2015年07月28日
生の梅に含まれる「アミグダリン」の毒性
知り合いから、「生の梅はお腹をこわすからからあまり食べない方がいい」と言われました。毎年6月になると大好きな梅干しを手作りするのが楽しみで、体にもいいと思って毎日のように食べているのですが、当然梅は加熱していません。 大丈夫なのでしょうか?
●A. 健康にいい“梅”も、十分に熟していない状態で食べると中毒を起こす可能性があります。
梅の実といえば、旬の6月ごろからスーパーなどに出回り、梅酒・梅ジュース・梅干しなどの手作りを楽しむ方は多いのではないのでしょうか。健康・美容・夏バテ予防に優れた効果を発揮する梅ですが、青梅をそのまま食べてしまうと健康を害する恐れもあるのです。
●青梅は要注意!
青々とした梅を見ると、なんとなくそのままカリッとかじるとおいしいのではないかと思ってしまいますが、実はそのままかじるととても怖いことになる可能性があるのです。
まだ十分に熟していない青い梅を食べると、嘔吐・腹痛・下痢の他、大量に食べた場合には呼吸困難やけいれんまで起こすことがあると言われています。これは、アミグダリンという青酸配糖体が人体で分解されると、青酸を発生させて中毒をおこす可能性があるからです。
スモモ・アンズ・桃・ビワの熟していない果実も同じですので、注意しましょう。特にお子さんのいるご家庭では、手の届かない所におくことが大切ですね。
●梅干しや梅酒、梅ジュースは大丈夫なの?
「でも、私は毎日梅干しを食べているし、梅酒の梅は必ず食べるけれど何でもないわよ!」とお思いの方はいらっしゃいませんか?
そうなのです。梅が危険なのは十分に熟していない生の状態であって、熟したり加工されたりすることでアミグダリンは減少し、青酸による中毒もなくなります。そのため、梅干しや梅酒、梅ジュースの梅は安全に食べることができるのです。
●やはり梅にはいいところもたくさん!
梅の心配な部分をご紹介しましたが、適切に食べれば梅は健康にとってもいいものです。特に、豊富なクエン酸によってエネルギー代謝を活発にし、疲労回復や夏バテ解消に一役買ってくれます。また、代謝を助けてくれるのでダイエットにもとても効果があります。
他にも、クエン酸の強い制菌効果によりお弁当やおにぎりの腐敗防止に役立ってくれることはよく知られており、暑い季節には力強い味方になってくれる食品と言えます。
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