリン感受性を調べ、その後、毎日の睡眠日記で平日の睡眠負債量を計算した。



□平日の睡眠負債で肥満とインスリン抵抗性が上昇!
研究の結果、開始時点で睡眠負債があった参加者の肥満率は、なかった参加者に比べて72%高く、それから6カ月後に調べたとき、平日の睡眠不足量が増えるほど、肥満とインスリン抵抗性が上昇した。

さらに、開始時点より平日の睡眠不足量が30分増えるごとに、12カ月後の肥満のリスクが17%、インスリン抵抗性が39%上昇した。



□積み重なる睡眠不足の負債で代謝システムに異常
平日にロスした睡眠時間を休日で補おうとすることは、短期的な対策としては一応理にかなっている。しかし、睡眠時間のロスはどんどん積み重なっていくもので、私たちの体は、週49時間という理想的な睡眠時間に合わせて寝ればいいというわけではない。

自分にとって都合のいいときに寝だめして帳尻を合わせれば、体は正常に機能するなどと単純にはできていないようだ。

この研究が示したように、平日の睡眠負債が長期にわたり蓄積されれば、体の代謝機能に問題が出始め、2型糖尿病の発症や症状の悪化を引き起こす可能性があるのだ。



□睡眠不足の負債を解消するには
もしあなたが、現時点ですでに睡眠負債をためているならば、どう対処すればいいのだろうか? 平日10時間程度の睡眠不足の負債であれば、その週末に3、4時間睡眠時間をプラスする。できることなら起床時間を遅くするよりも、就寝時間を早めることで睡眠時間の確保をしたいところだ。

かなりの長期間、十分な睡眠を取っていないのならば、軽めのスケジュールを組んだ休暇を取り、毎日自然と目覚めるまで眠ることをおすすめする。

そして何より重要なのは、週末に負債を解消しなければいけないような不健康な睡眠サイクルに、もう2度と戻らないことだ。

仕事など、自分ではどうすることもできない要因で、平日、十分に寝ていられない人もいるだろう。「仕事」か「健康」か、どちらを優先するかは個人の自由だが、私たちの体はそれほど長期間の無理には耐えることができない。それを念頭に置き、のちのち後悔しない決断をしたい。






タグ:健康

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