2018年09月23日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.37)」
Q37.運動器系に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エストロゲンは、骨吸収を促進する。
(2)骨粗鬆症では、骨密度が増加する。
(3)関節リウマチでは、多発関節炎が起こる。
(4)変形性関節症では、関節軟骨の肥大が起こる。
(5)サルコペニアでは、骨格筋量が増加している。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。エストロゲンは、破骨細胞の働きを抑えて骨吸収を抑制する。
閉経によりエストロゲンの分泌が激減すると、破骨細胞の働きが活性化するため、
急速に骨量が減少し、骨粗鬆症の発症リスクが高まる。
骨吸収を促進するホルモンは、副甲状腺ホルモン(PTH)である。
(2)誤り。骨粗鬆症では、骨吸収が骨形成を上回り、骨密度が減少する。
(3)正しい。関節リウマチは、多発性の関節炎症を主症状とする原因不明の全身疾患である。
炎症を起こした滑膜は血管新生を起こしながら増殖を始めるため、関節が膨張して疼痛をきたす。
20〜50歳代の女性に好発する。
(4)誤り。変形性関節症とは、関節の退行性変性を基盤として慢性の疼痛性疾患を指す。
関節軟骨の変性と消失が起こり、疼痛や関節可動域制限などを呈する。
肥大はみられない。
(5)誤り。サルコペニアでは、骨格筋量が減少している。
サルコペニアとは、加齢や疾患などにより筋肉量が減少し、
握力や下肢筋・体幹筋などの筋力が低下することを指す。
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