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2018年02月28日

D公衆栄養マネジメント【解説】

今日は、「公衆栄養マネジメント」の問題の解説をします。


Q1.a〜dの文は、プリシード・プロシード・モデルの段階を説明している。段階の組合せとして、正しいのはどれか。

a 対象集団にとってのQOLの向上とは何かをアセスメントする。
b 健康問題に影響を及ぼす環境要因を特定する。
c プログラムを実施する組織の能力を事前に検討する。
d 健康問題に影響を及ぼす生活習慣に対する行動目標の達成度を評価する。
      a            b                c           d
(1)社会アセスメント 教育/エコロジカルアセスメント 運営・政策アセスメントと介入調整 結果評価
(2)疫学アセスメント 教育/エコロジカルアセスメント 経過(過程)評価         影響評価
(3)社会アセスメント 疫学アセスメント        経過(過程)評価         影響評価
(4)疫学アセスメント 教育/エコロジカルアセスメント 経過(過程)評価         結果評価
(5)社会アセスメント 疫学アセスメント        運営・政策アセスメントと介入調整 影響評価


【解説】…正答(5)
a.対象集団におけるQOLのアセスメントを行っており「社会アセスメント」に該当する。
b.対象集団の病院の1つである環境要因を特定しており「疫学アセスメント」に該当する。
c.プログラムの実施にあたり必要な体制の検討であり「運営・政策アセスメントと介入調整」に該当する。
d.行動目標の達成度を評価しており「影響評価」に該当する。


Q2.公衆栄養プログラムに関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)コミュニティオーガニゼーションは、行政主導で行う。
(2)課題解決型アプローチでは、目的設定は住民が行う。
(3)評価計画は、プログラム終了時に立案する。
(4)長期計画策定は、個々の事業の円滑な運営を目的とする。
(5)計画策定委員会のメンバー構成は、課題に応じて決定する。


【解説】…正答(5)
(1)誤り。コミュニティオーガニゼーションは、住民主導で行う。
(2)誤り。目標設定は、課題決定型アプローチでは専門家(行政)が、
   目的設定型アプローチでは住民と専門家(行政)が行う。
(3)誤り。評価計画は、計画策定時に立案する。
(4)誤り。長期計画策定は、政策レベルの長期間で変化する目標(QOL、死亡率等)の達成を目的とする。
(5)正しい。


Q3.社会調査法に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。

(1)面接調査法は、他の調査法に比べて費用がかからない。
(2)留置き調査法は、家族の影響を受けやすい。
(3)郵送調査法は、家族の影響を受けるので意見や態度の把握に向いていない。
(4)電話調査法は、音声のみなので、調査員の影響は受けない。
(5)参与観察法は、観察者が部外者として参観により調査する方法である。


【解説】…正答(2)、(3)
(1)誤り。面接調査法は、調査員が直接対象者に喉頭で質問し、回答を記入する方法である。
   直接対象者に回答してもらうため、質問内容の確認ができ、質の高い調査ができるが、
   調査員の手配などの経費がかかり費用は高くなる。
(2)正しい。留置き調査法は、調査員が対象者宅に調査票を配布して数日間留置きし、
   対象者個人に記入してもらう。
   そしてその調査法を調査員が回収する方法である。
   自宅に留置きしておくことで、家族の影響を受けやすい。
(3)正しい。郵送調査法は、調査法の配布と回収を郵送で行う方法である。
   調査票を対象者宅に留め置くので家族の影響を受けやすく、意見や態度の把握には向いていない。
(4)誤り。電話調査法は、質問(調査)を口頭のみで理解することになるので、
   対象者にわかりやすい言葉で、また不快な気持ちにさせないように、
   調査員は注意しなければならない。
(5)誤り。観察者が部外者として参観により調査を行うのは、非参与観察法である。


Q4.プリシード・プロシードモデルにおける教育/エコロジカル・アセスメントの要因とその例の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)準備(前提)要因ー周囲の人からの支援
(2)準備(前提)要因ー起こした行動の継続への支援
(3)強化要因ー行動を起こす動機
(4)強化要因ー対象者のもつ知識
(5)実現要因ー社会資源入手の可能性


【解説】…正答(5)
(1)・(2)誤り。強化要因に該当する。
(3)・(4)誤り。準備(前提)要因に該当する。
(5)正しい。


Q5.ある知識集団の肥満者の割合を低下させるという長期目標がある。この場合の短期目標として正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)糖尿病有病率の低下
(2)心疾患死亡率の低下
(3)運動習慣を持つ者の割合の増加
(4)特定健康診査受診率の増加
(5)自分の適正体重を維持できる食事量を理解している者の割合の増加


【解説】…正答(5)
(1)・(2)誤り。糖尿病有病率や心疾患死亡率の低下は、
       肥満者の割合を低下させるという長期目標よりも上位に設定する長期目標である。
(3)・(4)誤り。日常的な習慣として定着することを目的とした目標は中期目標である。
(5)正しい。知識の変化に関する目標は短期目標である。


Q6.公衆栄養プログラムと社会資源の関係に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)マスコミは、メタボリックシンドロームの概念を普及させる媒体として不適切である。
(2)特定健診・特定保健指導の実施者(医療保険者)は、健診・保健指導業務を民間に委託できる。
(3)食生活改善推進員(ヘルスメイト)は、市町村の非常勤職員である。
(4)市町村保健センターは、地域の特定給食施設の指導をする。
(5)商業的観光施設は、地域の健康増進プログラムの普及に参画できない。


【解説】…正答(2)
(1)誤り。不特定多数人を対象としてある概念を普及させるには、マスコミは有効的な手段である。
(2)正しい。特定健診・特定保健指導業うをアウトソーシング(外部委託)する場合でも、
   企画、評価は医療保険者が行う。
(3)誤り。食生活改善推進員(ヘルスメイト)は、市民の健康づくりを推進するボランティアである。
(4)誤り。地域の特定求職施設の指導を行うのは、地域保健行政の中心機関である保健所である。
   なお、市町村保健センターは行政機関としてではなく、
   市町村レベルにおける健康づくりを推進するための「場」である。
(5)誤り。商業的観光施設も社会資源の1つとして地域の健康増進プログラムの普及に参画できる。


Q7.T社は、メタボリックシンドロームを有する社員を対象に、食事と運動からなる支援プログラムを6か月実施した。その内容は、教育講演1回、個別保健指導2回であった。経過(過程)評価の指標として、正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)教育講演や個別保健指導への参加状況
(2)適正なエネルギー量の摂取を実施している者の割合の変化
(3)歩行数の変化
(4)肥満者の割合の変化
(5)糖尿病罹患率の変化


【解説】…正答(1)
(1)正しい。プログラムの参加状況は、経過(過程)評価の指標である。
(2)・(3)誤り。対象者の行動の変化は、影響評価の指標である。
(4)・(5)誤り。有病率や罹患率の変化は、結果評価の指標である。


Q8.特定健康診査・特定保健指導に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)実施主体は、都道府県である。
(2)対象は、40〜65歳の医療被保険者である。
(3)情報提供は、特定保健指導対象者のみに行う。
(4)積極的支援対象者には、1〜2か年の支援計画を立てる。
(5)医療保険のレセプトは、アウトカム評価に活用できる。


【解説】…正答(5)
(1)誤り。実施主体は、医療保険者である。
(2)誤り。対象は、40〜74歳の医療被保険者と被扶養者である。
(3)誤り。情報提供は、特定健康診査受診者全員に行う。
(4)誤り。積極的支援対象者には、3〜6か月の支援計画を立てる。
(5)正しい。レセプト(診療報酬明細書)と用いて医療費などを算出し、アウトカム評価に活用する。


Q9.Aさん、45歳、男性。会社員。特定健康診査の結果は、身長166p、体重71s、BMI25.8s/u、腹囲84p、血圧134/82mmHg、血清中性脂肪値163r/dL、血清HDL-コレステロール値43mg/dL、空腹時血糖値98r/dLであった。また、問診により以下のことが明らかになった。服薬なし。食事は早食いである。通勤で30分は歩いているが、特に運動はしていない。飲酒量は毎日ビール中瓶1本。喫煙は20歳から1日20本。生活習慣を変えるつもりはない。
特定保健指導では、最初に、内臓脂肪蓄積のリスクを判定する(ステップ1)。次に、追加リスクをカウントし(ステップ2)、保健指導レベルを決定する。Aさんの追加リスクの数と保健指導レベルの組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。

   追加リスクの数   保健指導レベル
(1)   4    −  積極的支援
(2)   3    −  積極的支援
(3)   2    −  積極的支援
(4)   2    −  動機付け支援
(5)   1    −  動機付け支援


【解説】…正答(2)
血圧134/82mmHg(基準値:130/85mmHg以上)、血清中性脂肪値163mg/dL(基準値:150mg/dL以上)、
喫煙歴の3つが追加リスクとしてカウントされ、積極的支援レベルに階層化される。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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