2014年05月07日
石けんを使わなくても、手をきれいに洗えるの?「本当:化粧石けんよりで洗うより40℃のお湯だけのほうがきれい」
毎日の習慣になっている「手洗い」。食事の前にしっかり手を洗うのは当たり前で、おしゃれなレストランのトイレに石けんがなかったら、幻滅すら感じるだろう。
石けんなしでも、手はきれいに洗えるのか? 驚くことに、化粧石けんで洗うよりも、40℃のお湯だけのほうがはるかにきれいに洗える。薬用石けんを使えば殺菌もできるが、高価なものを用意する必要はない。公衆トイレやデパートでおなじみの液体石けんがコストパフォーマンス最高なのだ。
■お湯の殺菌力
石けんは「化粧品」に分類され、本来は髪や皮膚の手入れをするものだ。身体/身体以外/工業用の3つに分類され、そのうち「身体用」のみが薬事法で規定され「クスリに近い化粧品」としてあつかわれる。
さらにおもしろいのが形状で、からだを洗う用でも、固形なら「化粧石けん」、液体は「全身洗浄料」と呼び名が変わる。ハンドソープ、洗顔フォームなどもひとことで石けんと呼んでいるが、固形でなければ石けんではないのだ。
化粧石けんは、どれくらい効果があるのか? 東京都衛生局の資料から、手の洗い方と、残った菌の量をあげると、
・石けんなし・水道水で1分 … 48.3%
・石けんあり・水道水で1分 … 49.7%
と、水だけでも半減するので洗わないよりはるかにマシだ。逆に、石けんを使ってもほとんど差が生じないので、損した気分だ。
対して、おもしろいデータもあり、
・石けんなし・40℃のお湯で1分 … 19.5%
なんと、水からお湯に変えるだけで、80%以上ものバイ菌を取り除けるのだ!
頼むぞ化粧石けん!お湯に負けている場合ではない。
水だけでも半減、お湯が出れば80%の菌が取り除けるので、レストランのトイレに石けんがなくても、1分かけて念入りに手洗いすれば大丈夫だ。
■殺菌には薬用石けん
料理や傷の手入れなど、殺菌/消毒を求めるなら「薬用石けん」が必須だ。
薬用石けんは「医薬部外品」に分類され、化粧石けんとは逆に「化粧品に近いクスリ」としてあつかわれる。そのため殺菌/消毒などの効能が表示できるので、容器をみればすぐに判別できる。
薬用石けんはどれくらいの効果があるのか? 同様の実験で、薬用石けん+40℃のお湯で1分間手洗いすると、残る菌はたったの8.4%にまで減る。ほぼ除菌できるので、感染症や食中毒予防にも大いに役立つのだ。
ただし、気になるのがお値段で、薬用石けんは化粧石けんよりも高価な傾向がある。有名メーカーの250ml(ミリ・リットル)入りの市販価格は、
・商品A … 255円
・商品B … 290円
・商品C … 367円
・商品D … 398円
が相場で、同じ量でも110〜140円程度の「非」薬用ハンドソープと比べると2〜3倍高い。
そこでお勧めなのが、デパートや公衆トイレで見かける液体石けんだ。赤や青が定番で、ちょうちん型の容器の下から出てくる「あれ」だ。もちろん殺菌剤を含んだ薬用石けんで、香料が含まれないので料理の前にも最適だ。
なによりコストパフォーマンスに優れ、5kg(約4,500ml)が4千円前後で手に入る。
250mlに換算するとおよそ222円だから、そんなに安くないじゃないか!と思われるかもしれないが、7〜10倍に薄めて使うタイプなので、実質的には22〜32円程度の超・格安なのだ。加えて豊かな泡で洗いあがりしっとり!なら最高だが、破格で殺菌できるだけで満足しよう。
■ まとめ
・水洗いだけでも半分ぐらいは除菌できる
・化粧石けんやボディソープを使っても、あまり効果がない
・40℃のお湯で洗えば、石けんなしでも80%以上除菌できる!
・業務用の液体石けんは、薬用ながらコストパフォーマンス最高
O-157やインフルエンザ、ノロウィルスなどの感染症予防に不可欠とされている手洗いも、薬用石けんやお湯を使えば完全に防げるわけではない。
手のひらから指の間、爪まわり、手首までを15秒以上かけて洗うとさらに効果的なので、これからの食中毒が増える季節も、殺菌効果の高い手洗いを心がけよう。
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投稿者:タロウ|15:46|健康 美容 ダイエット
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