2015年05月12日
疲れやすい、不安が多い人は呼吸の浅さが原因?
最近、「集中力が低下した気がする」、「いつもだるくて疲れている」、「眠気がひどい」などの不調を感じていませんか? もしかしたら、その原因は「浅い呼吸」にあるかもしれません。人は強いストレスを感じると、呼吸が浅くなるといわれています。そんな浅い呼吸には色々なリスクも! 放っておくと重大な病気にまで発展してしまいます。
そこで、呼吸が浅くなる原因とそのリスク、深い呼吸をするコツを、呼吸法のレッスン校スパーブヘルスアカデミーの主宰である、荻原順子先生に伺いました。
■呼吸が浅くなるのは何が原因?
疲れやすく、集中力が落ちている、不安や焦り、雑念が多いなどを感じている方は、自分の呼吸をチェックしてみてください。しっかりと息を吐いて吸うことができていますか? 呼吸をしても、息苦しさを感じたり、息を吐き切ることができなかったりしていたら要注意。呼吸が浅くなっている証拠です。なぜこのように呼吸が浅くなってしまうのでしょうか?
「呼吸は、仕事や人間関係のストレスや、将来への不安、恋愛の悩みなど、精神的な影響で、自然と浅くなります。脳は他の臓器と比べて10倍もの酸素が必要ですから、呼吸が浅くなると十分に脳へ酸素が行き渡らなくなり、頭がぼんやりしたり、眠気が起きたりといった症状が起きてきます。また、自律神経も乱れ、緊張を司る交感神経が優位な状態が続くので、不安や焦りにおちいることもあるでしょう」(荻原先生)
■呼吸が浅いのを放っておくとどうなる?
この浅い呼吸を放っておくと、意外にも大病になる可能性もあるといいます。
「呼吸が浅くなると、倦怠感や頭痛、不眠、食欲不振、また自律神経失調症など、さまざまな症状が出てきます。また、浅い呼吸を続けていると自律神経のバランスが崩れてしまうので、血流の流れが悪くなり免疫力も低下します。免疫力が低下すれば当然、病気にもなりやすくなりますから、浅い呼吸は万病の元です。また白血球の働きにも密接に関係していますので、さまざまな病気を引き起こしますし、ガンになる可能性も高まってしまいます」(荻原先生)
■浅い呼吸に気づいたときの対処法!
放っておくと恐ろしい浅い呼吸。普段の生活の中で、どんなことに気をつければ予防できるのでしょうか。
「呼吸が浅くなっていることに気づいたら、胸式呼吸から腹式呼吸に切り替えましょう。お腹に空気を取り込むように、鼻から息を吸い、今度はお腹の空気を吐くように息を鼻から吐きます。この時、できるだけゆっくりと深く息を吐くようにすると、副交感神経が優位になるので、リラックスしてきます。また脳にも酸素が十分に行き渡り、頭もスッキリしてくるでしょう。場所があるときは、仰向けに寝て行うとやりやすいです。特に腹筋がこわばっている方が多いので、みぞおち辺りを緩ませることで、横隔膜の動きが良くなって、長く息を吐けるようになりますよ。体を柔軟にすると、随分と深い呼吸はしやすくなるんです」(荻原先生)
最後に、普段の生活の中でできる方法を伺いました。
「腹式呼吸は、浅い呼吸に気づいたときだけでなく、起床時や就寝前、お昼休みなど、定期的に行う習慣をつけると、日々のストレスも軽減され、いつも余裕のある状態を保つことができるようになります。自律神経のバランスが整うので、体調が良くなることも実感できるでしょう」(荻原先生)
しかし、仕事の合間などに、オフィスなどではどうしても仰向けになることは難しいものです。何か簡単に腹式呼吸をする方法はあるのでしょうか?
「立ったまま、座ったままでも、できるだけ屋外や空気のきれいな所で、数分でも腹式呼吸をするだけで変わってきますよ。このとき、何を思って行うかが大事です。例えば、休暇中にハワイのビーチで日光浴を楽しんでいる自分をイメージしてみてください。何も考えずにただ腹式呼吸をしていると、どうしてもネガティブなことが浮かんできてしまうものです。プラスのイメージや言葉を意識することで、ストレスも和らいでリラックスでき、深い呼吸ができるようになりますよ」(荻原先生)
日頃からそれほど意識することのない呼吸ですが、呼吸法を変えてプラスのことをイメージするだけで、ストレスまで軽減されるというのは驚きです。
ぜひ空いた時間に、定期的に実践してみましょう
タグ:健康
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