『安全地帯II』九曲目、「ダンサー」です。
圧巻!のスペイン音楽風ハードロックです。こんな曲、ほかにあるんでしょうか。スペインのロック事情を少しも知らないので、おそろしく恥ずかしいことを書いていると自分で思っているんですけど、よく考えたら、スペインどころか、ほとんどの国のロック事情を知らないことに気が付いてしまったので、「ダンサー」がなに風かは、もう語らないことにしたいと思います。あー恥ずかしい。そんなわけで、こんな感じの曲がなに風なのか、どなたかこっそり教えてくださるとうれしいです。
安全地帯とスタッフのみなさんが曲作りの合宿にいくと、玉置さんがギターを弾きながら「こんなのどうかな?」「こんなのは?」と、ドンドンどんどんいろいろな曲を即興で作って聴かせてくれるんだそうです。テレビとかでたまに披露してくれますよね、即興。あんな感じのが一晩中続くんだそうでして、ぜひその場にうっかり居合わせたくて仕方ない気分にさせられます。
そんな感じの「スペイン風」で、この曲もきっとそうやって生まれたんじゃないかな〜なんて、考えたんです。上記の「合宿」は時代的にもっと後のことなんでしょうけど、合宿にしろ一人ぼっちにしろ、玉置さんの即興がテープに残り、松井さんが歌詞を書き、メンバーやスタッフがアレンジをしてゆく……そんな音楽制作をしていったんだと思われます。おそらく武沢さんによるスパニッシュギターのソロがパーフェクトにハマってるあたりが、この時代の安全地帯がノリにノっていたことを示しているかのようです。
さて、この曲ですが、Aメロで六戸さんのベースが忙しくうねっているのがおわかりになるかと思います。これがこの曲の、疾走感を演出しているように思えます。
Bメロではルート中心に抑揚少なめで曲を引き締め、サビでは八分のルート刻みとAメロ的なうねりを混ぜたような、疾走感と盛り上がりの両方を醸し出すフレーズになっています。
そうやってベースを中心に耳を澄まして聴いていると、「パイーン!」という矢萩さんの凄まじい効果音的なギターと、細かい刻みのカッティングの武沢トーンが、よりよく聴こえてくるように思われます。
今回気づいた、というよりも考え付いたことですが、サビ裏の速弾き的なギター、これ、ディレイ……ですよね。
ディレイというのは、弾いたフレーズを山びこのように勝手に繰り返してくれる機械のことなんですけども、調整次第で、弾いた音と同じ音量で何度も繰り返させることが可能なんです。当時のディレイがどのくらいの性能だったかははっきりとはわかりませんが、最初の一回を弾いただけで、あとはギターに触らなくてもこのフレーズはできそうな感じではあります。
ただし、ド根性の矢萩さんのことですから、ディレイはあくまで補助的なセッティングにとどめ、ほとんど全部手で弾いている可能性も、なくはありません。むしろこれが真相に近い気がします。
この曲は、『ENDLESS』ライブで聴くと、とつぜん音がでかくなったような気がしてビックリします。会場ではさぞかし大迫力だったことでしょう。2010年ツアーの「LONELY FAR」みたいな感じだったんでしょうかね。けっしてメジャー曲ではなかったと思うんですけど、ド迫力に度肝を抜かれて一気に会場が盛り上がったのを覚えています。なんというか、「ハードロック」な感じなんですね。
もちろん、ヨーロッパの「ファイナル・カウントダウン」とか、BON JOVI「You give love a bad name」みたいな典型的なハードロックではないですが、「ダンサー」の、この疾走感、この重厚さによるド迫力は、ハードロックと呼びたくなります。そんなわけで、スペイン風だのなんだの、わけのわからない枕を承知で、「ハードロック」といい続けているんです。
いい続けているんですが、いままでこの曲のことを話し合える知り合いに会ったためしがありません(笑)。いや、いるんですよ、この曲を知っているはずの人は。ですが、わざわざ話さないって感じですね。そもそも安全地帯をアルバム単位で聴いているような人は、他の音楽もよく聴いていた人が多い気がします。ビートルズでもエアロスミスでもBON JOVIでもガンズでも、いくらでも話すネタがあるんですから、わざわざ安全地帯の、しかもアルバム曲の話をする機会は、そんなに多くないわけです。
きっと、それが埋もれていくってことなんでしょうけど、埋もれさせるにはあまりに忍びない曲だらけなため、こういうブログを作ったわけです。
埋もれる寸前かもしれない!スペイン風(まだ言ってる)ハードロック!聴くのはいまだ!
「ダンサー」のご紹介でした。
価格:1,545円 |
安全地帯はライブこそがカッコいいとわたくし思っております。ご賛同頂けたような気がしてうれしいです。
私もそう思いました。
間奏のギターのとこで、アルベニス(スペインの作曲家)の
アストゥリアスを連想しました。
もとはピアノなんですけど。
こんな感じ。
https://youtu.be/x1uIx1jQB7s
ダンサーのギターの間奏が入った時に
これが浮かびました。
ピアノだと同じ音階の鍵盤のところを
両手を寄せてパカパカ叩いてひとつのメロディになりますが、ギターは片手でガーッと弾くみたいで迫力あります。
二枚目のアルバムのアップテンポの曲はこんな感じが多いみたいに思います。
ライブのほうが間奏長くて、めっちゃカッコいいですね!
でも、スペインっぽいとのご証言、なんとありがたいことか!何せスペイン人の方によるコメントなんて、説得力抜群です!テキトー極まりないはずのわたくしの記事が(もちろん一生懸命書いてるのですが、肝心の実力のほうがさっぱりなので、いきおいテキトーにならざるをえないのです)、実は的を射ていたわけで、うれしくてたまりません。本当にありがとうございます!
みなさまが安全地帯の曲を楽しんでいけるよう、今後も微力を尽くさせていただきます。何卒よろしくお願い申し上げます(気分がよくて調子こいてます)。
こ、これは!「ダンサー」と「エイジ」じゃないですか!
これらの曲がカラオケのラインナップにあることにも驚きましたが(渋めの選曲、本ブログ的に最高です!)、何より「結構いい」どころではない歌いっぷりに、いつも驚かされております。ほんとうにいいですねえ〜。
まだまだ寒いですので、どうかお体にお気をつけて、よい歌を!
春の足音が近づいてきましたね。
今日は、今までレパートリーとしてはノーマークだったのに、歌ってみたら結構いいじゃない!と最近突如レギュラーに加わった2曲を引っさげてまいりました。
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm30669554
http://sp.nicovideo.jp/watch/sm30663104