2015年08月17日
朝型と夜型の違いは?
あなたは、朝早く起きて行動するのが好きな朝型ですか?それとも夜遅くなってから調子が出てくる夜型ですか?
年齢によっても、この質問に対する答えは違うかもしれません。でも、最近の研究で明らかになってきているとおり遺伝子にも依存しています。
朝型か夜型かは、家族に代々引き継がれます。遺伝子とのつながりがとても強いのです。そして今、研究者が朝型か夜型かを決める根本的な原因の解明をはじめました。
『Frontiers in Neurology』に発表された研究では、朝型と夜型の遺伝的な違いを観察するために、ミバエを使いました。
ミバエの『遺伝子時計』は人間と非常によく似ています。
そのため、研究者はミバエの遺伝子を調査することで、人間についても知ることが出来ると考えました。
ミバエのゲノムを徹底的に調べると、行動の違いに関連がある約80の遺伝子を特定することができました。
「多くの人が、一日の中で自分のパフォーマンスがピークになる特定の時間帯を知っています。」
と言うのは、共同著者の一人、エラン・タウバー博士です。
「朝型か夜型かが健康や行動にどのような影響を与えるかについては、十分な裏づけがあります。しかしその分子的基礎についてはほとんど知られていません。」と博士は話しています。
英レスター大学の研究チームは、ミバエが羽化する時間帯を観察することで、行動選択とクロノタイプ(朝型か夜型かを決める概日リズムの型)に、2つのパターンがあることを発見しました。ミバエの多くは朝に羽化しますが、何匹かは他の者より遅れて羽化します。
さらにクロノタイプを元に、朝寝坊のハエを繁殖させることにも成功しました。
次に研究者は、羽化する時間を24時間観察しながら、ハエのDNA鑑定をしました。その結果、2つの異なったクロノタイプにおいては、同じ遺伝子が異なった時間に活発になるのではなく、遺伝子自体が違っていることが分かりました。
遺伝子時計の一因となる分子プロセスにおいて、夜型は朝型と比べて単に遅れるだけではなく、まったく別の物なのです。
研究論文の中に、著者は次のように記しています。
私達人間は、自然のリズムに合わせて生きていません。しかし、私達の遺伝子時計の機能を知ることは、どのように働き、どのように生きればよいかという指針となります。現代社会では、9時から5時の間に働くというシステムが出来あがっていますが、全ての労働者にとって、それが最も生産的で機能的な構造ではないことが、ますます明白になってきています。
参考
http://www.iflscience.com/health-and-medicine/scientists-identify-genetic-difference-between-early-risers-and-late-sleepers
タグ:健康
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