2015年05月30日
ペットからうつされる可能性のある、嫌な病気を防ごう
2012年から2014年にかけて、アメリカでは160人がSalmonella Cotham(サルモネラ・コタム)に感染しました。Salmonella Cothamは極めて珍しいバクテリア菌株で、嘔吐、下痢、発熱を引き起こします。そのうち感染者のうち61人が入院しました。この事件の犯人は、36の州のペットショップで販売されたフトアゴヒゲトカゲでした。は虫類の皮膚には日常的にサルモネラ菌が存在しますが、今回の菌株は、おそらくペットショップにトカゲを渡したブリーダーの手によって広がっていったのでしょう。
どんなペットからも感染の危険がある
Canadian Medical Association Journal(CMAJ)の記事によると、人間を病気にするのは外来のペットだけではないようです。
獣医師のジェイソン・スタル氏は、「ペットはみな、人に感染する病原菌をなにかしら持っていて、すべての人に感染の危険があります」とPopular Scienceに語っています。どんなに健康な人でも、ペットが持つ病原体に感染することはありますし、子どもやガン患者、妊娠している女性、高齢者のように免疫機能の働きが弱くなっている人たちはより感染しやすく、重症化もしやすいのです。
残念ながら、医師も患者もなかなかペットがもたらす危険性には気づきません。「患者の免疫状態がどうであれ、ペットとの接触の有無を医師は必ず尋ねるわけではありませんし、人畜に共通の伝染病について患者と話すこともありません」とCMAJの著者は書いています。
疾病予防管理センターのウェブサイトには、ペットやペット製品が原因で発生した病気についての一覧ページがありますが、ペット関連の感染は、そのほとんどが報告されないと記事の著者は指摘しています。著者は、医師が獣医師ともっと緊密に連携するよう勧めています。そうすれば、患者の健康上の問題がペットによって起きているときは医師がそれに気づけますし、感染を防ぐ方法も的確に指導できます。
スタル氏によると、感染症は種によって危険性が異なり、ヒヨコ、ハリネズミ、は虫類、げっ歯類などは危険性が高いそうです。化学療法やHIV、免疫抑制剤などが原因で免疫機構が弱体化している人は、前述のペットを飼う前に医者に相談すべきです。
すでにペットを飼っている人は、以下を実行すれば、愛犬や愛猫から嫌な病気をうつされる危険性を減らせます。
・ペットに触ったら手を洗う
・ペットの後始末をするときには手袋をはめる
・噛まれたり、引っかかれたりしたら、すぐに洗い流す
・ネコは屋外に出さないようにし、犬にはゴミをあさらせず、便器の水を飲ませない
・ペットの健康を保ち、飼い主の身を守る
ペットが原因で、ゾッとするような感染症にかかることがあります。症状は軽度なものもありますし、(非常にまれですが)死に至ることもあります。予防にはしっかり気を配りましょう。
タグ:健康
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