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すっぱいものを食べると、なんで唾液が出るの?

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夏が近づくと、夏ミカンやレモンなど爽やかな酸味が恋しくなりますね。顔をしかめるくらい酸っぱい梅干しなども食べた後には口がさっぱりして、何とも気持ちがいいものです。これらの食べ物にはクエン酸という疲労回復を助けてくれる物質が豊富に含まれていて、夏バテしにくくしてくれる上、それぞれに含まれるビタミン類は美容にもよい効果を期待できるとか。

そんな酸っぱい食べ物を口の中に入れると唾液がたくさん出てくるのは、どうして? 教えてドクター!

■ 酸味を毒と認識する体の機能=唾液を分泌
酸っぱいものを食べたときに唾液がたくさん出るのは、味覚・唾液反射とよばれる反射性の分泌によるもの。これは、体が酸味を毒と判断して生じる反応だと考えられています。毒性のあるものは強い酸味を伴うものが多く、そういうものを口に入れると、その毒性を薄めようと唾液をたくさん分泌する働きが、人間には備わっているのです。

■ 酸っぱいものへの体の自然の反射だった!
つまり、大脳を通して考える、判断するということではなく、延髄を通じての反射なので舌が酸味を感知したらすぐに、ぱっと唾液が出るわけです。
私たちは酸っぱく感じたから唾液が出た、と感じがちですが、実は酸っぱいな、と感じる気持ちと、酸を感知して唾液が出る反射とはまた別の回路で行われているもののようです。本当に人間の体は精巧にできていますよね。


■ 歯のエナメル質を保護する働きも!?
また、強い酸が口の中に入ると、歯の表面のエナメル質を柔らかくし、このエナメル質を擦り減らせてしまうのですが、一気にたくさんの唾液を分泌することで酸を薄め、これを防止しようとする役割も味覚・唾液反射にはあるのではないかと言われています。「酸っぱいものを食べて唾液が出る」という単純に見えるひとつの現象が、じつはいくつもの働きを担っているというのも面白い点です。

梅干しやレモンなど、酸っぱいものを「見る」ことで唾液が出て来るのは有名な話ですが、実際に「口の中に入った」時にどうして唾液が多く出るのか、ということは話題になることが少なかった気がします。余談になりますが、唾液は、口の中の汚れを洗い流してくれる働きがありますから、口臭予防に酸っぱいものを一口食べる、というのも有効なようですよ。




タグ:健康

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