2021年06月25日
パプリカ 2
所長の支離滅裂な発言は、敦子が夢の中でみたDCミニを盗み出した時田の助手のそれらとは違い、夢を見ていない状態であるにも関わらず狂気に飲み込まれたことになる。
大怪我を負いつつも症状が一時的なことであったことから、所長は誇大妄想家の狂気から抜け出し正気の状態に戻っているが、唯一の疑問である「なぜ夢を見ていない状態なのに夢が現実を浸食していった」のかについて、話し合いが行われるのであった。
話し合いの総論として「分からない」で終わってしまうのだが、自身の助手が自分を裏切った理由を知るために時田はDCミニを使い、夢を共有して接触を図るも同じように狂気に飲み込まれてしまう。
敦子は時田の危機を知らず、悩みを抱えた状態でいるのだが突如、遊園地で目撃した日本人形が巨大化して襲撃してくる。夢の中にあるはずの日本人形であるが、狂気のパレードはとうとう砂漠地帯から街に到達し、無辜の人々を襲っていた。
いきなり上機嫌で踊り出すキャスター。
笑顔で横並びになって飛び降りをするリーマン。
頭部がガラケーになってスカートの中身を見せる女性。
自分こそが総理大臣だと主張する複数の中年男性。
……などなど、かなりの騒々しさを見せる。
そんな狂乱の中で、パプリカの黒幕であった乾が自由に闊歩できる肉体を手に入れ、巨大化した状態で現れる。
乾は現実世界では電動車椅子に乗った状態で、思うままに動ける肉体が欲しかったのか夢と現実がごっちゃになった世界で、喜々とした表情で歩き回るのである。
対して敦子の方は狂気に飲み込まれロボットと化して所長同様、支離滅裂な発言を行う時田の変わり果てた姿に悲しみを覚える。
しかし敦子のアバターであるパプリカが現れ彼女と融合し、乾の目の前に現れるのだが、敦子╱パプリカは幼児としてはそれなりの大きさを持っているのだが、正しく大人と子供といった体格差である。
乾は敦子╱パプリカを殴りつけようとするのだが、その手をまるごと食われ段々と吸い込まれていくのである。小さくなっていく乾に対して、成長していく敦子╱パプリカ。
ラストは黒い空模様だった上空が晴天となり、狂気の悪夢による一連の騒動が終わったことを示唆するかのように日光が照らし出す。
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