2020年11月12日
天候不順(十一月九日)
ここ何年か雨の少ない年が続いて、夏になると水不足もニュースを聞かされることの多かったチェコだが、今年は冬の雪はそれほど多くなかったが、春ごろからは雨の降る日が多く、夏も猛暑の日が少なく、雨の日も結構あったおかげで、一部を除けば、地下水の水位低下が危機的な状況にあるところはなくなった。
その傾向は秋が深まっても変わらず、雨がち、曇りがちの日が続いている。最後に太陽を見たのはいつのことになるだろうか。先週の月曜日は久しぶりに晴れていたかな。室内で仕事をしていて外が晴れていても雨が降り出しても気づかないことが多いのだけど。最近は朝方霧に覆われることも多く、インベルゼと呼ばれる気象現象のため、低地の気温の方が山の上よりも低いという変なことになっている。その結果霧がなかなか消えないということらしい。
このインベルゼは、冬場にしばしば起こって、工場や自動車の排気で汚染された空気が低地に滞留し健康に被害を与える恐れがあるので、ひどいときには外出を控えるように呼びかけがなされることがあるのだが、現在は非常事態宣言で、外出が制限されているため、健康面では特に問題にされていないようである。
時に、低地の気温が氷点下で、標高1000メートルを越える山の上が、10度近くになるなんて、大きな気温の逆転が起こることもあるのだが、今回のは低地と山頂の気温の差がほとんどないようなので、それほどひどいことにはなっていないようだ。オロモウツ辺りだと最低気温も氷点下までは下がっていないし、九州の人間にとってもまだ許容範囲である。日が照らないのはちょっとあれだけど。
春の非常事態宣言発令中も、同じように曇りがちだったような気もするが、当時は職場に出るなと言われていて、原則として自宅で引きこもり生活をしていたので、特に気にならなかった。それが今回は同じ非常事態宣言下でも、職場が出勤禁止になっていないので、毎日のように職場まで歩いている。外に出て行きと帰りで1時間ほど歩いているおかげで、春よりも健康的な生活はできていると思うのだが、雨の中、雨は降っていなくても曇り空の下、湿った空気の中を歩いていくのは、快適とはほど遠い。
特に、屋外でもマスクの着用が義務化されてからは、高々30分ほど歩く間に、湿った呼気で内側が湿るのはまだ理解できるのだけど、外側まで湿ってしまって、職場につくころには、冷たく濡れて気持ち悪くなっていることが多くて嫌になる。それをトイレに行ったり、水汲みに行ったり、他者と会う可能性がある場に出るたびに付けなおすことになる。まあ、一人で仕事をしているときにまで、つけろと言われないだけましなのかもしれないけど。
もう一つ厄介なのは、歩いている間にかいてしまう汗である。まだ体が冬仕様になっていないのか、家を出るときにちょっと寒いぐらいの服で出ても、歩いている間に体が温まると、汗をかいてしまって、一番下に着ているTシャツが、ひどいときにはほぼ全体ぬれたような状態になってしまう。放置すると風邪をひくので、職場に出て最初にするのが、服を脱いで汗を拭くことである。着替えが必要なこともあるけど。
考えてみれば、最近はともかく、以前は冬の入り口の時期に、職場に出てすぐ着替えることはよくあったような気もする。今は、同じ部屋で仕事をしている同僚がホームオフィスを選んで出てこないから濡れたTシャツを椅子の背にかけて干して、仕事が終わる頃に乾いたらまた着るなんてことが出来るのがありがたい。洗濯するものが増えすぎると、部屋の中では扇風機を使っても乾燥が間に合わなくなるし。
扇風機は買ってから数年は、夏の涼しい年が続いたので、夏場はほとんど活躍しなかったのだが、冬に入って洗濯物の乾燥に欠かせなくなったのだった。最近は夏の気温が上がっているから、本来の夏の使用法でも利用してはいるけどさ。所変われば品変わるというところだろうか。
2020年11月10日23時。
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