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2020年04月25日

映画版・ミスト2


物語は、ノームやブレントの死を筆頭に町でも有名な狂信者の発言力が増していく。彼女いわく「ハルマゲドンのはじまり」などと述べ、今後自分が化け物に襲われる明日が我が身のマーケット内の人間は、心が不安定で弱い人間をはじめに教信者の女性を教祖として祀り上げていくことになる。

夜間になると、霧内の化け物の襲撃がないか見張りを行っていた人物の眼前にイナゴとサソリを足して二で割ったような、巨大な虫が集まってくる。蛾が電光の光に集まるように、虫の化け物はランプの光源に引き寄せられていただけではなく、虫の捕食者であるプテラノドンのような見た目をした異世界の化け物の襲撃の追い打ち。
幸いなことに虫と鳥含め拳銃で倒せる程度の強さなので適切に対処すれば、さほど問題なく倒せるが、パニック状態になった人間には冷静な判断などできるはずもなく、全身火達磨になるなどの人災を引き起こす結果となった。
スーパーの若い女性は虫の化け物に毒針を刺され無残に死亡してしまうも、狂信者の女は身体に虫がくっついても大人しくじっとしていた所為か刺されて死ぬことはなく生き残り、ますます店内で権力を増していくのであった。

翌日、全滅こそ免れたものの全身に火傷を負った人物を助けるため、マーケット付近にある薬局に薬を手に入れる必要があった。デヴィッドは「苦しい。殺してくれ」と訴える火傷の怪我人に「諦めるな」との希望の声をかけ、複数の同行者と一緒に霧の中に出ようとするも、狂信者の女をはじめ複数の人間に止めに入られる。
しかし、デヴィッドらは危険を承知の上で近隣の薬局に赴くことになるのだが、行きはよいよい帰りは怖いというべきか、慎重に進んだことが幸いしてか『行き』は襲われることはなかったが、薬局内は蜘蛛の巣だらけの状態になっていた。
老婆の指示の元、様々な薬品を入手する最中、技師はとあるものを発見する。それは蜘蛛の巣にグルグル巻きにされ、親蜘蛛の苗床になったMPの姿であった。
MPはしきりに謝罪の言葉を述べるも、その意図は不明。やがて間も無く、MPの体内で育ち切った蜘蛛たちが孵化し、大量の子蜘蛛が出現する。皆が一目散に、それこそ蜘蛛の子を散らすように薬局から逃亡しようとするも、MP同様他の犠牲者がいたのか、それとも最初から複数体いたのか、親蜘蛛に囲まれていることに気付く。蜘蛛は強酸性の糸を吐き、皆を苗床にするため攻撃をしかけるも老婆の即席の火炎放射器などの奮闘により、犠牲者を出しつつも逃亡することに成功。逃げ足でマーケットに戻り、倉庫裏に安置されていた大火傷を負った男性に決死の覚悟で入手した薬を投与しようとするも、既に死亡していた。

遣る瀬無い気持ちの中、恋人を失った若い軍人が「同僚を見なかったか」とデヴィッドらに尋ねるも「分からない」と答える。それほど広くはない店内で皆が探し回るも、倉庫内で首吊り自殺した状態で発見される。
デヴィッドは町でも噂になっていた謎の計画について軍人に尋ねるが、何も知らないと述べる。この主張は二等兵の下っ端であるがゆえ、軍上部の詳細は知らなかったが、「異次元へ干渉するためのアローヘッド計画」が行われていたと発言したところで、正気を失い狂信者の女の教徒となっていた技師が倉庫にデヴィッドらが入るところを目撃し、隠れて聞き耳を立てていた。
それから技師の男は、軍人に全ての責任があると大声で主張。それに乗っかる形で狂信者の女は軍人の男に責任を取らせようとする。彼はナイフなどで腹部をめった刺しにされた挙句、店外に放り出された。中に入れてくれと懇願するも、誰も聞き入れることなく触手に捕食され死亡することになる。

その夜、たった二日で、マーケット内は女性狂信者を信仰する異常な場になっており、いつ暴徒化するか分からない状況となっていた。副店長は「社会性がない孤立した場ではこのようなことが容易く起きる」と、人間の善性を信じていたアマンダに主張し、「次もあの女は生贄の要求を行うだろう」と危険性を指摘して、食料品などをできるだけ集めレジの内側に隠し、早朝マーケットを脱出する計画を立てる。
しかし翌朝、隠したはずの食料品がなくなっており困惑する一行に、狸寝入りしていたのか、脱出を計画する皆の周囲に集まる。デヴィッドは「あなた達の邪魔はしない。だが、食料品は譲渡してくれ」と頼むも、女教祖は要求を拒絶。そして「子供を生贄にしろ」と言い、デヴィッドの息子が標的になるも、副店長の手によって女教祖は眉間に弾丸を食らう形で死亡。
狼狽する教徒たちの隙をついて、デヴィッドらはマーケットを脱出するのだが、一人の男性は視界の悪い霧で彷徨い、副店長はクルマの一歩手前で触手に捕食され、その拳銃はクルマのボンネットに落ちた状態で、形見を残した。デヴィッドは危険を承知で命からがら拳銃を手に入れるも、後のことを考えればこれが決定的な悪手である。
ちなみにデヴィッドらに同行していた店長は店内の安全地帯に戻っており、マーケットの皆が凝視する中、クルマが発進していくのだが、一番最初にデヴィッドが目指したところは自宅。だが、家は蜘蛛の巣に覆われ妻はMPと同じく、蜘蛛の苗床になっていた。

他に安全なところはないか町内を走り回るのだが、スクールの送迎バスをはじめに町は廃墟と化していた。車内が絶望的な雰囲気になる中、とうとうガソリンが底を尽いたところで、皆の前で山のように巨大な異次元の化け物を目撃することになる。
これが希望を失う決定打となり、食料品などの生き延びるための道具や手段がないことを悟った全員は、「どうすべきか」を考えるようになる。
デヴィッドの手には拳銃があり、化け物に襲われたり、餓死するよりも安楽死を選ぶことになるのだが、弾丸数は4発しか入っていない。車内には、二人の老人、アマンダ、そうして息子であるビリーとデヴィッドの5名であり、1発、弾丸が少ない。
デヴィッドはマーケットを出る前、息子に「ぼくを化け物に殺させないで」と約束していた事実が後押ししてか「俺がやる」と述べ、車内の皆を撃ち殺すことにする。
射殺後、デヴィッドは車外に出て「殺せ!」と叫びながら怒りと悲しみに身を任せるも、彼の背後から現れたのは火炎放射器などの近代武器で化け物を駆逐する軍隊の姿であった。
しかもミストの凄いところはそれだけでは終わらず、デヴィッドの目の前に護送車が現れるのだが、そこに乗っていたのは物語冒頭、「地獄に落ちろ」と言い、子供達を助けるため、一番最初にマーケットを飛び出した短髪の女性が茫然とする彼を見下ろしていたのであった。


総論としてミストは、最良を尽くしたのに最悪の結果を迎える鬱エンドの映画である。
デヴィッドが短髪の女性と共に行動していれば助かったなどの意見があるが、これは彼女が単独行動で家に帰還したことによる結果である。
もしも一緒に行動してデヴィッドが息子と共に自宅に帰れたとしても、異世界の化け物は閉ざされた空間に入ることが出来ない習性があり、アトリエの窓ガラスが割れた家での生存は難しい。

一択として救済エンドを迎えることができるなら、あと少し、もう少しだけ射殺時間を引き延ばす、ただそれだけの一言に尽きるだろう。デヴィッドとしては決断を先延ばしにすれば決意が緩むと思い最善を尽くしたのかもしれないが、何もかもが最悪の結末を迎えてしまったのである。
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