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2021年06月08日

コインランドリービジネス失敗事例3(番外編)

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 コインランドリーは24時間営業の店舗が多いです。私もオープンする際に24時間営業にするかどうか悩みました。例えば、早朝の6時から深夜23時までといった時間帯にすることも可能で、実際にそういった店舗も多いです。その場合、自動ドアにタイマーセットすれば良いのですが、23時の営業時間終了と同時に店舗の中からは出ることは可能ですが、外から入ることができなくなります。洗濯している最中や乾燥機をかけている最中に買い物や自宅に戻って、いざ取りにきたら入れないということも結構多いと聞きました。またライフスタイルが多岐にわたっているので夜中の利用者も少なからずあることから私も24時間営業にしました。

 確かに少ない数ですが夜中の利用者もいました。オーナーが寝ている間にチャリンチャリンとお金を入れてくれるのですからある意味、寝ててもお金になるビジネスモデルと言えるでしょう。

 しかしトラブルもあります。私の店舗ではありませんでしたが、系列の別の店舗では両替機ごとそっくり盗まれそうになった被害を受けたところもありました。まぁ、結果的には運べずに未遂に終わりましたが。こういった被害は想定されているので両替機は入り口から離れた所に設置し、必ず防犯カメラで顔なども分かるように対策をしています。
 私の店では酒に酔ったサラリーマンが床に寝込んだり、椅子に座って寝てしまったりしたこともあります。防犯カメラはスマホのアプリでも見れるので24時間常に監視ができます。アプリの警報ボタンを押すとカメラと連動してるので警報で威嚇できます。一瞬ピクリと動くのですが、酔っているのですぐに寝込んでしまいます。そのまま寝込まれると近所からクレームもきますので、その場合は110番通報すると10分以内に警官がきてくれて退去させてくれます。とはいえ、結構面倒臭いです。

 一方、昼間の時間帯でしたが、ちょっと微笑ましいこともありました。赤ちゃんを抱っこした若いご夫婦が入ってきて、テーブルの上でオムツの交換をした様子がカメラに写っていたことがあります。会話の様子から、オムツ交換をしたかったようなのですが、交換させられる場所がなかったところ、たまたま通った店の前に、ちょうど良い感じのテーブルがあったので使ったようでした。そのあと、防犯カメラに向かって、「助かりました。ありがとうございました」とお辞儀して帰られました。実際にコインランドリーの利用はなかったのですが、ちょっと嬉しかったです。

 羽毛布団や敷布団もコインランドリーで洗えます。羽毛布団はシングルサイズ1枚なら小型の9Kgや10Kg程度の洗濯機で洗えます。丸めて無理やり押し込んでも水が出てきて縮みますので問題ありません。金額も300円〜500円程度で35分程度で洗えます。洗い終わったら14〜16Kg程度の中型乾燥機に移して高温で60分程度乾燥させるとフワフワになります。乾燥機は10分で100円程度なのでこれで600円。店舗によって設定時間や金額が違いますが、羽毛布団シングル1枚なら2時間程度の所要時間で、金額も1,000円前後で収まります。クリーニングに出せば時間もかかりますし、金額も3倍程度はかかります。
 敷布団は20Kg以上の洗濯機なら洗えます。金額も600円〜1,000円くらいです。35分程度で洗い終わるので洗い終わったら25Kg以上の大型乾燥機に写して羽毛布団同様に最低60分は乾燥させるといいと思います。大型乾燥機の場合は価格設定が7〜8分で100円くらいなので羽毛布団よりは300円程度高いです。それでも洗濯と乾燥を2時間程度、1,200円〜1,500円程度でできるのでクリーニング店に出すよりも時間も金額もかなり節約できます。




 ほとんどのコインランドリーにはトイレがありません。理由はたったひとつ。「防犯上」の問題です。無人店舗なので危険度が高いためあえてリスクを回避するためです。


 最近のコンランドリーの洗面台の水栓は水を出しても数秒で止まるタイプが多いです。水を出しっ放しにしてイタズラする人がたまにいます。その対策として水が出っぱなしにならないタイプを設置しています。本来、洗面台は必要ないのですが、衛生上の問題で義務付けされています。保健所からの指示がありオープン前に現場確認にきますので設置が義務化されています。


 ゴミ箱は原則、蓋付のものになります。ただこれは管轄する保健所によって見解が違います。治安上の問題もあり、あえてゴミ箱を設置しないお店もあるようです。

 何気なく利用するコインランドリーですが、防犯カメラなどをたまに見てみるとそこには様々な利用者がいます。私はマーケティングリサーチのため時間ごとにカメラの録画画像を見ていました。早朝の時間帯、午前、お昼時、午後、夕方、夜間帯、深夜帯、土日など利用される方もまた様々です。

 店舗づくりは女性が利用しやすい雰囲気、イメージを念頭にしますが、実際に利用されるのは男性の方が比率的には高かったですね。まぁ、これは立地にもよるので一概になんとも言えませんが。機械メーカーは女性をターゲットにと開業に向けてアドバイスをすることが多いですし、間違ってはいません。でも実際には男性の方が同じ乾燥機をかけるにしても女性が20分で済ませるところを、男性は30分かけることも多い感じで、利用金額は総合的に男性の方が高く、どちらかというと男性の方がコインランドリー需要は高い感じでした。

 売上の比率が高いのは乾燥機です。洗濯機需要もありますが自宅で洗濯だけして乾燥機をかけにくる方も結構多いです。花粉や黄砂、住宅環境などの問題もあり、乾燥機だけの利用者は一定数います。また、雨の日が2日以上続くと乾燥機需要は一気に稼働率が上がります。コインランドリーのオーナーさんのほとんどは梅雨や台風の季節を心の中では喜んでいるのではと推察します。乾燥機需要が一気に高まるからです。

 平日の昼間、特に晴れているときは閑古鳥が泣くくらい利用者がきませんでした。そんな時の売上の起爆剤になるのが洗濯乾燥機です。洗濯から乾燥までを約60分〜75分で一気にやってくれるため、利用者は洗濯物を入れるだけで終わる頃に戻ればいいわけですのでとても楽です。人によっては1週間分くらいをまとめて持ってきて洗濯しますので重宝されます。価格も1,000〜1,200円なので売上が停滞してるときはまさにお客様が「神」に見えます(笑)。設備投入費用としては高額になりますが、その分、売上単価が高いので、旨味があります。販売するメーカーも高額商材なのでメリットも高いと思いますし、開業される方にとっても売上単価が高いのでメリットがあるわけです。そのため、メーカー側も製造が間に合わず、数ヶ月待ちといった声も多く聞いています。

 このようにコインランドリーは利用者にとっても店舗オーナーにとっても、また機械メーカーにとってもwin-winの関係に見えますが、でも、実際には店舗オーナーは苦戦を強いられている方も多いと思います。

需要と供給のバランスはよくはありません。供給過多気味です。

こちらも参考にしていただければと思います。

●コインランドリービジネス失敗事例1(失敗体験談)
https://fanblogs.jp/tsukasamarunet/archive/109/0
●コインランドリービジネス失敗事例2(失敗してわかった難しさ)
https://fanblogs.jp/tsukasamarunet/archive/112/0
 


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恋愛、結婚、離婚、子育て、債務整理、うつ病、男性更年期障害など楽しいことも嬉しいことも、辛いことも悲しいこともたくさんありましたが、シニア世代を迎えて、死ぬ時に「10勝9敗で少しだけ勝ち越せた人生で良かった!」と思えるようにいきたいと感じるよになりました。
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