2018年01月15日
B健康、疾病、行動に関わる統計資料【解説】
それでは、「健康、疾病、行動に関わる統計資料」の問題の解説をします。
(1)老年化指数は、総人口に占める老年人口の割合である。
(2)合計特殊出生率は、1人の女性が生涯に産む女児の人数を意味する。
(3)新生児死亡は、生後4週未満の死亡である。
(4)標準化死亡比の計算には、昭和55年モデル人口を用いる。
(5)平均寿命は、その年次に死亡した人の平均年齢である。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。老年化指数は、年少人口に占める老年人口の割合である。
これは、人口の高齢化を示す指標である。
老年人口と年少人口が等しければ老年化指数は100で、
老年人口が年少人口より多ければ100より大きく、逆ならば100より小さくなる。
(2)誤り。合計特殊出生率は、1人の女性(15歳から49歳まで)が生涯に産む平均子ども数を意味する。
なお、1人の女性が生涯に産む平均女児数を意味するのは、総再生産率である。
(3)正しい。なお、生後1年未満の乳児の死亡を乳児死亡という。
(4)誤り。間接法の標準化死亡比は、年齢構成の差異を基準の死亡率で調整した値に対する
現実の死亡数の比である。
主に、小地域の比較に用いる。
なお、その他に、年齢構成の異なる集団の死亡状況を比較するために考案された指標として、
直説法の年齢調整死亡率があり、
この計算における基準人口には一般に「昭和60年モデル人口」が用いられる。
(5)誤り。平均寿命とは、その年の0歳の子どもが今後平均して何年生存できるかという統計的調査を指す。
すなわち、0歳の平均余命である。
A地域 基準集団
0〜39歳 年齢階級別人口200、死亡数400 年齢階級別人口400
40〜64歳 年齢階級別人口300、死亡数600 年齢階級別人口400
65歳以上 年齢階級別人口500、死亡数1,500 年齢階級別人口200
合計 年齢階級別人口1,000、死亡数2,500 年齢階級別人口1,000
(1)220
(2)250
(3)1,000
(4)2,200
(5)2,500
【解説】…正答(1)
年齢調整死亡率(直接法)の計算式は、
「{観察集団の年齢階級別死亡数✕基準集団の年齢階級別人口}の各年齢階級の合計/基準人口の総和✕1,000」
である。
まず、A地域の年齢階級別死亡数を求める「死亡数÷人口」と、以下のとおり。
0〜39歳:400(人)÷2=200
40〜64歳:600(人)÷3=200
65歳以上:1,500(人)÷5=300
次に、A地域の年齢階級別死亡数を基に、
基準集団の年齢階級別死亡数を求める「死亡数✕年齢階級別人口」と、以下のとおり。
0〜39歳:200✕400(人)=80,000
40〜64歳:200✕400(人)=80,000
65歳以上:300✕200(人)=60,000
基準集団の各年齢階級死亡数の合計を求めると、
「80,000+80,000+60,000=220,000」となり、
基準人口の総和で除すと、「220,000÷1,000=220」となる。
(1)正しい。
(2)誤り。A地域の粗死亡率である。「2,500÷10(10万人)=250」で求められる。
(3)〜(5)誤り。
Q1.保健統計に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)老年化指数は、総人口に占める老年人口の割合である。
(2)合計特殊出生率は、1人の女性が生涯に産む女児の人数を意味する。
(3)新生児死亡は、生後4週未満の死亡である。
(4)標準化死亡比の計算には、昭和55年モデル人口を用いる。
(5)平均寿命は、その年次に死亡した人の平均年齢である。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。老年化指数は、年少人口に占める老年人口の割合である。
これは、人口の高齢化を示す指標である。
老年人口と年少人口が等しければ老年化指数は100で、
老年人口が年少人口より多ければ100より大きく、逆ならば100より小さくなる。
(2)誤り。合計特殊出生率は、1人の女性(15歳から49歳まで)が生涯に産む平均子ども数を意味する。
なお、1人の女性が生涯に産む平均女児数を意味するのは、総再生産率である。
(3)正しい。なお、生後1年未満の乳児の死亡を乳児死亡という。
(4)誤り。間接法の標準化死亡比は、年齢構成の差異を基準の死亡率で調整した値に対する
現実の死亡数の比である。
主に、小地域の比較に用いる。
なお、その他に、年齢構成の異なる集団の死亡状況を比較するために考案された指標として、
直説法の年齢調整死亡率があり、
この計算における基準人口には一般に「昭和60年モデル人口」が用いられる。
(5)誤り。平均寿命とは、その年の0歳の子どもが今後平均して何年生存できるかという統計的調査を指す。
すなわち、0歳の平均余命である。
Q2.A地域における年齢階級別人口と1年間の死亡数、並びに基準集団の年齢階級別人口を表に示した。直接法によるA地域の年齢調整死亡率である。正しいのはどれか。1つ選べ。
A地域 基準集団
0〜39歳 年齢階級別人口200、死亡数400 年齢階級別人口400
40〜64歳 年齢階級別人口300、死亡数600 年齢階級別人口400
65歳以上 年齢階級別人口500、死亡数1,500 年齢階級別人口200
合計 年齢階級別人口1,000、死亡数2,500 年齢階級別人口1,000
(1)220
(2)250
(3)1,000
(4)2,200
(5)2,500
【解説】…正答(1)
年齢調整死亡率(直接法)の計算式は、
「{観察集団の年齢階級別死亡数✕基準集団の年齢階級別人口}の各年齢階級の合計/基準人口の総和✕1,000」
である。
まず、A地域の年齢階級別死亡数を求める「死亡数÷人口」と、以下のとおり。
0〜39歳:400(人)÷2=200
40〜64歳:600(人)÷3=200
65歳以上:1,500(人)÷5=300
次に、A地域の年齢階級別死亡数を基に、
基準集団の年齢階級別死亡数を求める「死亡数✕年齢階級別人口」と、以下のとおり。
0〜39歳:200✕400(人)=80,000
40〜64歳:200✕400(人)=80,000
65歳以上:300✕200(人)=60,000
基準集団の各年齢階級死亡数の合計を求めると、
「80,000+80,000+60,000=220,000」となり、
基準人口の総和で除すと、「220,000÷1,000=220」となる。
(1)正しい。
(2)誤り。A地域の粗死亡率である。「2,500÷10(10万人)=250」で求められる。
(3)〜(5)誤り。
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