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2018年01月22日

E主要疾患の疫学と予防対策【ポイント】

今日は、「主要疾患の疫学と予防対策」のポイントをお話します。

【生活習慣病】
脳卒中、がん、心臓病としった疾患は。40〜60歳ぐらいの働き盛りに多い疾患であるため、
従来は「成人病」と呼ばれ、主に加齢に着目した概念でした。
しかし、喫煙と肺がん、肥満と糖尿病など、
食生活や運動などの生活習慣と疾病発生の関係が明らかになってきたことから、
「生活習慣病」という新たな概念が導入されました。
近年、国民の健康増進に対する自発的な努力によって、
疾病の発症を予防していく体制の整備が図られています。

【生活習慣病各論】
〇糖尿病
1型糖尿病と2型糖尿病に分けられます。
1型が生活習慣とは無関係に主に小児期から発症するのに対し、
2型の発症には運動や食事などの生活習慣が大きく関係しています。
我が国では、2型が大部分を占めるとされています。

〇高血圧症
高血圧とは、腎臓病あるいはホルモン異常の疾患等により血圧が高くなる二次性高血圧(全体の10%)と、
遺伝及び生活習慣によって起こる本能性高血圧(90%以上)に分けられます。
後者の原因となる生活習慣としては、塩分の摂りすぎ、野菜・海藻などに多く含まれるカリウム不足、
飲酒、肥満、運動不足、ストレスなどがあげられます。

〇脂質異常症
血中のLDL-コレステロールやトリグリセリドが多い状態を総称して、脂質異常症といいます。
脂質異常症では、動脈の内側の壁にコレステロールを主体として成分が沈着しやすくなり、
動脈硬化を引き起こします。
その最終段階では血管内腔が閉塞し、虚血性心疾患、脳梗塞などを引き起こす要因の1つとなります。
脂質異常症は、遺伝体質の他、動物性脂肪の過剰摂取や過食、過量の飲酒、
運動不足などの不適切な生活習慣により起こります。

〇がん
がんは、1981年以降、日本人の死因順位1位です。
加齢とともにがんによる死亡率は上昇し、40〜50歳代では死因の約半分を占めます。
部位別にみると、胃がんの死亡率は低下傾向がみられるが、
肺がん、大腸がんなどは上昇傾向がみられ、生活習慣との関連が指摘されています。
がん予防法.jpg

【感染症】
感染症とは、最近やウイルスなどの病原体が体内に侵入・増殖することにより引き起こされる病気です。
感染症に対応にするための法律として、1999年とり感染症法が施行されましたが、
2003年の重症急性呼吸器症候群の世界的な流行をきっかけに、見直しが行われました。感染症法.jpg

【精神疾患】
平成27年版障害者白書によると、精神障碍者数は約320万人で、そのうち入院患者は約32万人です。
入院患者では統合失調症が最も多く約53.9%を占めます。
2014年以上施設調査・病院報告によると、2015年の精神病床数は、約34.0万人で、
前年に比べ0.6%減と、わずかながら減少傾向が続いていますが、
人口千人当たりの精神病床数は欧米に比べる多くなっています。

【自殺対策】
我が国における自殺死亡数は、1998年以降3万任を超えて推移していましたが、
警視庁調べによると2015年は24,025人と2012年以降3万人を下回っています。
しかし、家族の心理的、経済的損失のみならず、
社会的にも大きな損失をもたらす重要な課題であることに変わりはありません。


次回、問題を出題します。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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