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レム睡眠で目玉が動く時、あなたの夢には異変が…

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いい夢を見ていたのに途中で場面が変わってしまった、という覚えはないだろうか。その瞬間、あなたの眼球は瞼の下でキョロっと動いているかもしれない。

■「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」


睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の二種類があるのを聞いたことがあるだろうか。

レム睡眠は、身体は眠っているが脳は活動している眠りの浅い状態で、寝ている間に眼球が細かく動く「急速眼球運動(Rapid Eye Movement:REM)」を行っている。一方のノンレム睡眠は、眼球が動かずぐっすりと眠りが深い状態だ。

眠りにつくと、まず深い眠りのノンレム睡眠が現れ、続いて浅い眠りのレム睡眠へと移る。その後もノンレム睡眠とレム睡眠を約90分周期で繰り返すので、通常は一晩に4〜5回のレム睡眠が現れる。レム睡眠中かどうかは、まぶたの下の眼球の動きを見れば簡単に判断ができる。

■てんかん患者の脳活動を計測


イスラエルのテルアビブ大学のニール博士らの研究グループは、4年間にわたって19人のてんかん患者の発作を監視するために、眠っている間と起きている間の両方の脳活動について電極を使って調べたという。

研究グループはいくつかの脳領域について調べたが、側頭葉内側(ないそく)という場所の計測を重点的に行った。側頭葉内側は画像処理に関わる部分ではなく、記憶を保存する役割があり、過去のイベントなどある特定の概念についてシグナルを送る働きがあるという。

■起きている間と似た脳波が「レム睡眠」中に


研究グループが患者の起きているときに記憶に関係がある絵を見せたところ、側頭葉内側の神経細胞が0.3秒後にある反応を示すことが分かった。患者が寝ている間にも測定したところ非常に似た反応が起こったが、ちょうどレム睡眠中で眼球が動いたときだったという。

これまでもレム睡眠と夢の内容には関わりがあると考えられていたが、この二つを結びつける明確な証拠がなかった。博士は「絵を見たときと非常に似た反応がレム睡眠中に起きたことから、眼球が動くときは一つの夢が終わるか、または別の夢に切り替わっている可能性が高い」と述べている。
 

■脳と夢や睡眠との関係が明らかになるか


夢の内容は本人にしか分からず、起きた直後にすぐに忘れてしまうなどの理由から調べることが難しく、夢に関連する脳活動を調べる方法もあまり確立されていない。今回の研究は、人がなぜレム睡眠を必要とするかなどの答えを出すものではないが、脳が睡眠や夢にどう関わっているかを解明する一歩になるだろう。




タグ:睡眠

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