2015年06月17日
予防接種後に熱が出たのは、卵アレルギーのせい?
予防接種は、病気の発症や重篤化を防ぐために有用な手段です。ところが子どもにMRの予防接種を受けさせた後、高熱などの症状が出てしまったため心配になったママから、予防接種と卵アレルギーの関係について相談がありました。看護師さんたちは、どのように答えているでしょうか。
MRワクチンについての相談:「接種後に出た高熱は、卵アレルギーと関係ありますか?」
『卵アレルギーがある1歳0カ月の子どもが2日前にMRの予防接種を受けました。その晩から40℃を超える高熱と全身の湿疹が出て、2日経っても治まらず受診したところ、ただの風邪だといわれました。調べると、卵アレルギーがある子どもはMRの予防接種を受けることはできないと書いてあるものもあり、予防接種の影響ではと心配です。問診票には卵アレルギーの旨を記載し、卵アレルギーを理解している主治医で接種しました。(30代、女性)』
今回の発熱は、ワクチンの副作用とは考えにくいでしょう。
風疹(MR)ワクチンの副作用である発熱や発疹などは摂取後5日ほど経ってから出るため、今回の発熱が副作用とは考えにくいと教えてくれました。
『風疹ワクチンの主な副作用は発熱、発疹、リンパ節腫脹、関節痛などです。麻疹ワクチンの副作用は接種後5〜10日くらいに出てきますので、この副作用とは考えにくいです。(看護師)』
MRワクチンは卵アレルギーでも問題ないと言われています。
MRワクチンに含まれる卵はごく微量で、卵アレルギーでも問題なく接種できると言われています。ただし、インフルエンザワクチンは、卵アレルギーがある場合は主治医とよく相談するようアドバイスがありました。
『麻疹風疹(MR)ワクチンに使用されているのは鶏卵の胚細胞で、卵白や卵黄ではなく鶏肉に近いものです。一般的に強いアレルギー反応を起こすのは卵白で、鶏肉に近い胚細胞から作られたワクチンでアレルギーが起こる可能性は極めて低いと言われています。またワクチンに含まれる卵の成分はごく微量なため、卵アレルギーがある場合でもほとんどのケースで問題なく接種できると言われています。(看護師)』
『アレルギー体質の人は、ワクチンに含まれる他の成分でも反応を起こす場合があります。過去にはMRワクチンに含まれるゼラチンに起きたアレルギー反応の原因を卵アレルギーだと勘違いしたため、卵アレルギーの人はワクチンできないと認識されていましたが、現在のワクチンにはゼラチンは含まれていません。しかし、インフルエンザワクチンは卵アレルギーの場合は接種できないことがありますから、主治医とよく相談してください。(産科・婦人科看護師)』
今回の発熱や発疹は予防接種をしてからあまり時間が経たない時に起きたため、予防接種の影響とは考えにくいようです。しかし、ワクチンの種類によっては卵アレルギーだと接種できないものもあるため、予防接種を受けるときは医師への相談が必要なようです。
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